日本天文学会創立100周年 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

皆さんは郵便局に行ってデザインの綺麗な切手を見かけたことがあると思います
今年3月21日発行の切手は、こんなデザインでした。

日本天文学会創立100周年記念切手シート

日本天文学会は、明治41(1908)年1月に創立され、わが国や世界の天文学の展開を支え、天文学の社会への普及に寄与しています。今回、その100周年を記念して切手を発行します。

(1)(2) 太陽と太陽系の天体…一番上の4枚組切手
太陽から、水星・金星・地球・火星・小惑星・木星・土星・天王星・海王星を描いています。

(3)(4) 系外銀河・X線天文衛星「すざく」
「すざく」は、宇宙の中でも高温な天体や高エネルギーの現象を起こしている領域から強く放射されるX線を、広いエネルギー領域にわたって、高感度で観測します

(5)(6) 小惑星探査機「はやぶさ」・小惑星と地球…真ん中の2枚組切手
「はやぶさ」は、小惑星探査を目的に開発された探査機です。小惑星とは、主に火星と木星の軌道の間に数多く分布する小さな天体を指します。

(7)(8) 「すばる望遠鏡」・銀河系と様々な天体
「すばる望遠鏡」は、国立天文台が標高4,200mのハワイ島マウナケア山頂に建設した大型光学赤外線望遠鏡です。

(9)(10) 「火星」・「野辺山45m電波望遠鏡」…一番下の2枚組切手
「野辺山45m電波望遠鏡」は、国立天文台の野辺山宇宙電波観所にある、波長1mmから10mmの「ミリ波」を観測できる世界最大の電波望遠鏡で、天体からのかすかな電波信号を集める能力に優れています。


天文月報 (日本天文学会)
日本天文学会の研究誌で、所属研究者の寄稿する記事・論文が掲載されている。書店では取り扱っておらず、日本天文学会に入会することで毎月郵送される。
天文学会に加入した会員は、記事・論文を寄稿することが可能。

私の撮った写真が掲載された表紙

表紙説明欄には、
写真上…2001年6月21日の皆既日食時の太陽コロナ。太陽活動極大期の典型的なコロナの形状をしているが、太陽近辺に大きな活動領域が見られなかった。
(撮影:佐山 敬悦
と書かれていました。なぜ一般に販売されていない学会誌に掲載されたのかと言いますと、天文学会会員の明星大学・高橋典嗣教授の依頼によって掲載された経緯があります。高橋教授は日本スペースガード協会の理事長でもあります。


日本スペースガード協会設立の経緯…同ウェブサイトより抜粋

太陽系はその誕生から現在に至る生成過程において、天体の衝突を絶えず繰り返しており、地球ももちろんその例外ではない。人類は幸いにも今までに大きな天体衝突現象をその歴史に留めてはいない。しかし、小惑星や彗星のような小天体の衝突は近い将来においても起こり得る現象であり、しかも、それは地球上の生物に深刻な影響を及ぼし、多くの種の生存を危険にさらす可能性を持っている。

この法人は、そのような災害から地球環境を護ることに寄与することを目的とし、地球に衝突する可能性のある小惑星、彗星をはじめとする地球近傍小天体(以後NEOと略称する。)の発見と監視を行い、また、これらの天体に関する広範囲な研究の促進とその啓蒙普及を図る等の事業を行うことにより、日本国民ばかりでなく、人類全体に対して貢献する。このような活動は全地球的規模で進める必要がある。したがって、この法人は、常に国際的立場を堅持し、国際スペースガード財団(英文表記 International Spaceguard Foundation、略称SGF)をはじめ、諸外国の目的を同じくする団体と連携をもって活動する。

…とあります。とにもかくにも、すごい方と知り合ったものだと思います。
たまたま今世紀最初の皆既日食が見られた2001年6月21日ザンビア皆既日食ツアーで御一緒したのが縁で掲載されたようなものです。高橋教授の観測チーム(学生主体)も皆既日食の写真を撮ったそうなのですが、コロナやプロミネンス・ダイヤモンドリングなどの皆既日食現象に興奮して上手く写真を撮ることが出来なかったらしい。高橋教授は日本の学校とインターネットを通じて皆既日食の解説(遠隔授業)をしていたので、撮影には関われなかったそうです。後日、工学院大学で行われた日食報告会でたまたま居合わせた私に声を掛けてコロナの写真が学会誌に掲載となりました。

この写真は、日食遠隔講義教材概念マップの概念表にあるコロナの欄にも使用されています。これは雨風呂に使っているプロフィール画像と同じ写真ですが、コロナの向きが違っています。高橋教授には、そのように見えたのかも知れませんネ(^^ゞ

皆既中の本影錐の移動

2001年6月21日にアフリカのザンビアで撮った皆既日食の様子です。
皆既日食現象はコロナとダイヤモンドリングだけかと思われがちですが、大地に映った月の影の移動もまた面白いです。その様子を捕らえたのが、この映像です。

また、天文用語では大地に映った月の影の移動のことを“本影錐”と呼んでいます。月の影が円錐状になって地球に届くことからそう呼ばれています。皆既日食をテーマにしたカテゴリーでは、このような天文用語がたくさん出てきますので興味のある方は覚えていって下さいm(_ _)m

余談ですが、バックに流れている音楽は“あゆ”がブレイクした頃の曲です。これを皆既日食が始まる直前と終わる直前にセットして撮影のタイミングを計りました。この携帯音のたどたどしさがまた良いです♪