【レビュー】エースコンバットX2 JOINT ASSAULT
▼前作から4年を経て発売▼
- エースコンバットX2 ジョイントアサルト/ナムコ
時代が「ぽかぽかアイルー村」に流れているところを、俺たちはあえて硬派に行くぞ!
「エースコンバットX2 JOINT ASSAULT」を買ってきた!
エースコンバットとアイルー村。
運悪く同時発売なんだよね。
・・・もったいない。
まぁ、とにかく。
アイルー組が地べたを這いずりまわっている間。
俺たちは空を飛ぶ!
まぁ、販売本数は圧倒的にアイルーの方に軍配が上がりそうだけどね・・・。 ゲームは販売本数じゃねぇ!
早速プレイするぞ!
・・・あ。
ゲーム画面とか操作性は、PSPで発売された前作の「エースコンバットX(リンク) 」とほとんど変わらないね!
ああ。
だが、世界観は一新。
シナリオパートは、前作がスタジオ4℃製のアニメーションだったのに対して、今回は3Dアニメに変更されている。
それだけじゃねぇぞ。
今までのエースコンバットには登場しなかった零戦やヘルキャットなんかのレシプロ機が登場したり、今までとは違い実名の都市が登場する。
今までのエースコンバットとは一線を画した作品になっているんだ。
あ!
本当だ!いきなり東京の町が出てきたよ!
今まで架空の国同士の戦いだったのに、今回は実際の国が出てきて、戦うんだね! まぁ今作は、実際の国同士が戦うわけじゃなくて、国際軍対テロリストという形を取っているんだがな。
それにしても・・・
僕たちが住んでいる日本が舞台に戦闘が繰り広げられるのは新鮮な光景だね!
あ・・・あそこらへんが我が家かな?ミサイル撃ちこんじゃおうか。
やめろよ・・・なんか気分が悪いだろ。
ちなみに、そのほかにもロンドンやエジプト。サンフランシスコなんかの主要都市が登場する。
・・・あ~もう。
自衛隊弱い~・・・
援護しないと、勝手に落ちてゆく・・・。
に・・・日本人として、自衛隊の機体だけは、もう少し強くしてほしかったな・・・。 それにしても、安定した面白さだね!
大きな不満点も特になくて・・・すっかりハマっちゃった。
ああ。
前作同様、買ったら間違いなく楽しめるクオリティなのは嬉しいな!
さぁて。
2本買ったことだし、今日はエースコンバットをやり込むぞ!
このゲーム。最大4人までの協力プレイができるんだ。
対戦プレイに至っては8人まで同時対戦できるらしいぜ!。
・・・まぁ、どれだけ対応人数が多くても、ここにいるのは2人だけだけどね。 さぁ!
今日は眠れないぞ!
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うぉ~・・・酔ったぁ。 ゲーメストたる俺が・・・3Dゲーム酔いか・・・
年かな・・・。
いや・・・さすがにドッグファイトを3時間連続でプレイしたら、どんな人でも酔うって・・・ バンナムさん。
もしこのブログを見てたら、次回作から初回特典はゲロ袋を付けることをお勧めします。
実用性バッチリの予約特典だね。
酔ったけど面白い!・・・酔ったけど。
前作から4年を経て発売される”エースコンバット”シリーズの最新作「エースコンバットX2 JOINT ASSAULT」。
携帯機向けのエースコンバットシリーズとしては2作目、シリーズ国内第10作にあたる。
前作の販売本数は116176本。しかし廉価版もほぼ同数の100425本を売り上げており、通常版と廉価版の売り上げ比がほぼ1:1なのがこのシリーズの特徴。
フライトシューティングゲームの中でも”ドックファイト”に焦点を絞った作品であり、日本製フライトシューティングゲームの中では最も知名度が高い。
シリーズを通して素晴らしいシナリオは今作でも健在。
シナリオパートはあまり長くなく、ストーリーについて多くは語られないが、妥協をしていないシナリオと声優陣の迫力の演技でプレイヤーを感動させる。
また、シリーズを通して言えることだが、フライト中に敵・味方の無線を自動で流してくれるのは、臨場感があり非常に良い仕様。
相変わらず高いクオリティのシナリオだが、今回はシリーズ初の実名の国が使われている。今までのシリーズでは架空の国同士が戦っていたのだが、今作では実名の国が登場。さすがに実名の国同士が戦い合うわけにはいかないので、今回は敵がテロリストで主人公は傭兵となっている。国家を持たないPMCでのストーリよりも、国の平和を守るため必死に戦う物語の方がシナリオに重みが増して個人的には好み。伏線もバレバレな部分が多く、他のシリーズと比べると若干見劣りする。
グラフィックは良い。
前作から変わらず美しいグラフィックを表現している。
特に空や機体。光の表現はずば抜けて美しく、PSPのなかでは高水準のできとなっている。
しかし、都市の地上の作り込みが甘い。グーグルアースをそのまま張り付けたようなグラフィックで、大きいビルだけポリゴン化していてる。大きなビル以外は平面なため、違和感を持ってしまう。
しかし、都市以外の地上のグラフィックは非常に良くできていて、美しい。
今作は世界中様々な地域を回る。そのため背景や地上のグラフィックを見て軽い世界旅行を楽しむ事が出来る。
シナリオパートのグラフィックは前作のアニメーションから、3Dグラフィックに変更されている。
しかし一言に3Dグラフィックと言っても、静止画を動かしている出来のいいフラッシュアニメのような形。非常にインパクトが強く、個性のある映像になっている。
音楽は非常に良い。
作曲のセンスは抜群。
手に汗握る音楽で、一見するとフライトシューティングには似合わないジャンルの曲でも、世界観にまとまりがあり、いつの間にか音楽の世界に引き込まれている。
文句のつけどころがない素晴らしい音楽だが、選曲が良くないように感じた。
早い段階からテンションの高い音楽を入れてしまっていたり、重要なことを無線で話しているときにボーカル付きの音楽を流したりなど、もう少し場所にあった良い選曲をして欲しかった。
操作性は良い。
PSPで発売された前作と、ほぼ操作性は変わっていない。ただ若干改良されており、機体の水平感覚を保ちやすくなったりしている。
前作と比べて特に進歩しているのがロード時間。
前作では非常に長いロード時間が設けられており、リトライするのが嫌になるほどであったが、今回はロード時間が激減した。
機体を変更さえしなければ、リトライの時にロードはない。通常のロード時間もかなり減っていて、ダウロード版だとほとんどロード時間はない。ロード時間が減ったことにより、ゲームにリズムを生れて、難易度が高めの今作においてやり直しが嫌にならない極めて評価の高いポイントとなった。
使い古されたフライトシューティングのため、なかなかオリジナリティを高めることは出来ないと思われたが、今作はマルチプレイへの本格対応など、色々と意欲的に新しい事に取り組んでいる。
マルチプレイは、現在流行りの4人協力プレイをすることができる。協力プレイ出来るミッションと出来ないミッションがあるが、ゲーム内でのブリーフィングで「これはマルチプレイ可能なミッションだ!」と報告してくれるため、ミッションごとに判断がしやすい。協力プレイをすると、1つ1つミッションをクリアーしていかなければならないところを、2つまとめてミッションを受けることができ、効率よくミッションを進めることができる。また、協力プレイで同時攻略することで、一人プレイの時にはない新たなミッションの展開を楽しむことができる。
マルチプレイでは、他にも8人同時対戦が可能。前作では4人までの対応しか実現できず、ミサイルの射程がそのまま攻撃力となり、開始10秒で決着がついてしまったが、人数が多くなることで今回は戦略性が増している。
他にも、シリーズ初レシプロ機の登場や、シリーズ初の実名都市の使用など、今までのシリーズにはないオリジナリティを出そうとしている。オリジナリティを出そうとしていること自体は良い事だが、今回のレシプロ機の登場や実名都市の使用は、シリーズの一本通った筋からブレとなって表れており、悪い意味で”エースコンバットらしさ”を失う結果になっているように感じた。
シリーズ初。実在機体のカスタマイズが可能になったなど、他にも良い改良点が沢山あるだけに、本筋からブレが生じてしまったのが勿体なく感じた。
満足度は非常に高い。
PSPで遊べるフライトシュミレーションでは間違いなく最高峰。
ミッション数は短めで多め。ルートの選択により、いくつかのシナリオが楽しめたりと、やり込み度も高い。リアルさよりもゲーム性を求めた今シリーズは、携帯機のならではの進化を遂げて魅力あふれるゲームになった。
パッケージ版が5229円。ダウンロード版が5229円と、価格はほぼ変わらない。
ロード時間を非常に気にする人はダウンロード版を買ってもいいと思うが、価格が同じなのであればパッケージ版の購入をお勧めする。
難易度は、高め。ミッションごとに難易度は設定できるため、苦手なミッションでドン詰まりになることはなが、多人数プレイを前提に作っているマップも多く存在しており、終盤は多人数プレイでやるとちょうどいい湯加減。一人プレイでやると絶望的な難易度になる。
やり込み度、完成度は十分。マルチプレイ環境があると、一気に傑作へと昇華する。
硬派なゲーマーにはぜひぜひプレイしてほしい傑作。
評価 .
ストーリー:≪5≫
グラフィック:≪8≫
音楽:≪9≫
操作性:≪8≫
オリジナリティ:≪5≫
満足度:≪7≫
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
総合:≪7≫