ところかまわず手を出すな! |  国際マッケンジー協会日本支部公式ブログ

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 McKenzie Method® of Mechanical Diagnosis and Therapy®(MDT)は、 腰痛や首の痛み、手足の痛みなどで悩む人が、そうした症状によって損なわれている健康を、
 その人自身が主体的に回復することを支援する評価・治療・セルフマネージメントを包括したシステムです。


マッケンジー法では、状況に応じて徒手療法を用いることもあります。徒手療法とはセラピストが手を使って施術すること。

必要性を吟味して負荷を上げることと言い換えることもできるかもしれません。

もし上の段に行きたい場合は、その基準を満たしているか慎重に吟味しましょう。そして必ず一段ずつ上がること。一段とばしは絶対に行いません。


今回は、腰を反らす体操を例に負荷の段階ごとに見ていきましょう!











マッケンジー法では必要を超えて負荷を上げる(=セラピストの手を使う)ことは決してありません。十分改善できるのであれば、より軽い負荷で良くなった方が良いと考えるからです。


それは一体、何故でしょう?


負荷を上げる(=セラピストの手を使う)ことで、からだを傷めつけるリスクが高まることは勿論ですが、

「私ひとりでもできる!」

という自己効力感が弱まり、セラピストへの依存心が強くなる恐れを孕んでいるからです。


あまりピンと来ないかも知れませんが、強い依存心は、治療どころか回復を妨げる大きな要因となるんです。そして自己効力感は、慢性的な障害から健康を取り戻すための強い原動力になります。


マッケンジー法を学んだセラピストは、それらのことを深く知っているから“手を使う”ことに関して慎重になるのです。




国際マッケンジー協会認定セラピスト

神崎 勝和