『文藝春秋』誌( 2020.10)の表紙を見て | 松原湖高原☆風だより

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松原湖高原(八ヶ岳・東麓)からお送りする
四季折々の朝風


今朝は、昨日発売されたばかりの

『文藝春秋』誌10月号を扱う。

ただし、今回はいつもの「拾い読み」ではなく、

表紙の絵を取り上げる。

勿論、初めての試み。



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表紙の絵を手掛けるのは、

日本画家の松村公嗣(まつむらこうじ)氏。


昭和23年(1948)1月生まれ。

奈良県出身。

日本美術院同人、理事、

愛知県立芸術大学名誉教授。

とある。

    (以上、日本美術院のウエブ
     サイトによる。) 


筆者より2歳年上の72歳のようだ。


なお、表紙絵の担当は、2011年1月から

続いているらしい。



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10月号の表紙は、秋の広葉樹林

の情景。

一本の小径が手前下から

奥に向かって伸びている。

径の両側の木々は

紅葉真っ盛り。

絵のほぼ全面に無数の朱点が

散らばっており、さながら、

紅葉吹雪が舞っているよう。



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例の、巻頭近くの著名人による

エッセー集の中に、

「表紙の言葉」という

囲み記事がある。(p.79)

松村氏の小文だ。


それによると、

この絵のタイトルは、「径」。

氏は、高校時代の夏休み、

山中湖に住んでいた叔父夫婦の

家を訪れ、同湖で泳ぐために、

小径を下って行ったことが

あったらしい。

氏がその径の紅葉を実際に

見たわけではなく、

想像して描いたとのこと。


ちなみに、9月号は、鵜飼いを描いた「篝火」、

8月号は、犬の「ダルメシアン」だった。



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5年ほど前のこと。

松原湖高原道路を上ってゆくと、

麦草峠方面と、稲子の湯方面との

分岐点がある。

そこを左折、稲子の湯に向かう途中で見た、

落葉松の黄葉が実に見事だった。

秋の日差しを受けて、

黄葉というより黄金色と言った方が

似つかわしかった。


今月号の表紙を見て、

紅葉と黄(金)葉と若干の違いはあるが、

その時の情景を思い出したので、

記事にしてみた。




                  <以上>




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対局を見ん秋茄子の焼けるまで

                    詠み人:樺風




秋ナス