




元教師で郷土史家のタマラ・ワシリエワさん(71)は20年近く訪問者を自宅に迎え入れている。同部屋だった地元テレビ局の記者と夕食を共にした。
食卓には牛肉のスープに白身魚の塩漬けが並んだ。近くの川で網漁をしているそうだ。サイコロ状の刺し身を半解凍のまま食べる。臭みはなく、味はぶりに近い。
オイミャコンには水道がない。切り出した川の氷を溶かして使うのが一般的だ。トイレも屋外に穴があるだけ。小便は氷点下60度近くになると、一瞬でモヤとなる。
鼻の奥まで凍る感覚も初めてだった。ボトルの湯を上空にまくと、白い花火のようになり、パラパラと氷が落ちる音がした。
村には、1926年に観測した氷点下71.2度を記念するモニュメントが立つ。ただこの記録は非公式で、1933年の氷点下67.7度が公認の最低気温。リリア・スタルコワ副村長は「今年は暖冬かと心配したが、やっと寒くなった。この気候は村の誇り」と胸を張った。
共同通信より写真と記事を引用
右下の2枚の写真は、ロシアで最も寒い都市として知られるヤクーツク(Yakutsk)の南70キロにある集落で、氷点下41度の寒さの中、大きな氷の塊を採取する人々。
この地域で冬季は極度に気温が低下するため住民の多くが氷を溶かして生活用水を確保する。ヤクーツクはロシア極東サハ共和国の首都。
(c)AFPより写真と記事を引用
