なぜ3Dはなかなか普及しなかったのか(2) | 3Dマイホームデザイナーんとこの社長ブログ

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前回は、3DやVRによって家づくりが変わり始めている話を書いてきました。

ただ、この話をすると必ず出てくる疑問があります。
「3Dって、昔からあったのでは?」

その通りです。
3Dという技術自体は、かなり前から存在しています。
それでも長い間、現場では当たり前になりませんでした。

理由はいくつかあります。

まず一つは、とてもシンプルです。
かつての設計は、図面を正しく描くことが中心でした。
寸法が合っているか、構造的に成立しているか。
そこに評価軸がありました。

その中で3Dは、「わかりやすく見せるためのもの」でした。

なくても仕事は成立する。余裕があればやるもの。
その程度の位置づけです。

もう一つは、昔の3Dの投資価値です。
・価格が高い
・操作が難しい
・時間がかかる
・動作が重い

といったリアルなハードルがあり、それを乗り越えてまでやることか・・・といった判断も確実にあったと思います。

そして、もう一つ・・・これはあまり表に出てこない理由です。

「普及させたくない理由もあった」

3Dで空間を見せると、お客さんは必ず反応します。

「ここ、もう少し広くできませんか」
「この配置、変えたほうがいいかも」

これまで図面では見えなかったことが、見えてしまう。

それはつまり、「せっかく描いた図面を変えなければならない」ということを誘発します。

設計には意図があります。
でも3Dで見せると、誰でも意見が言えるようになる。

それが、「一緒に考える」になることもあれば、「口出しされている」と感じることもある。

さらに現実的な話もあります。

注文住宅といっても、完全に自由ではなく、ある程度決められた仕様の中で選ぶことが多い。

その中で細かく見せてしまうと、「ここも変えたい」「これも違う」という話になる。

対応できない部分も多い中で、「最初から見せないほうが楽」という判断になることもあります。

そしてもう一つ。

3Dのデータを渡すことで、「そのまま他の会社に持っていかれるのではないか」という不安もあります。

つまり、3Dが普及しなかった理由は技術や金額だけではなく、

・手間が増える
・コントロールが難しくなる
・ビジネス上のリスクがある

といった、「人と仕組みの問題」でもあったということです。

ただ、ここで重要なのは、それでも今「状況は変わり始めている」ということです。

お客さん側が、「ちゃんと理解して決めたい」「損をしたくない」と思うようになっている。

そして、比較される時代になっている。
見せないことで守れていたものが、逆に選ばれない理由になり始めている。

さらに、技術的なハードルも下がりました。
操作はシンプルになり、誰でも扱えるようになってきた。

そして何より、“使う意味”が明確になった。

「ズレをなくすため」
「納得して決めるため」
「無駄を減らすため」

振り返ると、技術がなかったから普及しなかったのではなく、必要とされていなかったし、あえて広げなかった側面もあったのかもしれません。

今は、違います。

家づくりの前提そのものが変わり、3DやVRによる「見える化」は、
「なくてもいいもの」ではなくなったと思います。

次は、

3Dが当たり前になったとき、何が変わるのかをもう少し具体的に示せれば・・・