


伊藤邸は、開拓時の札幌の原風景が残っているため保存か開発かで揺れたが、札幌市は、邸宅の建っている場所だけを開発して周辺の樹木は保全する地区計画を昨年9月に都市計画審議会の了承を経て決定。それを受けて住友不動産が昨年末に伊藤邸敷地約1.4haのうち約0.5haを取得している。
地区計画決定により第一種住居専用地域でありながら33mの高さ制限が撤廃され、100mの高層マンションが建てられるようになった。設置者から申請があればマンションは建てられるものの、建物に付随する自動車車庫は建築基準法上3階建て以上が建設できないことになる。
このため、住友不動産は高層車庫を建てられるように適用除外の48条項で制限撤廃を申請、市が周辺住民を対象に意見聴取会を行った。
建設されるマンションは建築面積約1600㎡、地下1階、地上30階建てで高さ99.95m。延床面積は4万3500㎡で344戸が入居予定。
48条項の対象物件となる自動車車庫は、エレベータ式3基で高さ87m、収容台数は236台。車庫は建物内に取り込まれる形状にするという。
