作品紹介
見つめられる顔
ユニークフェイスとは?
ユニークフェイス公式ホームページ
”ユニークフェイス”
ユニークフェイスは病気や怪我等が原因で、機能的な問題の有無にかかわらず、明らかに『ふつう』と異なる容貌を持つ人たちの集まりです。
つまり、先天的、後天的に関わらず、顔が何かしらの原因で『ふつう』と違う人たちが集まり、社会に対して理解を訴えたり、互いの悩みを相談しあったりする集団です。NPO法人(非営利団体)です。
本書には傷をもつ当人たちだけではなく、顔に傷をもった子どもの母親や父親の体験記も記載されています。そのすべての体験記が当人たちの言葉で描かれているがわかり、必ずしもすべてが肯定的な結論に導かれないとことからもそれが分かります。そして実際に傷をもつ人たちというのはそういうものだと思います。いくら言葉で並べ立てても、やはり実際問題として、そういう人たちに対して偏見や差別が少なからずあるという事実は存在し、それに対しては目を背けたりトートロジーでやりすごしたりしないで、もっと真摯に向き合うべきなのだと思います。
本書に登場しているユニークフェイスをもつ方々は、一般の方、という表現は正しくないかもしれませんが、前回レビューした『ジロジロみないで』に登場している、ユニークフェイスの先導者的存在の方々とは違い、ほとんどの方が達観した思いをもっていません。まだまだ世間の体裁と自分の気持ちとの折り合いがついておらず、戸惑い、思い悩んでいる方々が多いです。そのおかげでより彼らが身近な存在に感じることができました。
結局は善し悪しなのでしょうが、当人たちの言葉をつかって書かれている分、いくらか要領を得ずわかりにくい部分もありました。
読んでいて、医師や看護師が信じられないような言葉を患者さんに投げかけ、それで傷ついたという表記がいくつも見受けられました。それを見て私は、いくらなんでも医師や看護師がそんなに心ない言葉をかけるとは思えず、これは当人の被害妄想や誇張が含まれているように感じました。
ですがこれは率直な感想を記述したまでです。私は実際の医師や看護師のことなど分かりませんから、それを被害妄想や誇張と言い切ることもできません。感情でどうしても彼らの言葉を疑ってしまい、納得ができないのです。彼らが少なからず自身の顔について過敏になっているのは事実だと思いますから、どうしてもこんなことを思ってしまうのです。