Wikipediaより抜粋チューバ (tuba、テューバとも書く) は、大型の低音金管楽器である。金管楽器の中では最も大きく、最も低い音域を担う。
唇の振動によって生じた音を管体で共鳴させ朝顔(ベル)から放出するという基本構造は他の金管楽器と同様であるが、フレンチ・ホルン以上の全長を持つ管は長円状に幾重にも巻かれ、大型の朝顔は上部に開く。金属(主に真鍮)製の管は、迂回管や抜差し部分を除き、朝顔に向かって緩やかに広がる「円錐管」となっており、唄口を接続する「マウスパイプ」と呼ばれる部分は楽器の中程の高さに取り付けられる。
チューバ tuba とは、元々はラテン語で「管」という意味であり、ローマ時代には既に楽器の名称として用いられていた。しかしながら、旧約聖書にも表れるこの呼称は、いわゆる「ラッパ」を指すもので、現在の様に大型の低音金管楽器を特に意味するものでは無い。「チューバ」と名付けられた低音金管楽器が姿を表すのは19世紀に入ってからのことである。
チューバの登場により、それまで低音金管楽器の主流であったオフィクレイド (ophicleide) と呼ばれるキー式の楽器は徐々に姿を消し、20世紀に入る頃には殆ど見られなくなった。また19世紀の半ば頃には、他に「ボンバルドン」 (bonbardon) や「シュドロフォン」 (sudrophone) などと呼ばれる低音金管楽器もまた存在した。
やがてこれらの呼称は廃れ、「チューバ」の呼称が一般的になっていった。