


この“デブの双子“マクガイヤー・ブラザーズは、その見た目とミニバイクに乗って登場する入場シーンが当時流行の“世界ビックリ人間“、8時だよ!全員集合に登場する「ジャンボマックス」のようなインパクトがあり、当時のちびっこファンの記憶に鮮明に残っています。身長、体重は188㎝、300㎏前後の超巨漢双子コンビ。プロレス界にありがちな「ビジネスブラザー」ではなく、正真正銘の双子。海外で「マクガイヤー・ツィンズ」と呼ばれます。
2人は双子として、ノースカロライナ州ヘンダーソンビルで生まれました。体重が増え始めた原因は、4 歳のときにかかった風疹による、脳下垂体の問題だったそうです。両親は身体活動を増やすため農場を購入、1 日あたり 1,000 カロリーの食事制限を行いましたが、体重増加を止めることはできませんでした。
彼らの体重は10歳頃に200 ポンド(90Kg)、16 歳までに600ポンド(272Kg)。2人は高校を中退してテキサスに移り、家畜のブランディングの仕事に就きました。その後、彼らは「サーカス ラスベガス」で 3 年間働いた後にロサンゼルスで数か月間ミニバイクの練習をしました。
やがてプロモーターの目に留まり、メキシコのシウダーフアレスでレスリングのトレーニングプログラムを開始。そして1972 年 7 月、26 歳でモントリオールでデビュー。本名の「マクラリー」ではなくフランス語読みの芸名「マクガイヤ」としたのは、「リングアナウンサーが発音しやすかったから」と言われています。
彼らにプロレスラーとしての技術は必要ありません。彼らがリングに登場し、小さなレスラーに殴られても蹴られてもまるで効かず、最後は2人がかりで圧死して勝つ。それに観客はヤンヤの喝采。そういう役割のキャラクターです。
彼らは「世界最重量の肥満双生児」としてギネスブックにも認定。「世にも珍しい超巨漢の双子レスラー」として、世界中のTVバラエティー番組でも頻繁に紹介。その知名度はプロレスファン以外の一般層にまで届く人気者でした。
2人はモントリオールで出会った姉妹と結婚。しかし最後の来日の翌年、1979年7月14日にビリーがバイク事故で33歳の若さでこの世を去ります。ベリーはアンドレ・ザ・ジャイアントと提携してプロレスラーを続けようとしましたが、1人では成功しませんでした。
ベニーはヘンダーソンビルで質屋を開き、ノースカロライナ州ウォーカータウンに移り、クリスチャン・ゴルファー・ミニストリーで働きました。プライベートではゴルフを楽しんでいたベニーでしたが、膝の軟骨がすり減り、ついには寝たきりになります。ベニーは2001年3月26日、心不全のため 54 歳で亡くなりました。
1970年生まれの男のロマンblogより記事を引用