(つづき)
ハル:神社の倉庫には、何か関係者以外が見てはいけないものがしまわれているんです。
男の子はそれがすごく気になっていて。
ハル:あるとき遊びに行ったら、いつもなら南京錠がかかっていて中に入れないのに、そのときは開いていたんです。
ハル:その男の子は周りをきょろきょろ見て。
普段は親の言うことを聞くし、周りの期待を裏切るようなことはせずに、どちらかというと優等生タイプなんですけど、そのときはどうしてもどうしても中を見たくて、好奇心に負けて南京錠を外して中に入ってしまう。
ハル:中は暗くて、暗闇の中に目だけがぎょろりとした空間があって、そこに取り込まれちゃった感じですね。
ハル:そこで終わってます。
ハル:男の子が暗闇に取り込まれた後、倉庫の扉が自動的に閉まって、南京錠も元通りにかかってる。
まるで何事もなかったかのように。
ハル:男の子は忽然と姿を消したので、神隠しにあったという報道がされています。
みゆき:話し合いをしている部屋にいた男の子はどうなりましたか?
ハル:今はいないですね。消えてしまいました。
暗闇に取り込まれたままになっています。
みゆき:ハイヤーセルフさん、どうしたらいいですか?
HS:助けてあげて。
みゆき:誰か助けられる人、いますか?
ハル:みんな首を横に振ってます。
あ、カメが出てきました。「忍者タートルズ」に変わりました。
みゆき: あははは。
ハル:カメが倉庫の扉に体当たりして、ポコン!って壊して中に入りました。
男の子が気を失って倒れていたので、倉庫の外に連れ出しました。これで戻ってこられました。
みゆき:もうそれが書き換えになったんですかね、その過去世の?
私:救出はできたけど、男の子が元通りには戻ってないんじゃないかな。
ストーリーの書き換えが必要かも。
その中で起きたことが、すごく問題なんだと思う。
ハル:救出した後、男の子は気を取り戻したんですけど、いつのまにか小学校3年生から高学年ぐらいに成長してて、なんか「できすぎ君」みたいなキャラクターになってます。
ハル:なんかもう、できすぎちゃってる感じですね。
目はここを見ていない。なにか喋ってるんですけど、胡散臭い顔をしている。
(倉庫の中では)「何もなかったよ」って言ってる。
みゆき:他の人たちは、その男の子の様子を見て、どんな反応ですか?
ハル:みんな彼とは距離を置きたいって思ってる。
こいつ、胡散臭いなあっていう目で見てますね。誰、こいつ?みたいな感じで。
ハル:それまで知っていた小学校3年生の男の子の感じとは全く違う。これ違うよね、って見てる。
みゆき:暗い中にいた目玉に聞きたいんですけど、なんでその男の子を取り込んだんですか?
目玉:操るのにちょうど良かったから。
だから、わざと南京錠を開けておいた。
みゆき:あなたは何者なんですか?
目玉:男の子とは対極の立場に立つもの。
神社が光だとすると、その光に対極する立場のもの。
私:「光」に対して「闇」みたいな感じですかね?
みゆき:なぜ神社の中にいるの? 神社はどちらかというと「光」の存在ですよね?
なぜその中にあなたはいるんですか?
ハル:神社がこれまでに「お祓い」してきたもの。
みゆき:あ~、なるほど。お祓いしてきたものは、人間に関するものですか?
ハル:人間に関するもの。動物に関するもの。あらゆるものに関するもの。「負」のエネルギー。
みゆき:邪悪だとか、そういったエネルギーの部類の集合体のようなものですか?
ハル:はい。
みゆき:それがその男の子を取り込んで操るのにちょうど良かった?
ハル:闇には闇の存在する場所が必要なのに、お前たちがどんどん俺らの住処を奪ったんじゃないか、って目玉が言ってます。
ハル:生きる上では、(負のエネルギーは)生まれてしまった以上、もう存在するしかないし、ただ存在しているだけなのに、やれ闇だのなんだのって言って、必要以上に排除しすぎて、闇の部分が小さくなりすぎて、このままでは自分の命も危ない。
生命力を維持するには、少年の魂なりが必要だった。
みゆき:まだ少年だったから入り込みやすかったということですね?
ハル:入り込みやすかった。少年の中にも闇があったから。
みゆき:清い存在でないといけないと思っている人間が、そうさせたっていうことですかね? すべてを清くしようと。
ハル:人間は「陽」だけを求めて、「陽」だけがあればいいって言うけど、「陽」だけじゃあ、光は存在できないんだよ、って。
みゆき:それを書き換えたらいいんですかね?
その少年の中にも闇があったっていうことなので。
少年が闇に取り込まれてからのストーリーを書き換えたらいいですか?
私:えっと、要点は二つですね。
まず、少年は闇があったから共振共鳴してそこに引き込まれ、闇を増幅させられて戻ってきてるから、目つきもおかしくなってる。その少年自体の闇を見る必要があるんだけど、その前に、
私:もう一 つ。多分これ、すごく大きい問題だと思うんですけど、今までの日本ってみんなそうやって除霊するとか、昔も……、
(ここですごい鳥肌が立つ)
わっ!! すごい鳥肌!
(つづく)
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