2021年5月26日の夜、皆既月食が起こります。この月食は、日本全国で観察することができますが、北海道西部、東北地方西部、中部地方西部、西日本では欠けた状態の月が昇ってくる「月出帯食」となります。月は、18時45分から欠け始め、20時09分に皆既食となります。皆既となった月は、「赤銅色」と呼ばれる、赤黒い色に見えます。皆既食は20時28分に終わり、その後は徐々に欠けた部分が小さくなっていき、21時53分に部分食が終わります。
日本で皆既月食が見られるのは2018年7月以来、約3年ぶりです。高度はあまり高くなりませんが、低空だけに月の色や大きさが印象的に感じられそうです。部分食も含めて、ぜひ観察や撮影をしてみましょう。
その後、だんだん高くなっていく月を地球の影が覆い、暗い部分が次第に広がっていきます。そして部分食開始から約1時間30分後の20時11分に月全体が地球の影に入り、皆既食の状態となります。この皆既状態は20時26分までしか続かないので、皆既月食のハイライトである「赤みを帯びた満月」が見られるのはわずか15分弱しかありません。
20時26分に皆既食が終了すると、月は明るさを取り戻していきます。そして約1時間30分後の21時52分、部分食も終了し、白く丸い満月が南東の空に輝くようになります。
naoj ほしぞら情報(2021年5月)
より抜粋