
東京都庁から582km、須美寿島の南南東約110km、孀婦岩の北約76kmに位置する。ほぼ円形に近い二重式成層火山島であり、日本の気象庁においては火山活動度ランクAの活火山に指定されている。島の北方には、鳥島カルデラとよばれる海底火山が存在し、鳥島はその海底カルデラの南縁に位置している。
最高点は硫黄山の394m。現在は無人島だが、明治時代から戦前にかけては人が住んでいた時期もあり、島の西側には1965年の火山活動による群発地震によって閉鎖された気象庁鳥島気象観測所の建物が残る。
定期便はない。八丈島から船のチャータもしくは、ヘリコプターのみ。1902年の噴火で島北部に兵庫湾と呼ばれるマールができ、大正から昭和初期にかけて港湾として使用されていたが、1939年の噴火で埋まってしまった。島の西岸の初寝崎には、かつて気象庁が整備し、現在は僅かに一部が残っているA港・B港があるが、接岸はゴムボートのみ可能。島の周囲は暗礁が多く、近づきすぎて座礁する船も少なくない。鳥島は小笠原やグアム方面へ向かう航路上に位置し、アホウドリを観察するために大型客船がすぐ沖合いを周遊する光景がよく見られる。
鳥島は全域が天然記念物に指定されているため、許可を得た者のみが上陸できる。