「涼宮ハルヒシリーズ」谷川流 | ※この現実はフィクションです。

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涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)/谷川 流
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 社会現象までに発展した、大人気ライトノベルシリーズ。

 今作の魅力とヒットの要因は、ライトノベルらしいお約束をうまく取り入れたことがひとつ。それ以外にも、主人公の性格とうまくリンクした皮肉めいた言い回しの文章、時空という知的路線に走った科学的でありロマンのあるモチーフがあげられる。他にも、モチーフの時空移動とうまくマッチして相乗的に効果を高めている伏線とその回収、ライトノベル層には新鮮な時系列シャッフルを用いたこと、そして質の高いアニメーション化作品が知名度を飛躍的に高めたことなど、すべてがうまくはまった印象を受ける。

 今作の中に以下のような名言がある。

「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」

 この作品は、ヒロインにこの台詞を言わせた時点で勝ちなのではないかと私は思う。これは著者が読者に「これから何でもありの展開になりますよ」と言っているようなものだ。超展開、超理論がまかり通る。

 隅から隅まで計算され尽くした、著者の思慮深さには素直に尊敬したい。