効き目のある、お説教 | オーストラリア暮らしログ

オーストラリア暮らしログ

2011年にオーストラリアへ移住。旦那さん、娘と3人暮らし。嘘、偽りのない、オーストラリア暮らしの日々を書きます。MDSというレア疾患持ち。

自分の誕生日•月に両親を想えるようになったのは、ごく最近です。

 

 

私には娘が1人。

子育てを始めて10年以上経つ今でも、

とてもじゃないけれど、子育てはこうするべきだーという思想はなく

むしろ、常に、一喜一憂。

 

海外に暮らしている事もあり、自分の親•義理の親からの監視の目も届きにくいので

自分の言動や行動が間違っていたとしても、指摘してくれる人が少ない……

と言うか旦那さんぐらいしかいない。

 

中学生になった娘は、

 

家の中で、バレエの動きでクルクル回り足を高く上げて、

 

学校のコーラスグループの歌を歌いながら移動して、

 

宿題忘れてたーと言いながら、漫画のように、サンドイッチを咥えながらキーボードを叩いて

 

本を読んでいる時とピアノを弾くときは、話しかける人を無視して

 

何でも食べ、私の倍以上の量を食べ

 

シャワーをサボり気味で

 

ベッドの中で歯磨きをして

 

脱いだ服は、そのまま

 

どこでも寝られる体質で

 

泳ぐのが好き。

 

 

いつも笑っていて、たまに泣いていて、忙しなく成長していく彼女を見ていると、

『きっと今の所、私達の子育ては大丈夫だろう』と、気が抜ける。

……と、痛い目をみる。

まさに、悲喜交交。

 

 

私自身が中学生の時は もっと親に心配をかけていた、と思うけれど。

 

オーストラリアと違って、

私の子供時代に住んでいた地域は、夜中の1時まで電車が動いていて、朝まで開いている店や24時間営業のファミレスも自転車で5分以内にあって。

 

ベッドの布団の下にブランケットを丸めて、玄関から、そーっと出て、夜の11時頃まで

近所のファミレスで友達と話していた。

 

初めて遅く帰ってきた時は興奮しすぎて、ベッドに入った後も眠れなかった。

冒険した気分。

 

月に1回、夜中にそーっと抜け出すようになって半年、

11時過ぎに帰った私は、いつものように音を立てずに、玄関のドアをゆっくり そーっと開けると、

 

 

ドアを開けて正面に、椅子に座った父がいた。

 

ドアに向かって座って、本を読んでいた。

 

 

驚いた私。

人間て、驚くと、本当に仰け反るのね。

 

驚きすぎたからか、私は何も言わずに父の横を通り過ぎて、自分の部屋のドアを開け、

背中越しに後ろに首だけ向けて、

小さく『おやすみ』と言った。

 

 

私の部屋のドアが閉まる瞬間に、父が

『おやすみ』と言った。

 

 

怖すぎる。

でも、すぐに嬉しかったのを覚えている。

 

部屋に入ってすぐ、ドアに耳を立てていたら

ガタガタと、椅子を片付ける音がしていた。

 

父は仕事で、次の日の朝も早いはずと、知っていたから。

 

 

 

これ以上、効き目のある お説教はない。

 

 

いつか娘に使うのかな。