Aloha!
相変わらずギターを弾きまくっている日々を送るさなか『コイツになにかあったらどうすりゃええんや…』という不安を抱えつつ、時間が有れば2号機購入を常に視野に入れて調べている僕です。
先日もライブ終わりで例のGuitar Center に行って換えの弦を買って来たわけですけれども、ついでにそこでたくさんのギターを見て来ました。
実はここまでで無駄なハナシを書いてて全部消えたのですよ(笑)やはりメールフォームに書き残して後からコピペの方が僕には合っているみたいです。
さて、ギター見ましょう!
注目した大本命はやはりSG Special 1ですねぇ。てっきりディスコンになっていたと思っていたのですがまだ新品で、しかもバーブリッジのモノが買えるんだ? いやぁちょっと気になるなぁ。ちなみにインドネシア製でした。見た感じ店内にあるEpiphoneはインドネシア製ばかりで青島製は見当たらなかったです。
あれ?でもなんでコレバウンドネックなの?わかります?指板サイドには本来ならバインディングはないはずなのに黒いバインディングが貼ってある。
他にも見てみたんですが、やはりLes paulのSpecial 1のネックにも黒いバインディングが付いた仕様になっている。
コレ、なんでなんかなぁと考えてみたんですが、おそらく理由は2つ、と仮説を立ててみました。
・ 指板サイドにわざわざ穴を開けてポジションマーカーを打つよりは、サイドポジションが始めから入っているバインディングを貼る方コストが安い可能性。
・指板材が従来の仕様よりも何%か薄目の材を用いているために見た目の違和感を感じさせないためにマスキングしてある可能性。
要は上手いことネック周りのしつらえで上手いことコストダウンをしている、ということかもしれませんね。個人的にはこうしたコストダウンの手法っていうのは許容範囲でして、コストダウンそのものがイヤだなとは全然思いません。
むしろ加飾の部分を省いてくれて構わないから楽器としての実利に適う部分にはちゃんとコストをかけて欲しい。
この場合のEpiphoneのようなコストカットは通常のコストカットの概念とはむしろ逆転の発想というか、斬新な発想にすら感じます。
だってそうでしょう?サイドポジションマークを指板に穴を開けて入れるより、印の付いたバインディングをつける方がいいじゃない?なんて発想は模倣に明け暮れるプロセスを重視する日本のメーカーにはありません。こういうのがEpiphoneでやってるようなアウトソーシングの強みでもあります。
たとえば日本のメーカーっていうのは80年前に造られたモノをコピーする時にはその欠点までコピーしなきゃいけないと思い込んでいるフシがある。
よくギター愛好家が『完コピ』を目指すために見た目の同じなギターを買ったり同じ銘柄の機材やシールド、弦に至るまでそっくりそのまま真似るのもまた同じことで、たとえ真似るにしたってソレはオリジナルよりも発展的にして工夫しなけりゃ『自分』ってものの価値が無い。
そういう意味じゃ今のEpiphoneを供給しているインドネシアというのはすごい国なんだろうなぁと思えるわけですね。
インドネシアの造るEpiphoneのバウンドネック仕様はGibsonのギター造りのメソッドには無かった発想として評価したいなと思えました。
ソレが特に初心者向けのギター造りに於いては特にね。
初心者向けのギターには何が必須?
僕はやはり
・チューニングが狂いにくくちゃんと弾ける
・取り扱いに慣れていなくても壊れにくい
・いちいち細かな調整を要しない
コレが揃っているなら初心者向けとしては別にEpiphoneじゃなくても僕は全ッ然いいと思う。
だからココで何回かEpiphoneを取り上げていたとしても、別に個人としては何がなんでもEpiphoneを推したいとかそういうんじゃ無い。
たしかに僕はEpiphoneの愛用者ではあるけれど、それはたまたまEpiphoneが僕にとっては最適解だったからで、全ての人達にとっての最適解だとか断定してソレを広めたいたいわけじゃない。
実用的なエレキギターで、その実用に資する部分にコストがしっかり掛けられているモノならソレがいい。
だけど世の中にあるエレキギターって、どうも装飾的な要素を捨てきれず、楽器としてストイックに徹することが出来ないモノの方が圧倒的に多い。『エレキはカッコよさが全てであり加飾する事こそ正義』っていう風潮が日本のエレキギターマーケットでは非常に顕著なのですよね。
そしてソレは目に見えない部分にすら様々なブランド品のパーツが奢られ、ソレがまたひとつのファッションになってしまっている。音楽を聴く人には関係ない部分に拘ると、その先にはギターを弾かないという『沼』が待っている。
勉強したくない子供がいつまでも鉛筆を削っていたり消しゴムの汚れを気にしてカタチを整えたりしているのと同じで『さっさと弾け!』と自分に言い聞かせないとダメなんですよね(笑)
『なかじーにとってギターとは?』
いや、でも『友達』くらい言える程度には弾いてますからね(笑)
僕はだいたい年1程度は日本に行ってて、その度に必ずお茶の水界隈はぐるりと廻るんですよ。その度に日本とアメリカの楽器のニーズは全く違うんだなぁという事を思い知らされる。
だってGibsonのLes paul studioよりもTOKAIの模造品の方が高値で売られるようなマーケットですよ?(笑)
無駄な装飾を廃して実利を重んじた(Gibsonは安価なモデルでもネックは柾目)オリジナルよりも、わざと古臭く見えるように加飾しまくった模造品が高値で売れるとかさ、ソレもう楽器を売るってレベルじゃねぇぞ?
と思えてしまいます。
だってそもそもネックのバウンドとかってさ、その昔Les paulさん自身がGibsonに対して『あんな物は要らない』と苦言を呈していたものなわけじゃないですか。
ところがGibsonはFenderと差別化したいからっていう一心で御大を説き伏せてアイボリーのバインディングに包まれたGibson Les paul modelは発売された。そして同モデルにとってソレは外観上のアイポイントになった。
しかしながらバインディングには楽器としての実利に適う役割りなんか無くて、仮にストラップが外れてギターを落としたとする。そしてギターのヘリに打痕をつけてしまったとしてもバインディングの部分と木部に隙間が出来てしまったりしてかえって見窄らしい結果になる事もある。
そうなったら逆にイヤじゃないですか(笑)そういう『ジャンク』ってむかしよく見ましたよ。
それで無くてもバインディングって単なる経年劣化でも割れてしまうモノだし、セットネックのギターでバインディングの交換なんて死ぬほど面倒くさかったりします。
バインディングってのは決して保護のために付いているわけではなくて、あくまで装飾的な要素でありその強度的にも木部よりセンシティブなわけですから壊れにくさを考慮するならむしろ無くていいくらいに思ってしまう。だって長いこと愛用したら必ずギターだって壊れるわけですから壊れにくいことと壊れた箇所の修理が楽なことは楽器として正しい在り方なんですよ。え?アナタの持っているギターはそんなに壊れるモンじゃない?
ソレは持っているだけで、大して弾いていないからなのでは?(ド直球)
ちなみに僕はLes paul studioって好きなんですけど、その理由はストイックなギターだからですね。
ところが日本のように『お饅頭の中の餡子』だけを食べている人達にとってはバインディングの無いLes paulなんてLes paulじゃねぇや!って事になるわけですよね。
いわゆる廉価版にありがちな仕様上の変更点で言えば『無駄な装飾は廃して実利を重んずる』のがアメリカ式であるのに比して装飾面では貼りトラ、フルバウンド仕様、トラピゾイドのポジションマークに2V2Tを与えるのが当たり前。
よくあるパターンとしては『初心者向け』としてミニアンプなんかと抱き合わせてのセット販売をされていたりギター弄りが趣味の方々による素材の1つとして重用される商品。
この外見を繕うためのコストを、楽器としての実利に適う品質面に振って行ったならどれだけ楽器として面白いものになるのか?ですよね。
疑問を持って注視したいのは、価格差にして軽く10倍以上するものと同じに見えるように『お化粧』を初心者向けに提供されるのがメインの商品に供することの意義ですよね。
従来のGibsonのメソッドなら廉価版にはバインディングを省くのがセオリーでした。
バインディングが無い、ポジションマークがドットだから萎えるなんてていうのはね、いっぺんギターの立場に立って見て、逆に自分がそのギターの弾き手として相応しいだけの修練を積んでいるのかを自問すべきなんですよ。(直球2本目)
加飾にコストを割かないという選択。場合によってはポジションマークすらドットにするし、初心者向けのモデルならピックアップは1発、1V1Tというシンプルなサーキットを『板切れ』に積んで金属棒のブリッジで弦を張る。そんなんでも『ギターを弾く』の基礎は充分身につくし、むしろ余計なことに気を取られない分練習に集中出来る。
ギターを弾けるようになるのに不用な要素は省いて、その代わりに木部の品質はきちんとしたものを採用する。
コレが当たり前ではないから日本のエレキギター文化というのは楽器としての品質面はさておき、高級なものと同じように見える仕様を与える事が常態化して来た。
プロの使うもと同じに見えるギターじゃないと練習すらする気になれない。
アニメのキャラクターが持っているのと同じ仕様じゃないと練習すらする気になれない。
いや、それで毎日8時間寝食忘れてギターに没頭するならそれはそれでいいとは思う。
でも大して弾きもせずに眺めたりTAB譜と睨めっこしながら爪弾いたりギターを構えて鏡の前で満更でもないとほくそ笑むとかさ、もうそれ音楽とか楽器の演奏するとか関係ないじゃん(笑)
ソレが僕がよくいうコスプレ文化だというわけなんですよね。
別にピックアップごとのサウンドバリエーションを使いこなす以前に、指先のコントロールで音色を変えられる事の方がギターという楽器の習熟には必要だし当たり前に出来なきゃいけないはずでしょ?
ましてや2つのピックアップを同時に使う(ミックスポジション)時にそれぞれ2つのボリュームとトーンを調整してミキシングするとかさ、ちゃんと弾けるようになってから覚えたっていいじゃん(笑)
と思ったら、Epiphoneの初心者向け…というよりお子様向けはネックにもボディにもバインディングが入っててちゃんと2V2Tなのね(笑)
でも普通のスターターパッケージはコレなわけで。
初心者向けは装飾や使うアテの無い機能を廃して売られていて、逆に子供向けには装飾と使うアテのない(はずの)機能を与える。コレってある意味『お子様ほど見た目から入りたがる』って事なのかもしれませんね。
とりあえずココで載せたEpiphoneのSpecial1は公式ではLes paulしか残っていなくてSG版はディスコン。
コレは間違いないです。
おそらく今現在日本で流通するEpiphoneのSpecialシリーズはいずれバウンドネックの付いた仕様のモノがメインになってくるのかもしれませんね。
やっぱ次に訪日する際にはEpiphoneのスペア買っておくかなぁ。円安だから僕らからすりゃ爆安中の爆安なのだし。いや、もっと高いの買えって?そりゃ楽器とのいい出会いがあるなら!
でも何気に気になっているギターがあるにはあるんですが……
ソレはまたいずれ!
以上です。
Mahalo!
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