孔官堂のかぐや姫 | スチャラカでスーダラな日々

スチャラカでスーダラな日々

故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

孔官堂かぐや姫 名香 松竹梅

孔官堂-かぐや姫 お線香の孔官堂 孔官堂のマッチ箱 その後、竹の中に金を見つける日が続き、翁の夫婦は豊かになっていった。翁が見つけた子供はどんどん大きくなり、三ヶ月ほどで妙齢の娘になったので、髪を結い上げる儀式を手配し、裳(も)を着せた。この世のものとは思えない程の美しさで、家の中には暗い場が無く光に満ちている。翁は心が悪く苦しいときも、この子を見れば苦しみは消えた。

この子はとても大きくなったため、御室戸斎部(みむろどいんべ)の秋田を呼んで名前をつけさせた。秋田は「なよ竹のかぐや姫」と名づけた。このとき人を集めて詩歌や舞など色々な遊びを催し、三日に渡り盛大な祝宴をした。

世間の男は、その貴賤を問わず皆どうにかしてかぐや姫と結婚したいと、噂に聞いては恋い慕い思い悩んだ。その姿を覗き見ようと竹取の翁の家の周りをうろつく公達は後を絶たず、彼らは翁の家の垣根にも門にも、家の中にいる人でさえかぐや姫を容易に見られないのに、誰も彼もが夜も寝ず、闇夜に出でて穴をえぐり、覗き込むほど夢中になっていた。

そのような時から、女に求婚することを「よばひ」と言うようになった。「夜這い」の語は本来結婚を求める「呼ぶ」に由来する言葉とされている。ここでは「夜に這い回る」を語源とする新解釈を創作している。

孔官堂かぐや姫 蘭月