その翌週松木は東京12区から自民党公認で出馬表明した。
しかし当の本人松木は何か釈然としないものを感じていた。もともとマルシチと目論んでいたのは腐りきった政界に乗り込んで大暴れし、政府を、日本を、ひいては世界をかえて、、、、とおもっていたのだが、、、
ほだされたのか??政界の魔物に、、、
松木の足は自然に屋上展望台に向いていた。 エレベーターのドアが開くと大広間の中央にマルシチが立っていた。 手にはギンギンに冷えた銀色のヤツを持っていた。松木は苦笑いしながら手に持ったギンギンの金色のエビスをひょいとかかげた。
展望台のベンチで、武蔵野平野に沈みゆく夕日を見ながら松木とマルシチは缶ビールを飲んでいた。松木は、銀色のヤツを、マルシチはエビスを。
思ってたよりいい感じなんだよな~
松木がつぶやく
『世直しなんておこがましいと、 感じました?』
『あなたに期待している人も居るということじゃないですか?』
ああ、ただ悪があるから善のモチベーションが保たれてるのかと、、、まあぶっ壊すとこぶっ壊してみっか
『ですね』
松木の選挙活動が始まった。松木の掲げる公約は3つ
①議員定数の削減。
②国民の医療費、教育費の無料化
③政界の無駄を無くすための法案改正
ノーベル賞辞退のニュースで一躍有名になっていた松木は当然圧勝、松木は国会議員となった。
辛くも自民党は与党の座を守ったものの、河岸内閣は不破内閣となった(๑´ڡ`๑)
朝生副総裁は続投。松木としては泳ぎやすい内閣となった。(*´ڡ`●)
国会議員1年生ながら、自らの松木電気を国の機関として半ば押し付け気味に供出し、その莫大な利益を財源として公約②を力ずくで実現させた。デンマークやスイスと肩を並べた。
この実績は国民の松木支持率はうなぎのぼり、それに反比例して政府内での松木の体感温度は下がって行った。今後の松木の大進撃を予想してビビりまくる者、あからさまに攻撃・口撃を仕掛ける者、猫なで声ですり寄る者。
しかしながら かの 二人の対応は全く変わらなかった。そのおかげもあって松木は堂々と議員としての仕事をこなしていった。