【臨時】日経歌壇(2018.11.24)掲載! | 松原湖高原☆風だより

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松原湖高原(八ヶ岳・東麓)からお送りする
四季折々の朝風


拙歌が昨日の「日経歌壇」に掲載された。

掲載は、8月18日以来のこと。

選者は、三枝昻之氏。

掲載歌12首の筆頭は初めてだ。

なお、投稿は10月6日。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



合格(黒部ダムにて)

放水は燦然として虹を生み黒部に散りし霊を慰む


                           樺風



※ 三枝氏の選評は、次のとおり。

 

「樺風(注)さんはきらめきながらほとばしる黒部ダム。


殉職者への思いを広げるところにあの壮大さが


生きる。調べると霊は171柱。」


        (注)原文は筆者の姓だったので、

                      雅号に替えました。



殉職者の霊の数まで調べていただき、望外の喜び。






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




「作歌メモ」は、次のとおり。


昨日、作歌当時の記憶を思い起こしながら


綴ってみました。




この歌の場面が、あのときどんなきっかけで


浮かんできたのか、今となってははっきりしない。


恐らく、投稿歌をなんとか揃えようと、


いろいろと思い巡らしていたところ、


たまたま浮かんできたのだったか。


いずれにしろ、夏の暑い日差しの下に浮かぶ


黒部ダムの勇姿を詠ったもの。


   (注:9月の「ほぼ日」のお題(『工事』関連)だった。
      宥生さん、またまた多謝。
      以上、2018.12.03追記)


ところで、筆者が、同ダムを訪れたのは、


今を遡ること、20数年前。


わが子がまだ幼稚園か


小学校低学年のころだった。


夏休みに新潟県に海水浴に行こうと計画。


日本海側に向かう長距離ドライブの途中で


立ち寄ったもの。



黒部ダムは、扇沢で乗ったトロリーバスを降りて、


薄暗い?トンネルをしばらく歩くと、


その威容を現した。


正面には対岸の小高い山塊。


それに繋がる白いコンクリートの巨大な塊。


上流側の碧の湖。 下流側、遥か眼下を流れる渓流。


じりじりと太陽が照りつける中、


大量の放水が数十メートルを落下。


水しぶきの端っこが霧状になり、


小さな虹を映し出していた。



なお、映画「黒部の太陽」の場面を想起しながら、


歌にまとめていったと記憶。


加えて、一昨年、足を運んだ南相木ダムの


イメージもそれに重なっていたかも。




 

<参考>


<<ドライブ・ルート>>

① 中央道を北上。

② 扇沢経由、黒部ダムへ。

③ 青木湖など。

④ 白馬のペンションで1泊。

⑤ 糸魚川経由、鯨波海水浴場へ。

  民宿に数泊。野尻湖へも。

⑥ 帰路は、関越道経由。

  奥只見湖、実家に寄る。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



以下、同日投稿した歌を、


参考までに掲げる。(投稿順。)



★ 三枝昻之氏宛て

関門をくぐった先は老いの海デンタルフロスは自在に泳ぐ

秋晴れに布団たたきを手にすれば叩いちゃだめよと後ろから声

合格
(黒部ダムにて)

放水は燦然として虹を生み黒部に散りし霊を慰む



★ 穂村 弘氏

今日もまたお昼ご飯は素麺だ衣類も麺も入れ替えの時季

泰平は遊び心のふくらし粉イグ・ノーベル賞にまたも輝く

人からも自動車からも嫌はれて蝙蝠みたい僕は自転車



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



今回の掲載歌は、筆者としては、


またまた「意外」のひとこと。


<この歌が掲載!? しかも筆頭に、


選評つきで!>


ご覧のように、三枝氏に宛てた3首の


うちの最後尾の歌。


(筆者は、通常、できのよい(と思う)順に

並べる。)



更に蛇足を付け加えると、


実は、9月ころ投稿の歌の中に、


これぞというものがいくつかあり、


10月中下旬頃には、必ず掲載になる、


と期待していたものの、結局、


日の目を見ずに終わってしまった。



筆者の感覚は、やはり、どこか


ずれているのか。




                     <以上>




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