40年前の組ねぷたを修復 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

約40年前に作られた組ねぷたを和紙で補修する高橋さん
約40年前に作られた組ねぷたを和紙で補修する高橋さん

髪は運行時に風になびくように黒い紙で、歯も紙で紙粘土状にして型を取って作ってます人形の髪の毛が風で揺れるよう、細く裂いた紙で作る津軽凧(たこ)絵の第一人者でねぷた絵師の故吉谷津山(よしたに・つざん)さん(本名・彦衛)が1980年代前半に制作した組ねぷた「平惟茂(たいらのこれもち) 紅葉狩」が、2022年4月1日から弘前市立観光館で公開されることになった。

2022年3月28日から同館で修復作業が行われ、担当する同市のねぷた絵師 橘鶴泉(かくせん)(本名・高橋勝良)さんは「現在は使われていない技法や素材が、このねぷたに集約されている。修復は最小限にとどめるので、40年の歳月も含めて見てほしい」と話している。

吉谷さんに師事し、同組ねぷたの制作にも携わった高橋さんによると、吉谷さんが最後に作った組ねぷた作品で、骨組みは同市文京町の故大川徳次郎さんが担当。同市の六花酒造が展示用に制作を依頼し、原形のまま保管していた。今年の弘前ねぷた300年祭に合わせ、弘前ねぷた保存会(三上千春会長)が寄贈を受けた。

2022年3月30日の修復作業では、非常に薄い和紙「吉野紙」を紙が破れた部分に張って補強。筆入れは輪郭線がつぶれた箇所にとどめ、40年の歳月による退色はそのままにした。

同組ねぷたは戦前の技法で作られ、竹の「しなり」を生かした構造が特徴。人形の髪の毛が風で揺れるよう、細く裂いた紙で作るなど、現代にはない表現方法も使われている。

新型コロナウイルス禍による市立観光館の休館が2022年3月31日で終了し、2022年4月1日からは修復中の同組ねぷたを自由に見学できる。ねぷた保存会事務局は「若い人たちは見たこともない姿のねぷただと思う。300年祭に合わせ、多くの人に来てほしい」と話していた。
なびたび北東北より写真と記事を引用

弘前の保存会、組ねぷたを修復へ
弘前の保存会、組ねぷたを修復へ