コンデンサーマイク放浪記(4〜10万円代) | スマイルはタダ・・・

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シンガー・ソングライター、
「堪忍」のブログです。
ライブ情報や聞いた音楽、カメラ関連や
考えたことなど。



 ”録音”をする上で、
なんといっても重要なのが、
音の入力部である「マイク」。

 良く、プロのインタビューとかでも、
「録ってみてイマイチでも、後でEQかければいいじゃんと思ってたけど、
エンジニアさんは『じゃぁ、マイクを変えましょう』となって・・・」
みたいな話は良く出てきますね。
 やはり、基本は後の小手先芸ではなく、
マイク選びとマイキングということ
なのでしょう。

 先日、私も歌録り用のメインマイクを新調致しました。
その際、楽器屋さんで沢山のマイク(4~10万円代)を試して来ましたので、
今回は各マイクを試してみた感想をお伝えしようと思います。


こだわりポイント
 選ぶにあたって、
私の中で意識していた条件は、

①低域部分がしっかり
②温もりがある
③個性的


 といったところ。
用途は【メイン・ヴォーカルの録音】が主です。
歌い方や音楽的な傾向は、
ブログ右上のプレイヤーか、
Soundcloud等から音源をご試聴いただければと思います。

 尚、試させていただいた場所は、
渋谷の池部楽器 パワーレックさん。
こちらは、専用の防音ブースがあって、マイクを4本まで同時に試すことが可能です。
※閉店間際に、本当にありがとうございました!!

 それでは、早速各マイクの感想をご紹介。
結局はご自分の耳で試してみていただくのが一番と言えばそれまでなのですが、
必ずしもそれが出来る人ばかりではないかと思いますので、
どなたかの参考の1つになれば幸いです。
※尚、表記した値段は2014/5/28現在のamazon価格です。



各マイクの感想

【国内正規輸入品】NEUMANN  U87Ai Studio Set /パッケージ品
284,379円


 言わずと知れたボーカル録りのワールドスタンダード。
今回、マイクを決める上での、リファレンスとして各マイクと比較。
 ネットのレビュー動画を見た時から思っていましたが、
声の太さ、存在感が違う・・・。
しかも、印象としては、「自然」なのに存在感があるイメージ。
低域や高域をやたら強調したものとは違って、
むしろ中低域辺りがしっかりした上で、全帯域が出ているような
そんな印象のマイク。


Blue Blueberry
95,040円

お次に試したのがこいつ。
音としては、低域と高域が強調されたイメージ。
 私にとって重要なブレスや吐息感がしっかり出る印象。
逆に、高域がキツ過ぎないか少し心配になったのですが、
試した感じは意外とそんなことはなく・・・。
声を張った時なんかも結構大丈夫。
Blueというメーカー全体がそうなのだと思いますが、
個性的で、好みが分かれそうな一品。
 とはいえ、私にとっては、
「どうせ後でやる加工」を絶妙な形で既にしてくれているようなマイク
そういう意味では、用途や求めるサウンドイメージとのマッチングを間違えると、
使いにくいマイクに早変わりかもしれませんね。


Oktava MK-319 コンデンサーマイク
40,937円

「低音がしっかり出る」という私の要望に対して、店員さん第一のオススメ。
ロシアのメーカーで、サンレコ等でも見たことのあるメーカー。
 試してみると、
単純に好みとして、
「欲しいのそこじゃないんだよなぁ」という部分が強調されている感じ。
それ以外の特徴は・・・忘れました。すいません。


audio-technica AT4050 コンデンサーマイク
75,384円

 試す前までは、今回の第一本命のつもりだったマイク。
YouTubeの動画などでは、かなり良さそうだったので。
ちなみに、特に参考にした動画は以下の2つ。
特に2つ目のアコギ録りの動画を見ると、
AT4050は低音部がかなりしっかり録れている印象だったんですよね。



 しかし、実際に自分の声で試してみると
意外とシンプルであっさりとした録り音。
原音忠実系路線
ですかね。
そういうのを求めている方には良いマイクかと。


Neumann TLM103 コンデンサーマイク
101,622円


 思い込みかもしれませんが、今回試した中ではやはり一番、
録り音の質感が同メーカーのU87aiに近い印象
最後まで候補の1つでした。
今思えば、濃い味の物の後に薄味のものを食べると味がよくわからなくなるように、
大好きなところが強調されたBlueberryと比べちゃったが故に、
最終的に外れたマイクかもしれません。
 太く存在感のある音が欲しいけど、
録り音の時点ではなるべくキャラ付けも自然な範囲で、という方に
オススメしたいですね。



【国内正規品】 SHURE  KSM32/CG コンデンサーマイク(CGではなく、SLだったかも・・・)
51,233円

「低音」や「個性」という私の要望からすると、
店員さん的には
「素直過ぎて楽しくないかもしれないが、聞いておいて損はないマイク」
とのことで試して見ました。
 とりあえず、確かにあっさりとした印象で、
変な強調などがあまりなかったような・・・。
ちょっと記憶が薄れてきて忘れかけてます。
楽器等も含めてオールラウンドに行くにはいいんでしょうか。


beyerdynamic コンデンサーマイクロホン MC834
92,702円

「ぎゅっと詰まったような音」という店員さんの表現を受けてか、
確かに、どちらかと言うと奥行き感がない平面的な感じを受けました。
高域に癖でもあるのでしょうか・・・。
今回のメイン・ヴォーカル録りの私のイメージから大きく外れて即退場。


AKG C414 XLS コンデンサーマイク
96,656円

 最終的に店員さんと、一回「低音の厚み」を忘れて、
個性的でビンテージ感のある音の話をしていたら、
店員さんがオススメしてくださった一本。
なんといっても見た目がクールですが、
録り音もなかなか渋くて、
吐息感も結構入っていた印象

上の動画で見ていたよりは低音もしっかり入っている感じでした。
結構悪くなかったのですが、
個人的には、より味付け(?)の過激なBlueberryに軍配が・・・。



番外編
Blue Microphones ラージダイアフラム・カーディオイド・コンデンサー・マイク BLUEBIRD
29,800円

 比較対象として、これまでのメインマイクであった、
BlueのBluebirdも試させていただきました。
 本当に値段相応の音質変化が感じられるのか、
微妙な差だったらもうちょっと考えようと思ったためです。
 結論から言えば、段違いの差がありました。雲泥の差。

 お高いマイク達を試してから聞いてしまうと、
「こんなので録っていたのか」と思うくらい。
印象としては、Bluebirdだと、
「何を歌ってるか良くわからない」という程、解像度が違う。
音がお団子になっている感じというのでしょうか。
そういう意味では、上のbeyerdynamicも
詰まった感じとはいえ、解像度は高いんでしょうね。



////////////
さて、いかがだったでしょうか?

 今日はまた機材関連のオタッキーな記事になってしまいましたが、
どなたかの参考になれば幸いです。
最後はBlueberryの写真を何枚か載せて、
今後のライブ予定。




今後のライブ予定

5/31 @原市アースカフェ

「こたつじゃっくプレゼンツ スペシャルライブファイナル」

【時間】open/start 17:00~17:30

【料金】1000円(1drink付)

【出演】村男/タエナル/きぃこ☆クッキー/本島ヒデオ/堪忍/こたつじゃっく/やすかずん