2022年2月に詠める Vol.2<「日々のお題」等>
<<短歌>>
注1:「日々のお題」は筆者自ら設定したものです。
注2:どれも(俳句も)、言葉遊びのつもりで気楽に
詠んでいますので、固いことは抜きで。
注3:【別途】とあるのは、一応、
「日経歌壇」等に投稿予定の歌です。
(必要により更なる推敲を加えるので、
変身することたびたび。)
通常、投稿後、ひと月経過後くらいに、
ここに載せます。
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★★日々のお題★★
(注:筆者が自ら設定した「お題」です。)
(【2月】※詠み込み必須※別名可
酔ひ過ぎて朝の八時にふうふうふう二月一日断酒月明け(再掲)
(「おんぶ/抱っこ」関連)
抱つこする機会は来やうか初孫を吾子の赴任の支度そろそろ
(「鬼」関連)
甥つ子は幼い時から天邪鬼本を読むなと言へばおそらく
(【八】)
ご褒美にボトラー物のスコッチを勇んで八重洲のリカーショップへ
(「名所/旧跡」関連)
パソコンを点ければ既視感(デジャヴ)がうつすらと海岸の町チンクエテッレ
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(「海草」関連)
胃の腑へと黒酢モズクが落ちゆけばむくむくと立つ浩然の気が
(「狂気」関連)
必ずやすべてを失ふプーチンは狂気の末の凶刃の舞
(「椿」関連)
訪(と)ふ人の途絶えし社の古鳥居健気に寄り添ひ寒椿咲く
(「悲しかったこと」関連)
挑みけり共通テストの数学に鈍つた刃は弾かれるのみ
(「観劇/美術展/演奏会」関連)
見るたびに何かが疼くゴーギャンのタヒチの女を描いた絵には
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(「嬉しかったこと」関連)
幾分か偏桃体に衰えかいよよなだらか感情の襞
(「国内の観光地」関連)
今年こそ能登への旅をとググりけり和倉の温泉(おゆ)と輪島の朝市
(「海外の観光地」関連)
イタリアは遥かなりけり四半世紀ガイドブックは棚に古びて
(「調理器具」関連)
パリパリの鶏皮鉄のフライパン金属ターナー捨てしを嘆く
縫い針のごとき公魚巨漢笑む
(「確定申告」関連)
医療費の受領書もとに入力す積もる数字に悲喜も増嵩
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(「カトラリー」関連)
釜茹での刑に処されること三度凹みの目立つ黒檀の箸
(【風】)
長々き八風山のトンネルを出づれば冬景界を異にす
(「百名山」関連)
接種後の肩の疼きを騙さんと羽黒(はぐろ)の麓の地酒を啜る
(【下】)
先週の株価は軒並み乱高下いまかいまかとその時を待つ
(「春一番」関連)
春一番今日にも吹かうと気象士が窓の外には白銀世界
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(「観梅」関連)
いつ咲いていつ萎んだか白梅は俺もメジロも気づかぬうちに
(「猫」関連)
野良ちやんが餌をくんろと猫パンチすかさず引けばより深き傷
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<<路地裏短歌会>>
「自由詠」
付き合ひの良い子悪い子普通の子コロケーションとふ言葉の苑に
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<<俳句>>
(松原湖高原にて)
春一番伝ふる予報の空々し
赤げらの赤鮮やかに風光る
<以上>