A step in the right direction〜Fernandes篇 | Honolulu Music Society byなかじー

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出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。


Aloha!

実はこの記事を投稿しようって直前に、とんでもないハプニングが!




ジャーン!



なんと、まさに提言しようとしていた新型サスティナーの開発がすでに完了して製品化までされているという。


流石だな、と言わざるを得ません。

正直、舐めてましたFernandesさん。


慌てて記事の大部分を加筆、部分的に削除、修正して載せる事にしました。



《以下、本文》


Fernandesって実は個人的にはあんまり縁のないブランドでした。

もちろん世間的には一定の知名度もあって、人気アーティストも多数手にしていて、押しも押されもせぬトップブランドである事には間違いは無いんです。

ただ、ホントに今までFernandes(Burny含む)の製品って4回買って全部1年以内に手放す事になっているんですね。


Fernandesは僕の見る限りエレキギターという商品に対してのある種の『見切り』が上手い会社かな、と思っているんですね。

まずFernandesは材の選定や複雑、精緻な工法を誇るような売り方は殆どしない。

ギターの本体とはあくまでもエレキギターにとってのプラットホーム、若しくは素体なのであって、

そこに使用してくれるミュージシャンなりのアートワークの個性や、特殊なデバイスの力をあたかもトッピングでもするようにして楽器としての総合力を高めようとしているイメージがある。


本来ならエレキギターにとって最もコストが掛かる部分は木工による本体部分なわけで、Fernandesの場合はそこにあまりコストを掛けず、素体に色々なトッピングをして高付加価値にして売る、というのがとても上手い。


Fernandesはギター界のCoCo壱なんですよね(笑)

Fernandesがトッピングとして使う『ミュージシャンの威光』という物は日本のマーケットでは未だに一定の効力があります。 

まぁミュージシャンモデルっていう商品自体がそうなんですが、購入者は殆ど比較検討という行動をしません。

それぐらい売れる。


だから、逆にいうならFernandes製品を見渡した時、『ミュージシャンモデル』以外の製品は殆ど楽器としては評価の対象にすらならないというのが現実でしょう。




でもそれでいいんだ、と思います。



ZO-3はとても売れた製品なので特に音楽活動をしてない方でも知ってる方は少なからずいらっしゃいます。

ある種の『ソフト層』と言える。

そしてX JAPANのhideさんや布袋寅泰さん、日本の様々なアーティストがFernandesを使います。

彼らのファンは自分がギターを弾かなくてもシグネチャーモデルを買ったりします。

お部屋のインテリアとしても良いし、たまに爪弾くのも楽しいし、音源に合わせながら弾き真似して遊んだり、動画を撮影してネットに上げるのもまた楽しいと思います。

そういう、ある種『ガチでない顧客層』がおそらくあと15年くらいは引っ張れるのじゃないでしょうか。


そういうレベルでブランドイメージを獲得しているのが今のFernandesでしょう。


しかしながらそうしたブランドイメージって海外で通用するのか?となると、


残念ですがそれは殆ど通用しない『ブランド』であると言わざるを得ません。


僕はよく『日本では通用してても海外では通用しない。日本の常識に拘るのは勿体ない』をよく発言します。


やはり世界人口は73億なんで、日本でしか通用しないものの価値基準って73対1っていうレベルのスケールの小ささなわけですね。


ビジネスの世界の基準で考えても、日本国民が全員買ってくれた商品があったとしても、世界中で全く売れてなければどうって事ない商品なわけです。

それならば日本は勿論世界中で10人に1人が買ってくれる物の方が7倍以上売れている商品という事になる。


どう考えたって後者になる事を目指す方が正しいわけですね。


では、Fernandesにとって世界的なマーケットを狙える商品って無いのか?と言えば、







いや、すでにあるでしょう?と。


とにかく、Fernandesはコレなんです!(駄洒落注意)

Sustainer(サスティナー)詳しくは適当にググッてもらうとして、Fernandesはコレさえあればこの先も全然イケる。


逆に言えばFernandesはSustainerさえ作ってればギターなんかテキトーなもんを作ってても全然やっていける。

それぐらいのポテンシャルがコレにはあるし、文句なしに世界中に通用するエレキギターのデバイスの1つであり、おそらく日本のエレキギター史の中では唯一の独創的な発明です。


雑な言い方をするならFerrariがレースをやるために市販車を販売しているように、

FernandesはSustainerのアップデートをする為の予算を獲得するために流行商品としてのエレキギターを売る、くらいの勢いでいいと思う。 


では、そのSustainerを今まで以上に売っていくための秘策を発表します。







⑴ フロントピックアップの音色をサスティンさせられる新しいドライバーの開発を急ぐ。

⑵ 多弦化にも対応するドライバーの開発を急ぐ。


⑶ 余計な配線をする必要の無い配線モジュール付きのキットを世界中で販売し、他者製品にも載せて販売出来るようにする。


⑴については、僕のイメージはこんな感じ。


Sustainerはヴァンヘイレンが使用したのがのが世界的ブレイクの発端でしたが、ヴァンヘイレンは事ある毎にFernandesのスタッフに「フロントピックアップを使えるようしてくれ』

をリクエストしていたそうですが、ガンとして聞かない、と。

『ミドルポジションにサスティナーを載せてくれよ!』

アカン、と。

『フロントピックアップの位置に置かないとサスティンしない』らしい。


後年、フロントピックアップとして使えるドライバーがリリースされましたが、だからそうじゃ無いんだと。

フロントピックアップの音色をサスティンさせたいんだ、と彼(エディ)は言ってたわけです。


難しい事はわかりませんが、技術的には弦振動の振れ幅がより大きい位置にサスティナーを置く方がいいんなら、もうコレでしょ?と。


どうですか、素人考えにしてはそこそこ成立していると思いませんか?

コレならばフロントピックアップにハムバッカーが載ってるギターなら木部を無改造で行けるはずです。

⑶で言うように、コレをモジュールとして製品化すればGibsonにもFenderにもP.R.SにもMusicmanにも、どこのメーカーにも卸せるんですよ?

自分のところで売れるか売れないか定かで無いギターを無理矢理開発してリスキーなビジネスをするよりよほど良い。

しかも、色々なメーカーに卸せば数が売れる。

数が売れれば安く作れる。

安く作れれば利益率も上がる。

とにかく、安く大量に作って広く広く普及させるべきなんです。


⑵については、もうやらない理由がありません。多弦化されたギターは、単にヘヴィなサウンドを奏でるだけでなく、澄んだピアノトーンや擦弦楽器みたいな使い方をする可能性を秘めてます。

ギタービジネスはどんどん新しい可能性を追求しているので、今やらない理由が最早ありません。

もう一度まとめます。

Fernandesは、Sustainerを普及させてそれで食っていくべし。


《追記》

と、まぁ色々書いてますが僕の夢想した新しいサスティナードライバーがよもや製品化されるとは。

しかしながら、コレについてはFernandesは大きな間違いをすでにしています。


コレだとまず間違いなく木部の改造が必須になりますよね?



つか、え? え?


何やってんのよ?(笑)


なんで世界中に発信しなきゃいけないレベルの新製品リリースをこういう村社会的な小さな輪っかの中でやろうとするんだろう?


うーむ。




うん、やはりこのあたりが限界なのかなー?

日本なんかより先にアメリカでしょうよ?


とりあえずエディには送った?


まだ?


え、まだなの?


何やってんのよ。



業績不振で買収されてサスティナーのノウハウだけ吸い取られて会社そのものはポイされる未来しか見えない…


※個人の感想です!←


そんな感じ!

Mahalo!

Fernandesの戦略ミスによる前途多難なイメージ



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