マカロニほうれん荘のたたみかけるような不条理ギャグの中には、連載当時の歌やCM、特撮を中心としたサブカルチャーなど、当時の世相を反映したネタも数多くある。
シンデレラなどをモチーフにしたミュージカル的な話や刑事ドラマ仕立ての話、更には第二次世界大戦中の世界を舞台にした1話読み切りの話など、ストーリーがバラエティーに富んでいる。
徹頭徹尾破壊的なスラプスティックの連続で、主役の2人はほとんど常識が通用しない超常的なキャラクター。
片方だけがボケに回るときなどは、1話の半分程度は周囲の人々とまともな会話が続くこともある。そうした際は、ほのかに青春漫画的な味わいも醸し出す。
女の子の可愛さというのも良かった。鴨川つばめさんは、ファッショナブルで可愛らしい女の子を描く力が高いヒトだと当時から思っていた。
トシちゃんを慕うルミちゃんは面白いキャラで、「たまりませんわ」というのが口癖だった。そしてとてもノリがよく、この二人組の破天荒なギャグに平気で乗る。