Foum Zguid | 化石屋のブログ

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ブログの説明を入力します。このブログではモロッコ産化石の現地情報を紹介しています。

化石の産出地を巡るために起点にする町がAlnifなのですが、町から少し北東へ行けば南にJbel Issoumourを望むことが出来る場所です。 ただ残念な事にJbel IssoumourやAtchanaでは、今は以前の様に化石を採取する事が出来ません。 めぼしい場所は掘り尽くされた状態なのです。

原石採取者達は良い原石を求め新たな産地を探す訳ですが、ここ数年少し気になる場所が有ります。(2010年) Alnifより南西へ約200km行くとZagora、更に南西へ120km行くとTata県のFoum Zguidと言う小さな町が有ります。 この町から南東の山岳地帯へ約55km入るとWalliserops等で有名なZguilmaが有りますが、その産出地は現在軍の管轄地に成り、化石の採取をする事が出来ません。 良質の化石が出ていた場所なので今でもこっそり採取に出かける者も居る様ですが、無茶が出来る場所では無いです。 しかし諦めなくともZguilmaと同じ地層が露出している場所があるのです。 その場所はFoum Zguidの町を南西へ20km程の場所に在ります。 山の名前で言えばJbel Beniなのでしょうが、このJbel Beniは広大な場所を指す為、この採取地は一番近い町の名称Foum Zguidと呼ばれます。 現地の化石関係者にとってFoum Zguidと言えば町のことではなくこの場所のことを指します。

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南からの町へ入り口の様子。 この右手の山奥にZguilmaが有ります。

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うねるような地層が露出しています。 あのどこかに目指す地層が...

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産地へ到着、ここからは徒歩です。

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上の画像の岩場には貝等の化石が沢山見られますが、まだこの地層では目指す三葉虫は出ません。

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地層を探して崖を下るとデボン紀の地層に行き着きました。 画像に写っているのはZagora出身の原石屋達です。 今回は彼等に同行して貰いました。

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質の良いPhacopsが出て来ました。 外殻が綺麗に保存されています。

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三葉虫の断面ですね。 岩を割っているとこの様な形で化石を発見する事も多くあります。 Phacopsの胴体の部分ですが、これで岩の中にどの様な形で化石が入っているか解りますので、割れたもう一方と貼り合わせた後クリーニングすると言う訳です。

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大小様々なPhacopsを採取しました。 どうやら私達が掘っていた場所はPhacopsの地層だった様です。 Walliseropsなんてそう簡単に出てくる物じゃ無いですね... ただこのPhacops達を見る限り、保存状態が良い。 これは重要な事で、ここからは質の良い化石が採取出来る印です。