修羅場を迎えております、ただいま。とりあえず11月いっぱいは悪戦苦闘しています。
読んだけどまだレビュー書いてない本がかなりたまってます……。全部書くわけではありませんがね。
作品紹介
記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方
作者紹介
池谷祐二
まずはじめに断っておきますと、本書は、『記憶力を強くする』というタイトルですが、これはいわゆる記憶力を鍛えるためのトレーニング本ではないです。画期的で効果的なトレーニング方法とかが載っているわけではないのです。本書を通し、あくまで科学的な視点から、脳の仕組み、記憶の仕組みを説明し、そこから導き出される、記憶する、ということにおいてもっとも理論的で効果的な方法を述べているにすぎません。本書の三分の二以上は脳と記憶の仕組みについて語っていて、そこから導き出される効果的な記憶の方法を、最後の三分の一足らずで解説されています。
どちらかというと、本書は、人間の脳と記憶のメカニズムを理解するためのもの、と思ってもらって良いでしょう。
結果をいってしまうと、この方法を使ったらちょー楽にテストで100点とれるぜ、とか、この薬を飲めば君も一躍天才の仲間入り、とか、そんなことは書いていなくて、記憶するための一番の近道は、体調を整え、適度に睡眠し、日々の積み重ねと反復練習だと、そういうことになります。
あたりまえのことではあるのですが、その説得力がものすごいです。なぜ体調を整えて勉強する必要があるのか、なぜ睡眠をとる必要があるのか、なぜ反復する必要があるのか。これらがすべて科学的な根拠に基づいてきちんと説明されているので、本書の前半で脳と記憶の仕組みを理解し納得してきた読者には、反論することができません。
しかし、飛躍的に記憶力を高める方法というのは載っていなくとも、より効果的な方法や、逆に記憶にとってのタブーは説明されています。これも科学的な根拠込みで。ですから記憶力を高める目的で読んだとしても、ためにならないということはないと思います。それに結局は努力しかないんだと、反論の余地なく納得させられるのですから、いい意味で踏ん切りがつくと思います。
また、あまりにも人間の仕組みが、ミクロな視点で、論理的に説明されているので、人間も仕組みの一つでしかないことが痛烈に思い知らされます。著者の池谷さんもいっていますが、それを恐いと思うか面白いと思うか、それは読者によります。ちなみに私は半々ぐらいでした。
それから、この薬を飲めば君も一躍天才の仲間入り、なんて話はない、と前述しましたが、きわめて限定的な状況ではその薬は存在するらしいです。詳しくは読んでいただきたいと思いますが、その薬を使用すると記憶力が倍以上に膨れあがることが、ネズミを使った実験では実証されています。
しかしその薬は脳に直接注射しなくては効果がなく、人間レベルの安全性の保証はされていません。そしてそれは倫理的な問題で実験することもできません。
それから記憶の植え込み、これも現段階でもある程度可能なようです。
もちろん、これも倫理的な問題で不可能ですが、現代がSFの世界にかなり近づいていることに驚かされました。個人的には非常に興味をそそられました。
残念な点は、タイトルと内容の解離性と、発行が2001年と古いことです。
前者に関しては、解離性があるといっても、私自身記憶力をあげるためでなく、記憶の仕組みが知りたくて探していたら行き当たった本ですので、個人的にはまったく問題ありませんでした。むしろより目的に適していました。
後者の発行年に関しては、どうしようもないです。ですがこの手の分野は日進月歩ですから、情報が古い可能性が高いです。しかし裏をかえせば、8年経った今年度も、アマゾンのレビューが更新され続けていることから、本書がいかにすぐれたものであるかが伺えます。
記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方
作者紹介
池谷祐二
まずはじめに断っておきますと、本書は、『記憶力を強くする』というタイトルですが、これはいわゆる記憶力を鍛えるためのトレーニング本ではないです。画期的で効果的なトレーニング方法とかが載っているわけではないのです。本書を通し、あくまで科学的な視点から、脳の仕組み、記憶の仕組みを説明し、そこから導き出される、記憶する、ということにおいてもっとも理論的で効果的な方法を述べているにすぎません。本書の三分の二以上は脳と記憶の仕組みについて語っていて、そこから導き出される効果的な記憶の方法を、最後の三分の一足らずで解説されています。
どちらかというと、本書は、人間の脳と記憶のメカニズムを理解するためのもの、と思ってもらって良いでしょう。
結果をいってしまうと、この方法を使ったらちょー楽にテストで100点とれるぜ、とか、この薬を飲めば君も一躍天才の仲間入り、とか、そんなことは書いていなくて、記憶するための一番の近道は、体調を整え、適度に睡眠し、日々の積み重ねと反復練習だと、そういうことになります。
あたりまえのことではあるのですが、その説得力がものすごいです。なぜ体調を整えて勉強する必要があるのか、なぜ睡眠をとる必要があるのか、なぜ反復する必要があるのか。これらがすべて科学的な根拠に基づいてきちんと説明されているので、本書の前半で脳と記憶の仕組みを理解し納得してきた読者には、反論することができません。
しかし、飛躍的に記憶力を高める方法というのは載っていなくとも、より効果的な方法や、逆に記憶にとってのタブーは説明されています。これも科学的な根拠込みで。ですから記憶力を高める目的で読んだとしても、ためにならないということはないと思います。それに結局は努力しかないんだと、反論の余地なく納得させられるのですから、いい意味で踏ん切りがつくと思います。
また、あまりにも人間の仕組みが、ミクロな視点で、論理的に説明されているので、人間も仕組みの一つでしかないことが痛烈に思い知らされます。著者の池谷さんもいっていますが、それを恐いと思うか面白いと思うか、それは読者によります。ちなみに私は半々ぐらいでした。
それから、この薬を飲めば君も一躍天才の仲間入り、なんて話はない、と前述しましたが、きわめて限定的な状況ではその薬は存在するらしいです。詳しくは読んでいただきたいと思いますが、その薬を使用すると記憶力が倍以上に膨れあがることが、ネズミを使った実験では実証されています。
しかしその薬は脳に直接注射しなくては効果がなく、人間レベルの安全性の保証はされていません。そしてそれは倫理的な問題で実験することもできません。
それから記憶の植え込み、これも現段階でもある程度可能なようです。
もちろん、これも倫理的な問題で不可能ですが、現代がSFの世界にかなり近づいていることに驚かされました。個人的には非常に興味をそそられました。
残念な点は、タイトルと内容の解離性と、発行が2001年と古いことです。
前者に関しては、解離性があるといっても、私自身記憶力をあげるためでなく、記憶の仕組みが知りたくて探していたら行き当たった本ですので、個人的にはまったく問題ありませんでした。むしろより目的に適していました。
後者の発行年に関しては、どうしようもないです。ですがこの手の分野は日進月歩ですから、情報が古い可能性が高いです。しかし裏をかえせば、8年経った今年度も、アマゾンのレビューが更新され続けていることから、本書がいかにすぐれたものであるかが伺えます。
作品紹介
見つめられる顔
ユニークフェイスとは?
ユニークフェイス公式ホームページ
”ユニークフェイス”
ユニークフェイスは病気や怪我等が原因で、機能的な問題の有無にかかわらず、明らかに『ふつう』と異なる容貌を持つ人たちの集まりです。
つまり、先天的、後天的に関わらず、顔が何かしらの原因で『ふつう』と違う人たちが集まり、社会に対して理解を訴えたり、互いの悩みを相談しあったりする集団です。NPO法人(非営利団体)です。
本書には傷をもつ当人たちだけではなく、顔に傷をもった子どもの母親や父親の体験記も記載されています。そのすべての体験記が当人たちの言葉で描かれているがわかり、必ずしもすべてが肯定的な結論に導かれないとことからもそれが分かります。そして実際に傷をもつ人たちというのはそういうものだと思います。いくら言葉で並べ立てても、やはり実際問題として、そういう人たちに対して偏見や差別が少なからずあるという事実は存在し、それに対しては目を背けたりトートロジーでやりすごしたりしないで、もっと真摯に向き合うべきなのだと思います。
本書に登場しているユニークフェイスをもつ方々は、一般の方、という表現は正しくないかもしれませんが、前回レビューした『ジロジロみないで』に登場している、ユニークフェイスの先導者的存在の方々とは違い、ほとんどの方が達観した思いをもっていません。まだまだ世間の体裁と自分の気持ちとの折り合いがついておらず、戸惑い、思い悩んでいる方々が多いです。そのおかげでより彼らが身近な存在に感じることができました。
結局は善し悪しなのでしょうが、当人たちの言葉をつかって書かれている分、いくらか要領を得ずわかりにくい部分もありました。
読んでいて、医師や看護師が信じられないような言葉を患者さんに投げかけ、それで傷ついたという表記がいくつも見受けられました。それを見て私は、いくらなんでも医師や看護師がそんなに心ない言葉をかけるとは思えず、これは当人の被害妄想や誇張が含まれているように感じました。
ですがこれは率直な感想を記述したまでです。私は実際の医師や看護師のことなど分かりませんから、それを被害妄想や誇張と言い切ることもできません。感情でどうしても彼らの言葉を疑ってしまい、納得ができないのです。彼らが少なからず自身の顔について過敏になっているのは事実だと思いますから、どうしてもこんなことを思ってしまうのです。
見つめられる顔
ユニークフェイスとは?
ユニークフェイス公式ホームページ
”ユニークフェイス”
ユニークフェイスは病気や怪我等が原因で、機能的な問題の有無にかかわらず、明らかに『ふつう』と異なる容貌を持つ人たちの集まりです。
つまり、先天的、後天的に関わらず、顔が何かしらの原因で『ふつう』と違う人たちが集まり、社会に対して理解を訴えたり、互いの悩みを相談しあったりする集団です。NPO法人(非営利団体)です。
本書には傷をもつ当人たちだけではなく、顔に傷をもった子どもの母親や父親の体験記も記載されています。そのすべての体験記が当人たちの言葉で描かれているがわかり、必ずしもすべてが肯定的な結論に導かれないとことからもそれが分かります。そして実際に傷をもつ人たちというのはそういうものだと思います。いくら言葉で並べ立てても、やはり実際問題として、そういう人たちに対して偏見や差別が少なからずあるという事実は存在し、それに対しては目を背けたりトートロジーでやりすごしたりしないで、もっと真摯に向き合うべきなのだと思います。
本書に登場しているユニークフェイスをもつ方々は、一般の方、という表現は正しくないかもしれませんが、前回レビューした『ジロジロみないで』に登場している、ユニークフェイスの先導者的存在の方々とは違い、ほとんどの方が達観した思いをもっていません。まだまだ世間の体裁と自分の気持ちとの折り合いがついておらず、戸惑い、思い悩んでいる方々が多いです。そのおかげでより彼らが身近な存在に感じることができました。
結局は善し悪しなのでしょうが、当人たちの言葉をつかって書かれている分、いくらか要領を得ずわかりにくい部分もありました。
読んでいて、医師や看護師が信じられないような言葉を患者さんに投げかけ、それで傷ついたという表記がいくつも見受けられました。それを見て私は、いくらなんでも医師や看護師がそんなに心ない言葉をかけるとは思えず、これは当人の被害妄想や誇張が含まれているように感じました。
ですがこれは率直な感想を記述したまでです。私は実際の医師や看護師のことなど分かりませんから、それを被害妄想や誇張と言い切ることもできません。感情でどうしても彼らの言葉を疑ってしまい、納得ができないのです。彼らが少なからず自身の顔について過敏になっているのは事実だと思いますから、どうしてもこんなことを思ってしまうのです。
作品紹介
ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語-
ユニークフェイスとは?
ユニークフェイス公式ホームページ
”ユニークフェイス”
ユニークフェイスは病気や怪我等が原因で、機能的な問題の有無にかかわらず、明らかに『ふつう』と異なる容貌を持つ人たちの集まりです。
つまり、先天的、後天的に関わらず、顔が何かしらの原因で『ふつう』と違う人たちが集まり、社会に対して理解を訴えたり、互いの悩みを相談しあったりする集団です。NPO法人(非営利団体)です。
ユニークフェイスに関する書物を本書ともう一冊読みました。本書はユニークフェイスをもつ人たち九人による体験談なのですが、最大の特徴は、なんといっても彼らにとって最大のタブーである顔の写真が記載されていることです。この方向性もあって、本書の執筆に参加してくれる人がなかなか集まらなかったようです。
ユニークフェイス、顔面や体の表面に現れる病気、というのにも様々な種類があります。
血管腫
リンパ管腫
太田母斑
レックリングハウゼン病
熱傷(やけど)
醜形恐怖
※ユニークフェイスは醜形恐怖の方を対象とはしていません
本書に登場する九人の方も、それぞれ何かしらの傷(外見的にも内面的にも)を抱えていて(一番最後の阿部更織さんだけは、顔に傷を抱えているのでなく、円形脱毛症から始まり、全身の毛がなくなってしまった)その体験記となっています。やはり当人が経験したことだけあって、端から見ているだけでは想像し得ない苦労があったようです。
しかし、非常に残念なことに、本書は当人たちの言葉では書かれていません。冒頭にも書いてありますが、低年齢の子どもたちも対象に含めた故か、言葉も明らかに編集され、通常なら語るべきであろう内容も、ぼかされていたり避けられていたりするように感じます。やはり彼らは大人ですから、子どもたちには理解し得ない、語ることがあまりよろしくない、ユニークフェイスをもつ大人ならではの悩みや事件があるのでしょうが、それではやはり私たち大人には、いまひとつすっきりしないと思います。ですからこの評価は、あくまでも大人(とはいってもまだまだ21の若造ですが……)としての私からみた評価です。しかしもちろん、前述したように、本書は”そういう方向性”をもとにつくられていますし、それがきちんと明記されてもいます。ですが、対象に大人も含むと明言されている以上、大人の私としてからの評価をいわせてもらえば、あまりよろしくはありませんでした。
実際の顔の写真が記載されているというのは、イメージをかたちづくる上で非常に有効だと思います。その点は高く評価できると思います。
ジロジロ見ないで―“普通の顔”を喪った9人の物語-
ユニークフェイスとは?
ユニークフェイス公式ホームページ
”ユニークフェイス”
ユニークフェイスは病気や怪我等が原因で、機能的な問題の有無にかかわらず、明らかに『ふつう』と異なる容貌を持つ人たちの集まりです。
つまり、先天的、後天的に関わらず、顔が何かしらの原因で『ふつう』と違う人たちが集まり、社会に対して理解を訴えたり、互いの悩みを相談しあったりする集団です。NPO法人(非営利団体)です。
ユニークフェイスに関する書物を本書ともう一冊読みました。本書はユニークフェイスをもつ人たち九人による体験談なのですが、最大の特徴は、なんといっても彼らにとって最大のタブーである顔の写真が記載されていることです。この方向性もあって、本書の執筆に参加してくれる人がなかなか集まらなかったようです。
ユニークフェイス、顔面や体の表面に現れる病気、というのにも様々な種類があります。
血管腫
リンパ管腫
太田母斑
レックリングハウゼン病
熱傷(やけど)
醜形恐怖
※ユニークフェイスは醜形恐怖の方を対象とはしていません
本書に登場する九人の方も、それぞれ何かしらの傷(外見的にも内面的にも)を抱えていて(一番最後の阿部更織さんだけは、顔に傷を抱えているのでなく、円形脱毛症から始まり、全身の毛がなくなってしまった)その体験記となっています。やはり当人が経験したことだけあって、端から見ているだけでは想像し得ない苦労があったようです。
しかし、非常に残念なことに、本書は当人たちの言葉では書かれていません。冒頭にも書いてありますが、低年齢の子どもたちも対象に含めた故か、言葉も明らかに編集され、通常なら語るべきであろう内容も、ぼかされていたり避けられていたりするように感じます。やはり彼らは大人ですから、子どもたちには理解し得ない、語ることがあまりよろしくない、ユニークフェイスをもつ大人ならではの悩みや事件があるのでしょうが、それではやはり私たち大人には、いまひとつすっきりしないと思います。ですからこの評価は、あくまでも大人(とはいってもまだまだ21の若造ですが……)としての私からみた評価です。しかしもちろん、前述したように、本書は”そういう方向性”をもとにつくられていますし、それがきちんと明記されてもいます。ですが、対象に大人も含むと明言されている以上、大人の私としてからの評価をいわせてもらえば、あまりよろしくはありませんでした。
実際の顔の写真が記載されているというのは、イメージをかたちづくる上で非常に有効だと思います。その点は高く評価できると思います。
基本的な説明を
・本ブログは『管理人が本を読んで感じたことを書く』ブログです。批評だったり、内容そのものに触れなかったりもします。また、『本』の部分が『映画』とか『音楽』とか『エロゲー』とかにも変わったりします。つまり、なんでもアリです。
・記事のリンク先にはネタバレを含む可能性があります。
・記事は多くの場合、壮大なネタバレです。
・記事の内容はすべて、管理人の、できるだけ客観に拠った、やっぱり主観的な意見です。
・管理人はミステリ、SF(特にハード)が好きなので、自然とそういう傾向が強くなると思います。ですが基本的には何でも読むと思います。純文からラノベまで。
・管理人は読書スピードが遅いです。プレシオサウルスぐらい首を長くして待ってもらう可能性があります。(最近少しマシになりましたが)
・日記も更新すると思います。日記では、日々思ったことを熟々と書き殴ったり、きわめてローカルで破廉恥な話題を語ったり、よく分かりもしないのに突然地球の裏側の人たちを心配したりするかもしれません。
・ロリコン(但し二次元に限る)の方は、光の速さで管理人に「よう、兄弟」とメールをして下さい。ついでに、意見、感想、批判も大歓迎です。
アドレス↓↓↓
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