

米沢牛は、山形県米沢市がある置賜地方3市5町で肥育された黒毛和牛が、一定の基準を満たした場合に呼称される銘柄牛肉である。三大和牛の1つとされる。米沢のABCとも言われ、地域の特産品の一つになっている。下記の条件をすべて満たしたものを米沢牛と認めて枝肉に証明印を押印。トレーサビリティーの番号を表示した米沢牛の証明書を発行する。
1.山形県置賜地方3市5町(米沢市、南陽市、長井市、高畠町、川西町、飯豊町、白鷹町、小国町)に居住し、米沢牛銘柄推進協議会が認定した飼育者が、登録された牛舎での飼育期間が最も長いものとする。
2.肉牛の種類は、黒毛和種の未経産雌牛とする。2014年12月より雌牛のみ
3.米沢牛枝肉市場若しくは東京食肉中央卸売市場に上場されたもの又は米沢市食肉センターでと畜され、公益社団法人日本食肉格付協会の格付けを受けた枝肉とする。 但し、米沢牛銘柄推進協議会長が認めた共進会、共励会又は研究会に地区を代表して出品したものも同等の扱いとする。輸出用は米沢牛銘柄推進協議会が認めたと畜場とする。
4.生後月齢32ヶ月以上のもので公益社団法人日本食肉格付協会が定める3等級以上の外観並びに肉質及び脂質が優れている枝肉とする。
1871年(明治4年)に米沢藩は英国と条約を結び、上杉鷹山が開校した興譲館に横浜に居留中の貿易商、チャールズ・ヘンリー・ダラスを英語教師として招いた。故郷を懐かしんだダラスが一緒に連れてきたコックに牛肉を調理させ食べたのが食用としての米沢牛の始まりである。
その牛肉のあまりのおいしさに驚いたダラスは任期を終え米沢を離れる際に、牛を1頭横浜に連れて帰った。そして仲間たちに振舞ったところ大好評で、それがきっかけとなり米沢牛は全国に広まっていった。
