僕のキライなCulture。 | Honolulu Music Society byなかじー

Honolulu Music Society byなかじー

出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。

​Aloha!


皆さん、ホルホルって聞いたことありますか?ホルホルとは


僕も最近知ったんですが、韓国では『ホルホル番組』というコンテンツがあって、ソレは番組内で外国人(主にアメリカ人)に街中でインタビューし、韓国がいかに素晴らしい国であるか、韓国人がいかに素晴らしい国民性であるかを語らせて(騙らせて?)ソレを見た視聴者がなぜか自尊心をくすぐられ、喜ぶので視聴率が取れる、というものだそうです。


そういや……日本でもこんな番組があったような……Youは何しに日本へ?(笑)


ちなみに全くの余談ではありますがウチの奥さんも以前この番組のインタビューを受けたことがありまして、買い物から戻った僕が絶対にオンエアしないでくれと厳命したおかげでウチの奥さんの日本のテレビ出演は叶わなかった過去があったりします。


基本的に、ですね。最近はこういう外国人に日本を褒めちぎらせるコンテンツってYouTubeにも増えていると思うんですよ。そしてソレは結構人気がある。


なんで?


日本人はなんだかんだでアメリカ人を中心とする英語圏の人々やヨーロッパの人から日本のなにかしらを褒めてもらえることが嬉しくてしょうがないからです。


そして日本人の大半はソレを聞くとあたかも自分が褒められていると錯覚してしまうんですよ。

そういう意味に於いて、日本人も韓国人も、その精神性においては大きな違いはないように見えます。


だって、中国人や韓国人、そのほか東南アジア諸国の人たちが日本や日本の文化を誉めてくれて、それはアメリカ人やイギリス人、フランス人やドイツ人が誉めてくれた時よりも遥かに嬉しいっていう人は少ないのではないですか?


要は『外国人』に誉めてもらえて嬉しい、は基本的に『白人に褒められて嬉しい』が基本なのですよ。


ですから先述のYouTubeのコンテンツも当時し日本を褒めてくれるのはほぼ白人ですね。

具体例をあげてみましょう。


​白人にメシを奢ってやって褒め言葉乞食をするYouTuber

のっけからあるあるですよね(笑)


日本に観光に来た外国人に日本的な食事を奢ってやり、食べたものに関する感想などを聞きつつそこで日本や日本の文化に対する感想をインタビュー。

彼らは観光で日本にやってくるだけあってそれなりにお金もあるし、礼儀も弁えてますから赤の他人から施しを受けたら、そこはちゃんと『お返しはするもの』という教育を当たり前に受けています。


初対面でYouTuberがメシを奢ってくれたら日本や日本の文化を誉めてくれるのは当たり前で、たとえ何かしらの不満があってもそこはスルー。相手の望むであろう回答をにこやかにする。そんなのは当たり前です。



ところがソレを見ている人達はソレを我が事のように喜び、誇らしく思うと口にする。まさに『ホルホル』がコメント欄には溢れ返るという事になります。


いや、コレは正直さすが見ていてにキツい。僕は日本語のYouTubeチャンネルは勉強の一環として視聴するので僕のアカウントにはこの手のチャンネルがたまにレコメンドされてしまうのです。でも直ぐにチャンネルを表示しないようにブロックするんですが次々と新たなチャンネルが登場するようでキリがない。


それだけ日本の皆さんが『ホルホル』に飢えているという事でしょう。


しかし『ホルホル』は白人様から誉めてもらえることに留まらず、日本人同士でも行われるのです。


日本人同士、​EVサゲでホルホル


前の記事でも書いてますけどね、日本にはネトウヨという底辺が少なからずいます。

ネトウヨというのは社会的な弱者であり自らが日本人であるという事が唯一の心の支えであるので日本の価値が少しでも毀損されると発狂するのは自尊心を保つ為に必要だからなのでよくよく解像度を上げてみればソレは愛国心とは全く別の精神性なわけですね。


そういう人達が今もっとも盛んに反応しているのがEVサゲではないですかね。事実、いかにもネトウヨの皆さんが好きそうなナントカJAPAN的なYouTubeチャンネルではしょっちゅう日本アゲの情報が流布され、そこはやはりネトウヨの皆さんによる『ホルホル』で埋め尽くされるという地獄の様相を呈していたりします。


先日もトヨタの豊田会長が『EVサゲ』とも取れる発言を会見中にしていた事が取り上げられ、ソレがなんたらJapan的な日本アゲYouTubeチャンネルで報じられました。


曰く、『EVは売れていない。コレをどう思うか?』というインタビューに対し豊田会長は『EVが正義じゃない事に世界中の人々が気づき始めた』と発言し、ソレに多くのネトウヨが反応したわけです。


いやいや、ポジショントークって知ってますか?(笑)


トヨタはEVに使うための全個体電池の開発を出光興産と協力してやっているわけでしょ?

出光興産はガソリンの元請け業社じゃないですか?


その出光興産と資本関係を結び、協力して全個体電池の開発を鋭意進めているトヨタはどんな立場でソレをしているんでしょう?


出光興産は来たるEV社会に向けてガソリンのみでない次のエネルギー分野にシフトして覇権を取りにいくためでしょう。


トヨタは?トヨタだって2027年までにはEVの分野で覇権を取る気があるから研究開発に投資をしている。


だから『それまで』は既存のEVには売れて欲しくない。そしてそれは主にTESLAなわけですよ。

じゃあTESLAって『売れてない』の?



2021年からのTESLAの販売台数を四半期ごとに分けたモノです。


2021年の四半期一期に世界で20万台売れたTESLAですがこの2年間、ソレ倍以上に伸びている。そして『売れてません』を指すのは今年の四半期三期の販売台数が二期を下回った事によります。


おやおや〜?2021年からの三期の部分だけを比較しても明らかに昨年対比を大きく上回り40万台以上売っているんですが(笑)


TESLAがトヨタの時価総額を抜いたのは2020年の出来事ですが、それ以降のTESLAの販売台数は明らかに毎年毎年増え続けているのがお分かりかと思います。


要はね、トヨタは自分達が明らかに出遅れたEVマーケットを全個体電池で巻き返すまではガソリン車、ハイプリッドに売れてもらわにゃいけないわけですよ。つまり2027年からの戦いに向けて少しでも既存のEV(メーカー)の価値を毀損して弱体化ムードを醸成させたいという裏の意図が透けて見えてくる。


今やトヨタにとってのライバルですらない日産も同社のハイラインであるインフィニティブランドから高級EVをリリースする報せが入っています。


トヨタ『ウチがEV出すまでは他社製品が売れるのを阻止しなくちゃ!』


ラーメンブームが起きていて隣で行列を作っている人気のラーメン屋を見ながら、大衆食堂のオヤジがいうわけです。


『あんなもの直ぐ売れなくなるよ!うちにはあんなのよりよほど美味いカレーもあるしカツ丼もあるし炒飯だってある』


そういうながらそのオヤジはこっそりラーメンの製麺機の開発をしているわけです。


そしてその製麺機が完成したら『ウチのラーメンは世界イチィィィィ!』とぶち上げるつもりでいる。


まさにポジショントークである、という事です。


日本の『ホルホル民』は自分のアタマでものを考えられない人達なので、自分達のプライドと心の平静を保つためにトヨタ会長の文言を絶賛。


『もうEVはお終い!』

『さすがトヨタの会長は見識が高い!』

『水素もハイブリッドもガソリンもある、それがトヨタ!』 

『さすが世界のトヨタ!日本人として誇らしいです!』

『日本人としてのプライドが持てました!』







いや、別にいいですけど僕はこう思います。


ホントに美味いラーメンを出す店はカレーとかカツ丼は出さない、と。


だってバラエティに富んだメニューを出すためにはそれぞれに別の仕入れが必要で、ソレを別々の調理工程を行うための違う厨房設備が必要だし、炊飯器で米を炊く、フライヤーで揚げ物を揚げる、ルーを仕込んで保温するなどなど、作る人の手間が一気に増えてマンパワー不足になるから。


いろいろなメニューに手を出すのって逆に暇な店しか出来ないんですよ(笑)


そういう常識もわからないで自分の耳に都合よく聞こえることだけを盲信。ソレを頑なに信じて自論を主張したがるってまるで価値観の多様化が求められる社会についていけない老害のやることですよね(笑)


ある意味、ある程度ネットを使いこなす老害が最も日本という国の足枷になっているのかも知れませんね。


日本で日本人に向けて発信される情報だけを鵜呑みにすると、それが『大本営発表』であるとはなかなか気づけないと思います。日本の皆さんの愛国心に水を注す気はございませんが、


『大本営発表』を鵜呑みにし過ぎて、気がついたら『玉音放送』を聞くハメにならないようにご注意下さい。


日本の社会に蔓延る、日本の日本人による日本人の虚栄心をくすぐるだけの『ホルホル文化』。


そしてソレに踊らされる人たちの姿が、明るい日本というものを作れない1つの大きな原因に僕には見えるのです。


以上です。

Mahalo!


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