ホンダのプレリュード、ダメだこりゃ。 | Honolulu Music Society byなかじー

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出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。

​Aloha!




僕が初めて所有したマイカーでした。


ホンダ プレリュード2.0Si 4wsです。平成元年車で当時僕は7年落ちの中古で購入。

既にその頃プレリュードの人気は落ち着き、クルマの流行はオデッセイのように『多人数が乗り合い出来るモノ』に移行していたと思います。


しかしながらやはりこのクルマのカッコ良さというのは4代目や5代目をはるかに上回っており、単なるFF車であるにも関わらずフェラーリかのようなフロントフードの低さは特筆すべきでした。




僕はこのプレリュードはとにかくスタイリングが好きで、フロントにエンジンを配する普通乗用車としては有り得ないフロントフードの低さに度肝を抜かれた事、そしてそれを実現するためにホンダはわざわざエンジンを斜めにマウントさせていたというあまりの変態っぷりに驚嘆したことが購入の動機でした。


この世代のプレリュードというのはデートカーと呼ばれていて、曰くプレリュードに乗っていると


・女の子をデートに誘いやすい

・女の子が喜んでクルマに乗ってくれる

・ナンパがしやすい


この3点がポイントとなって件のようなデートカーという位置付けが生まれたと記憶します。

じゃあ、実際のところどうなの?というと、


・ 何かの拍子でクルマの話になった時に車名を言うと『乗ってみたい』という女の子はわりといた。

・ 飲み屋のお姉さん達を仕事終わりで遊びに連れて行く際に自分のクルマに乗りたがる子がわりといた。

・ 終電を逃した女の子に声をかけるときに車を品定めされるように見られた結果わりといい確率だった。


という感触がありましたので『デートカー』という称号は間違いではなかったと思います。


ちなみに僕が19の頃に付き合っていた大学の先輩は住んでる所が遠かったために遅くなるとよくクルマで送って行ったものなんですがクルマの中でよくこの曲を聴来たがっていてヘビロテしていた記憶。


ちなみにこの楽曲のレコーディングに使われたのってFender Japanのストラトで安いやつなんですよね。

ギター単体の音だけフォーカスして聴くと、若干プラスティッキーで明らかに古くからのFenderトーンではないんですが、この楽曲のアンサンブルにはこの少し軽めなサウンドがいい。

Fenderのストラトだとコレよりもっとケレン味たっぷりに鳴るものはいくらでもある。だけどこの楽曲にはこのサウンドなわけです。イントロの響きだけで脳汁出る方多いのでは?


何よりギターのトーンが小田和正さんの声質にも合っているし、楽曲の切ない雰囲気にも合っています。よくなかじーがギター単体の音で楽器としての良し悪しを測るのは間違いと断言することの根拠の一例すね。



こういう風にクルマで『モテ』が決まるわけではないというのが今の日本だとは思います。『いいクルマに乗ってるからっていい男とは限らない』というように。


しかしながら、アメリカではまだ依然としてこういう社会風土が明確にあり『カッコいいクルマに乗っているとモテる』は現存する文化なんですよね。


僕だってまだ黄色いCamaroに乗っている時(独身)に街で信号待ちをしていて、何人の女の子から声を掛けられたり笑顔で振り向かれたかわからないです。


まぁそういう女性からの温度感って大和撫子的な在り方が尊ばれる日本と、世界中からいい想い出を作りにくる人が集まって来るハワイとを較べる事は出来ませんが。




そしてもうお解りでしょうが男が女性からの『モテ』をこぞって意識する若者文化があるからこそその社会は発展するんですね。


そしてそういう文化が廃れた時に少子高齢化という事態が取り返しのつかない深刻なモノとして幕を開けるわけです。


​新型プレリュード?


だそうです。どうやらハイプリッドとしてリリースされるんだとか?

そのネーミングからすればおそらくは来たるEV社会への前奏曲という意味合いになるんだと思いますが、


デートカーだそうです。


うーん、デートカー?どの辺が?

開発者のインタビューを見てみると……


うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ……


おひとり様御用達が全肯定!

しかもデートカーの定義がなんだか詭弁!


ぶっちゃけ異性との関係性に目を向けないクルマ選びをするならマイカーなんて軽が1番合理的なのでは?


僕ならそう思います。


僕だってV8の6.4リッターOHVを積んだクルマに乗るのだってウチの奥さんが『似合ってる』と褒めてくれるからいい気になっているだけなんで。


個人的には別に小さいクルマだろうが遅いクルマだろうが、選択肢がの中でもっとも楽しく乗れるクルマを選ぶでしょう。


じゃあこのプレリュードはそういう選択肢に入るのか?と言えばソレは全く当てはまらない。


かつて僕が乗っていた3代目のように『カッコよく見えるためならエンジンだって傾けて載せる』ような熱いモノがないからなんですね。


その上内装も古臭くて、これが本当に2025年に発売されるクルマとは到底思えない。




狭いコクピット、小さなセンターモニターに地味なフロントディスプレイと古臭い辺にレーシーなデザインのメーターフード。


もうコレ、発売と同時に古臭くなっているパターンでしょう。

正直言ってお爺ちゃんのクルマです。

クルマの内装デザインの潮流から言えばベンツやBMW、アウディなんかの10年前くらいの造りであり10年遅れているというのはかけっこで言えば周回遅れに当たるくらい遅れている事になる。


デザイン思想なんてモノをなぜリードする気が無いのか?と言えば、ソレは合議制で作るからです。


ホントはデザインなんて才能のある人間がそれまでに無い価値観を創設するために興すモノなんです。


当たり前でしょ?才能のない100人があーでもないこーでもないとグダグダ決めてハンコをいくつも突いて造るものより、才能ある1人が創って社長が即GOサイン出して造るものの方が優れているに決まっているじゃない。


僕はホンダのプレリュードでクルマ好きの世界に参入したけどコレは1つも欲しくない。

せっかく22年ぶりに復活したプレリュードの名前が改めて黒歴史にされてしまうようで本当にガッカリです。


ホントに残念です。


以上です。

Mahalo!


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