表題の対談を読んだ。
片山杜秀氏(慶應義塾大学教授)と
小松実盛氏(小松左京の次男)との対談だ。
副題に、
「SF小説の巨匠が日本人に伝えたかったこと」
とある。
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対談では、いろいろ語られているが、
筆者の関心を惹いたことは、
次の2点。
★ 小松左京の思い
「『日本沈没』に父が込めたのは、
あえて地獄を描くことで、それを日本人が
総力を結集して克服し、天国へ昇って
いって欲しいという切実な思い」(小松実盛氏)
★ 「日本沈没」第二部が長らく刊行されなかった理由
第一部で生き延びた日本人8,000万人が、
世界各地に分散、どのように生きていくか。
それが第二部の内容。
日本人のディアスポラ譚だが、
困ったことに、先の地殻変動により
地球の寒冷化が始まる。
食料が不足し、世界各地で日本人への迫害も。
結果、多くの日本人を殺さざるを得なくなり、
それで筆が止まった。(同氏の発言などを要約)
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筆者は、小松左京氏のよき愛読者とは言えないが、
それでも氏の小説のいくつかは読んでいる。
代表作「日本沈没」の刊行は、
1973年(昭和48年)の3月。
もうすぐ大学4年となる春先だった。
このときは、すぐさま書店に走って、
上下2冊を買い込み、
一気に読了した。
非常に面白い内容だったが、
同時に、
「プレートテクトニクス理論に基づき、
太平洋プレートがユーラシアプレートなり、
北米プレートなりに沈み込むにしても、
1年やそこらで進行するわけないじゃん。
この点、誇大妄想気味だ。」
との感想を持った。
その年末だったかには、映画化もされたようだったが、
見に行ったかどうか、記憶にない。
流浪の民となった日本人のその後を描く
第二部が久しく待たれたが、
21世紀になって、SF作家の谷甲州氏らの手によって、
ようやく出版となったようだ。
新聞記事で読んだ記憶がある。
また、同じ年に、(第一部が)再映画化もされたらしい。
残念ながら、筆者は、そのどちらも見て(読んで)いない。
「日本沈没」の10年後くらいに、
氏の小説「さよならジュピター」が、
週刊サンケイだったかに連載された。
これは、映画「さよならジュピター」を
ノベライズしたものだったようだ。
筆者は、同誌をときどき手にしては読んでいた。
最後の場面だけが、記憶に残っている。
なお、失敗作といわれている映画の方は、未見。
映画「首都消失」は、いつのことだったか、
とにかく見た記憶がある。
映画館でだったか、テレビでだったかは、
記憶があいまいだが、、、。
と、ここまで書いてきて、
「日本沈没」の第二部を是非読んでおきたいと思った。
思い立ったが吉日、早速、いつもの図書館に行って
検索してみたところ、当該図書が在庫していた。
借りてきて、今、走り読みしているところだ。
(字が小さくて読みにくいことこのうえない(涙))
<以上>
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(旅行を終えて自宅へ)
バッグ引き歩む夫婦や敗れ荷
詠み人:樺風
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