58.中心静脈カテーテル | 40代半ばの大腸がん闘病日記

40代半ばの大腸がん闘病日記

40代半ばの2017年3月、大腸がん宣告され4月に摘出。程なくして肝臓転移が発覚、8月に摘出。ステージⅣ。
バタバタと始まった闘病生活の記録をしたく、ブログを始めました。
皆さま、どうぞ宜しくお願いしますm(._.)m

今日は中心静脈カテーテルの体験談。

 

手術を行えば、暫くの間、点滴をされますよね。

大腸がん切除の時は、左手首付近に点滴針がさされ、術後5日目まで付いていました。

点滴は手術中に付けられ、目が覚めたら左手に付いていたという状況でした。

 

そして、今回の肝臓転移がん切除も、左手に点滴が付くと思いきや、手術前日に首に付けるという説明がありました。

「えっ、首に?」っというのが、最初の感想。

 

理由は、手術後しばらくの間、食事が摂れない事から高カロリーの点滴をすることになるが、腕からの点滴だと血管に負担がかかり、炎症等を起こす可能性がある。

そのため、太い血管がある首からの点滴を推奨しているとのことでした。

 

また、首の太い血管(中心静脈)に点滴の管(カテーテル)を挿すことにより、痛み止めの点滴もスピーディーに投与可能、加えて、血管内の血圧も常時監視可能となるメリットがあるそうです。

 

ただし、当然、デメリット。つまりリスクも発生します。

そのため、先生から時間をかけてリスクの説明を受けました。

考えられるリスクとして、以下のことが伝えられました。

1)首の太い静脈の横には、同じく太い動脈がある。そのため、カテーテルを挿入中に誤って動脈を傷つける可能性があること。その場合には、圧迫止血する。

2)同様に、肺を傷つけ、気胸や血胸が起こる可能性がある。

3)挿入したカテーテルの先端が所定の位置に収まらず、不整脈や心臓の障害を起こす可能性がある。

4)首切開時に傷口からばい菌が入り、感染症を起こす可能性がある。

5)中心静脈に留置したカテーテルに血栓が出来ることがある。

 

そして、これらは100人に1人の割合で起こる可能性があるとのことでした。

正直、意外とリスクが高いとの感想を持ちつつ、「やるしかない!」との気持ちで同意書にサインしました。

 

そして、数時間後、4名が来られ自分のベッド上でカテーテルを設置するためのプチ手術が行われました。

正直な感想は、意外と大がかりだったので、自分のベット上ではなく、処置室で行っても良いのでは?と思った次第です。

 

プチ手術の流れは以下の通り。

1)上半身裸になる。

2)ベット上でエコー検査にて、首の中心静脈と中心動脈の位置を調べ、首にマジックでその位置を書き出す。

3)消毒液を首に塗る。

4)穴の開いたブルーの布を上半身全体にかける。

  ⇒テレビで見るような手術室の光景です。

5)設置個所に複数の麻酔注射。

6)麻酔が効いたことを確認し、カテーテル挿入。

7)カテーテルが抜けないように、首の皮膚に縫い付け。

8)テープで固定し完了。

 

今回のプチ手術、今回の入院で一番ドキドキした瞬間でした。

てっきり、リスク説明をされたベテランの先生が設置するのかと思いきや、この先生の後ろにいた見るからに研修医風の若手先生が担当することが分かりました。

 

ベテラン先生から若手先生に対して、「じゃあ、始めようか」の一言。

若手先生は、ちょっと震える声で「はい」。一生懸命に頑張ってみます的な緊張した顔。

その緊張が私にも伝わりました。

この時点で、私もドキドキ。さきほど、リスク説明を受けただけに、「100人に1人」が重く圧し掛かりました。

 

上記5)の麻酔時には、若手先生の手が震えているのが伝わってきます。

さらには、上記6)の工程に差し掛かった時、ベテラン先生から「逆!」の声が。その他にも気になる会話多数。

布を掛けられた状態では、私の耳は研ぎ澄まされ、全ての会話が聞こえてきます。

この時、私は緊張マックス状態。心臓はバクバク。

心の中で、「俺、実験台か?」、「お願いだから、無事に済んで~」。

上記7)でも手が震えており、生きた心地はしませんでした。

 

全ての作業が終了し、掛けられていた布を取られ、終了。

本当にホッとした瞬間でした。

 

看護師さんからは、「30分で済みました。とっても順調でしたよ。中には、1時間半かかる場合もありますので。」と声を掛けられました。

 

ホッとした半面、もし私が、1時間半もこの状態だったら・・。

絶対に気絶していたと思います。

 

その後、ベット上でレントゲン撮影され、カテーテルの留置状態の確認が行われ、手術の準備が整いました。

 

若手先生もこのような経験を重ね、ベテランになっていくのですね。頑張れ~!

 

ドキドキした体験談でした。

長文で失礼しました。

 

 


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