採り上げるのは絲山秋子さんという
作家の方が書かれた表題の随筆。
巻頭近くの例の随筆集のひとつだ。
(表紙)
(当該随筆(部分))
随筆の内容は、我がふるさと群馬県
沼田市にある二つの県立普通高校
(母校・沼田高校と沼田女子高校)に
関連すること。
これら2校は、少子化のあおりを受けて
2年後に合併することになり、
氏は合併後の新高校の校歌の歌詞の
作成依頼を受けたとのこと。
依頼の理由は、氏によれば、
「『離陸』や『ばかもの』、『薄情』などの
小説やエッセイでこの地域を書いたものを
読んでくださってのことだった。」
そうな。
本エッセイでは、沼田市の位置、
自然(「日本一美しい河岸段丘」)、
に加えて、同校の校舎(注①)や
同校のシンボル「五常の鐘」(注②)
などについて触れておられる。
(注①:校舎:国の登録有形文化財
の指定を受けている。
注②:五常の鐘(「仁」の大鐘と
「義」、「礼」、「智」、
「信」の小鐘とからなっていた
らしい。)
なお、氏の母校、都立新宿高校には、
戦艦三笠から下賜された「興國之鐘」
の逸話があるとのこと。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
筆者が卒業してから既に
半世紀以上が経過した。
卒業後、校門前は何度か通ったが、
校門をくぐったのは、確か卒業の
翌年春に一度だけ。
同窓会に出たこともないし、
名を連ねた記憶もない。
2校の合併話があることについては、
何年か前にどこかで目にした覚えはあるが、
実際の合併が2年後だと本エッセイで
初めて知った。
(注:<合併、まだ済んでなかったの?>
と、半ばびっくり状態)。
また、「五常の鐘」の復元や「鐘楼」の
建立がなされたことも初耳だった。
現校歌については、出だしが
「北毛の要あんじょうし(鞍城址
だったか?)その高陵に我が校は」
云々と1番の途中までは覚えているが、
「桔梗」(キキョウ)をケッコウと
読んだり、聞いていて意味の取りにくい
漢語調の歌詞だったという記憶がある。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
筆者は、失礼ながら絲山氏のお名前も
上掲の著作も全く存じ上げていなかった。
氏がふるさとをどのように取り上げて
おられたのか、そのうち機会があれば
手に取ってみたいと思う。
最後に、願わくは後輩たちが親しく
愛唱できる校歌とならんことを。
<以上>
<参考>
絲山秋子氏のプロフィール
1966年11月生。56歳。
日本の小説家。群馬県高崎市在住。
高崎経済大学非常勤理事・非常勤
講師。
代表作:『袋小路の男』、
『沖で待つ』、『薄情』、
『まっとうな人生』
受賞歴:文學界新人賞、川端康成
文学賞、芸術選奨新人賞、
芥川賞、谷崎潤一郎賞
(以上、Wikipediaより抜粋)
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
ふるさとは遠くにありて思ふべし一度だけしたふるさと納税
詠み人:樺風