『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』 黒猫のタンゴ
1969年米ソ対立の中ソ連はガガーリンが「地球は青かった」と宇宙開発に差をつけられ時のニクソン大統領は焦りもありこれまで積み上げてきたアポロ計画の集大成で何が何でも人類初の月面着陸を成功させる国家プロジェクトを推進させていた。ニクソンの側近のモーはオメガやフォードなど数々のヒット商品を送り出したPRマーケッティングディレクターのケリー(スカーレット・ヨハンソン)に依頼してベトナム戦争で疲弊しきったた国民に全米の希望の星になるよう手立てをしていく。雑誌で特集を組んだりインタビューにアームストロング船長に似たダミー俳優を登場させたり(笑)アポロ計画ってそこまで失敗続きとはね。トム・ハンクスの「アポロ13」は見ましたけど凄まじい生還だったのですね。NASAの発射責任者コール(チャニング・テイタム)は全くの技術畑で働いてきた堅物でケリーに反発ばかりしていた。だがしかし・・・・「あの3人をビートルズよりも有名にして見せる」と豪語するケリーの情熱に惹かれていく。1970年頃の雰囲気が良かったですね。飛行機もTWAが出て来てとても懐かしかった。「ムーンリバー」やこのタイトル曲も良かったですが久しぶりに映画館に涼みに出かけたらあまりに気持ち良過ぎて少し寝落ちしてしまいました。今でもこのアームストロングの人類の大きな第一歩はフェイクだと切り捨てる国があるのです。ケリーはこのアポロからの受信が失敗した時のために予備のフイルムを製作し始めたのです。最初にスカヨハが妊婦さんで登場してきますがこの映画の筋に架けてある気がします(笑)さてNASAも監修しているこの映画は真実なのかそれともフェイクだったのか? そんなことよりもっと大切なロマンが詰まっているような気がします。スカーレット・ヨハンソンは何気に入った映画館で観た『真珠の耳飾りの少女』きれいでしたよね。以来彼女の映画はできるだけ外さないようにしてきました。今作も出演と製作にも名を連ねてますます映画への情熱が強くなっているようです。 (☆3.75)