デヴィッド・ペイチとジェフ・ポーカロを中心に、LAの凄腕スタジオ・ミュージシャンが集まって結成されたTOTO。 スタジオ・ミュージシャンってテクニックは一流だけど個性がないというイメージで、逆に云えば個性が強いとスタジオ・ミュージシャンには向かないわけで、
TOTOは、各メンバーがクレバー故にスタジオ・ミュージシャンがライブバンドもやれて、
その優れた作曲能力、演奏力を集結したスーパーバンドなのだ。
さて、この78年発表のデビューアルバムは、捨て曲なしのハイクオリティーな楽曲ばかりで
売れないわけがないだろう。 全体的に爽快なサウンドが心地いいが、プログレ、ハードロック、ポップス、フュージョンなど多様な音楽性があり、かつ緻密なサウンドで、その後の
AORミュージックの中心的バンドとして他の追随を寄せつけない貫禄があった。
特にギターのスティーヴ・ルカサーの卓越した確かなプレイと、ジェフ・ポーカロのタイトなドラムがサウンドをしっかり固めていて、そこにデヴィッド・ペイチのキーボードセンスが光る
プレイが加わる。 しかし、70年代後半のLAには、このTOTOといい、エドワード・ヴァン・ヘイレンといい、こんな凄腕のミュージシャン達がゴロゴロいたのか。