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はかせさんのブログ

フリーランスの日常,医薬情報,体験談,日ごろの思いなど,いろいろ書きます。

睡眠は健康を維持するために欠かせませんが,何時間ほど睡眠をとれば十分なのか気になるところです。一般的には,成人の場合,1日の三分の一程度,つまり約8時間という目安があり,また個々人によって多少異なることを考慮して,7〜9時間が適切とされています。しかし,5時間で十分という人や,10時間は寝ないとダメという人もいます。

 

必要な睡眠時間は,年齢,生活スタイル,健康状態などによって異なり,子供は,成人よりも多くの睡眠が必要で,運動量が多い人やストレスが多い人も,より多くの睡眠が必要になります。逆に,寝すぎると健康を害する可能性があり,死亡するリスクが高まる(寿命が短くなる)とさえ言われています。したがって,自分にとって適切な睡眠時間をみつけることがとても重要です。

 

私の場合,50歳ごろまでは5時間30分,50歳を過ぎてからは6時間15分が最適な睡眠時間と判断し生活してきました。実際に,50歳ごろまでは5時間半くらい眠れば,昼間に眠くなることなく活動できましたし,50歳を過ぎてからは6時間15分ほど眠ることで毎日快適に過ごしています。その睡眠時間を算出した方法をお話ししたいと思います。

 

一般的に睡眠は,浅い眠り(ノンレム睡眠)と深い眠り(レム睡眠)を交互に繰り返します。その浅い眠りから深い眠りに入って浅い眠りに戻るまでを1サイクルとすれば,これを5回(5サイクル)繰り返すのに要する時間が適切な睡眠時間という考え方があります。一般的に,1サイクルは約90分とされています。睡眠時間は7時間30分くらいが良いという話もよく耳にしますね。私は,この1サイクルが40歳前後のころは1時間6分でした。そして,50歳を過ぎたころに計ったら1時間15分でした。よって,それらを5倍した時間を適切な睡眠時間としました。この1サイクルは,1時間程度昼寝をする時に計るのが簡便です。寝不足の場合,昼間に少し眠りたいと思うことがあります。寝不足なので2,3分で眠りに就き,1時間ほど眠って目覚めるとすっきりしているという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。その時を利用して1サイクルを測定するのがお勧めです。横になって何分後に眠ったかは正確にはわかりませんから,5分刻みか10分刻みといった“ざっくりした”計り方でもいいと思います。計った時間を5倍したものが,あなたにとって適切な睡眠時間ということになります。是非,試してみてください。

適切な睡眠時間は,前日に激しい運動などをした時や,風邪などの病気の時は,より長くする必要がありますが,普段の生活状態であれば,起きる時ちょっと気合が必要な場合があるかもしれませんが,1日を快適に過ごさせてくれると思います。また,毎日同じ時間に寝ることや,寝る前にリラックスすること,寝室を快適な環境にすることなども,質の良い睡眠をとるために重要ですね。

 

適切な睡眠がからだの疲れをとるというのは,睡眠中に細胞が再生し,組織を修復するというプロセスを行っているからです。それに加えて,免疫系も睡眠中に活性化し,病気に対する抵抗力を強化してくれます。また,睡眠中に脳は情報を整理して,その日に得た新しい情報を長期記憶として保存します。

それとは逆に睡眠が不足すると,ストレスや不安,うつ病などの心理的不健康になることがあり,さらに,免疫力の低下で感染症や疾患に罹りやすくなります。また,睡眠不足は,食欲を増加させますが,代謝機能は低下するので,体重増加を引き起こす原因にもなります。

 

適切な睡眠をとって,健康で快適な日々を過ごしましょう。

前回のブログで「糖質ダイエットのコツ」についてまとめました。そこで,今回は私がそのダイエットを実施した際の体験談をお話します。

私は,12年ほど前に体重が93 kgありました。人生で最高値でした。身長は170 cmなので標準体重はほぼ60 kg台でなければなりません。そこで,食べる量を全体的に極端に減らし,好きなお酒も控えて,6か月かけて体重を74 kgまで落としたことがあります。しかしその後,体重はそれ以下にはなかなか減らないまま,お酒を飲みたいという欲求に負けて,お酒を再開してしまいました。それでも食事の量は少なめにしていましたが,体重は約80 kgまで増えた後,77 kgあたりで落ち着き,もはや落ちる気配はありませんでした。

そこで,糖質ダイエットを試すことにしました。その時の食事は,好きなお肉は気にせず食べて,お酒も普段どおり飲んで楽しみながら,とにかく糖質だけは摂らないという内容でした。それを2か月ほど継続した結果,60 kgまで体重を落とすことに成功しました。とても驚きました。まったく落ちる気配がなかった体重がストンと落ちたという印象でした。

それからは,糖質を少しだけ摂るようにして,脂質,タンパク質,食物繊維などをバランスよく摂る食事を継続しました。そして,私にちょうど良い糖質摂取量は,おそらく1日にご飯1~1.5合程度であろうと判断しました。

よって,糖質はそれくらいを目安にし,肉はとにかく好きなので食べますが,良質の脂質としてマグロ,サケ,サバ,ニシンなどの青魚やナッツを摂ることにして,油はオリーブオイルあるいはリノール酸を含む植物油を使うことを心がけ*,今のところ10年くらい経ちますが,体重は59~63 kgの範囲に納まり安定しています。

追加情報として,脳は1日に120~140 gのグルコースを必要とするというデータがあります。このグルコース量は,お米の種類などで違いはありますが,ご飯1~1.5合でまかなえる量です。脳は,絶えず十分なエネルギーを速やかに必要としますから,その脳が消費するグルコース量を摂っておけば,からだは順調という気がします。ただし,これは,個人的見解ですし,個人差や1日の活動量によって必要量が変化することも考慮する必要はあると思います。

*: 正確には「妻の協力のお陰」です。

糖質ダイエットは,糖質の摂取を制限する食事法で,糖尿病の患者さんに対する食事療法の一つです。一般的には,痩せるためのダイエット法の一つとして知られています。そこで,糖質ダイエットでなぜ痩せるのかと,ダイエット期間中の注意点についてまとめてみます。それらを知ることが糖質ダイエットの成功に繋がると思います。

 

私たちのからだは,糖質の構成成分であるグルコース(ぶどう糖)をエネルギー源として利用しています。普段は,グルコースを食物中の糖質から得ているのですが,そのグルコースが足りなくなれば,からだは肝臓と筋肉に蓄えたグリコーゲン(糖質の一種)を分解してグルコースを補給します。そして,グリコーゲンの蓄えが限界になると脂肪を分解してグルコースを生成し補います。もし飢餓のような状態が長期間続いて脂肪も底をつき始めると,最終的にはタンパク質を分解してグルコースを生成します。このように,からだはグルコースを3段階の方法で捻出することができます。この3つのうち,糖質ダイエットは2段階目,すなわち脂肪の分解によるグルコースの生成を促進させることによって,からだの脂肪を減らすことが目的です。

 

さて実際には,白米,パン,麺類,パスタ,芋類など糖質を豊富に含んでいる食物を摂らずに,良質な脂肪とタンパク質が中心の食事を摂ることが糖質ダイエットです。このとき,他の食材や調味料などに含まれている糖質まで制限する必要はありませんが,砂糖はできるだけ摂らないようにしましょう。もちろん野菜はしっかり摂りましょう。糖質ダイエットを始めて早ければ2,3週間—ただし,個人差があり,年齢,体格,健康状態,1日の活動量などによって異なります—で,からだがグリコーゲンをほぼ使い切るため,脂肪を分解してグルコースを補うようになります。そうです,グルコース生成の1段階目を終えて2段階目に入ったことになります。この時期は,体重減少に伴ってお腹周りの脂肪の減りも目立ちはじめます。ここで,不要な脂肪だけを完全に分解してしまうことが理想ですが,その時期を見極めることは難しく,気を付けておかないと,3段階目であるタンパク質の分解が始まってしまいます。タンパク質が分解すると健康を損なう原因になり,病的な状態に陥ってしまいます。したがって,体重減少や脂肪の減り具合を観察しながらタンパク質の分解が始まる前—第2段階が始まってから最長で2,3か月—を目処に終了するほうが良いでしょう。

 

以上が糖質ダイエットの基本的な流れと注意点です。また,果物も種類によっては糖質を多く含んでいるので摂らないほうが良い,と言うより摂るとダイエット効果はなくなりますから摂ってはいけません。もしビタミン不足になりそうなら総合ビタミン剤などの服用をお勧めします。

 

糖質ダイエット終了後は,体重の変動を観ながら適量の糖質を摂り始め,体重が増えすぎることのない,自分に合った糖質の摂取量を見極めましょう。最終的には,その摂取量の糖質も含めてバランスのとれた食事を継続することが大切です。糖質は1日1回,たとえば朝食の時だけ摂るということでもOKです。糖質を食事のたびに毎回摂ると,おそらく摂り過ぎになり,体重が増えてしまいます。自分に合った食事バランスを見つけることができれば,糖質ダイエットは「成功」ということになります。

 

最後に,この糖質ダイエットを行う際は健康体であることが大前提ですから,からだの健康に自信がない場合は,自己判断でダイエットを試みるのではなく,医師や栄養士に相談することをお勧めします。

 

今回は,かなり長くなってしまいましたが,最後までお読みいただき,ありがとうございました。