
大型立佞武多は、市街地の建物より高く、約23メートルある。7日から土台や輪切り状に分けたパーツを組み立て始め、9日に最上部の顔部分をクレーンで持ち上げ完成した。
五輪開催の年に世界に日本の伝統文化を紹介しようと、海外でも公演されることもある歌舞伎の演目「暫」を題材に作られ、主人公が見えを切る場面が表現されている。コロナ禍で祭り開催が危うくなった昨春に制作をいったん中断し、今年の2月に再開していた。
制作者の鶴谷昭法さん(39)は、「途中気持ちが切れることもあったが、やっと完成させることができた」とほっとした様子で作品を見上げ、「やっぱり顔を見てほしい。祭りはないですが、(作品を)見て少しでも祭りの雰囲気を感じて」と話した。
