さて、先日おみえになったクライアントAさんの話です。
なぜ今世でこんな修行のような人生を送っているのでしょう?と質問されました。
Aさん:なんかこう、人生辛いな、って。
私:どういうところが自分的には修行だったなぁと思っているの?
Aさん:幼い頃に肉親を次々に亡くしたし、預けられた親戚で宗教活動をさせられたり。
なんでだったんだろうって。
聞けば、Aさんは中学生のときに祖母を亡くし、その数ヶ月後には母親を亡くしたそうです。
母親が病気がちだったので、祖母がAさんと弟の面倒を見てくれていたのだとか。
だから亡くなったときはとてもショックだったそうです。
Aさん:その時は、私、生きていてもしょうがないとまで思ったんです。
相次いで母も亡くして、もう何のために生きていくかわかんないなって。
父親はいたけど家を空けることが多かったし。
孤独でした。
Aさん:過去世絡みなのか。何かしがらみがあってそういうシナリオにしちゃったのか。
それがわかる過去世へと誘導します。
Aさん:20歳前後の女性が長靴を履いて 雪の中を歩いている。
Aさん:藁で作ったござのようなものを体に巻きつけて腰を紐で縛って、頭には藁帽子を被っています。
私:ひとりで?
Aさん:そうです。
私:どこかへ行こうとしているの?
Aさん:わからない。
自分の居場所がなくてふらふらと歩いているようにも見えます。
これからどうしようって。
重要な場面へ進みます。
Aさん:崖から落ちたのかな? 雪の上に倒れています。
その人生はそこで終わったみたい。
私:なぜそんなことになったの?
Aさん:亡くなった祖母と母に会いたいと思っています。
二人が亡くなったので、あとを追いかけるようにして崖から飛び降りた。
絶望して、もう一度二人に会いたいって思って、死んだら会えるかもしれないと思って自ら命を絶ってしまった。
中間世(あの世)に行きます。
私:魂の状態のあなたにはすべてのことがわかります。
なぜそういうシナリオを経験したの?
Aさん:自分に打ち勝つということを経験する必要があった。
だから命を絶つことはしたくなかったけど、そのときはそれしか方法が見つからなかった。
私:お二人は何が原因で亡くなったの?
Aさん:病気です。
貧しくて食べ物もろくになくて。
祖母は寝たきりの状態です。
母は私のために無理して起きているけど、具合が悪そうにしている。
本当は起きているのもつらくて横になりたいけど、私がまだ子供なので、ひとりにするのはかわいそうだからって起きていてる状態です。
私:(ああ、この頃はまだ子供なのね)
お父さんは?
Aさん:いないです。
本当に食べるものがなくて。
貧しくてご飯を買うお金がなくて、栄養失調になっているみたい。
もう限界なのかな…
私:その後、二人が亡くなってあなたは一人になったの?
Aさん:そうです。
その後、20歳ぐらいになり、あまりに孤独でどうしていいか分からず、雪の中を彷徨った挙句、崖から飛び降りたようです。
(中間世に意識を戻す)
私:おばあちゃんとお母さんにお聞きしますね。
なぜ幼い子を置いて、あなたたち二人が先に逝くシナリオになっていたんですか?
ふたり:あの子のこれから先の人生を、あの世から守るため。
そばで育てながら見守る方法もあるけど、あの世から自立していく彼女を見守る。
私:Aさん、それを聞いてどうですか?
Aさん:ただただ苦しかった。
私:もし今度生まれ変われるとしたら、今度はどんな家族でいたいですか?
Aさん:そうですね。みんなで野菜を作ったり、何かしら物を作って街に売りに行ったり。ちょっとでも生活していくことが楽しい、幸せって感じられるような家族。
そういうストーリーを視てもらいます。
Aさん:おばあちゃんもお母さんも笑顔です。
私もそれを見ていて幸せ。
いろんなお手伝いをしています。
外には野菜が植えてあって、自分たちが食べる分だけだけど、一緒に収穫する喜びを味わったりしています。
母は着物?か何かを縫っていて、それを町に売りに行ってます。
とっても幸せそう。
こちらのストーリーに書き換えます。
私:Aさんのガイドにお聞きしますね。
最初の過去世と同じように、A子さんは今世でもおばあちゃんとお母さんを続けて亡くしているんです。
なぜそういうシナリオを選択してきたんでしょう?
Aさん:「自分たちがあの世に逝った方がこの子を守れるから」って言ってます。
この子ならどんなことがあっても乗り越えられるって。
私:そうまでしてA子さんが強く生きていくことの必要性は、どこから来ているの? もっと前の過去世ですか?
Aさん:はい
それがわかる過去世へと誘導します。
Aさん:石畳の上に立っている30代~40代の男性が視えます。
私:そこで何をしているの?
Aさん:自分の会社が倒産して、うつろな顔で歩いています。
私:その後どうなったんでしょうね?
Aさん:自分から車に飛び込んで命を絶った。
私:あなたは人生が絶望的な状況になると、自分の人生を終わらせるということを繰り返していたんですね。
Aさん:そうみたいです。
私:それを何度も経験したから、今度は絶望的な状況でも強く生きていくっていうのを経験してるんですね?
そして今世で頑張ったんですね?
Aさん:そうです。
私:そうやって頑張ってきた自分を見てどう思いますか?
Aさん:嬉しいと思います。
私:今世で自分のテーマをクリアできたんですね?
Aさん:はい。
私:あの世で視ているおばあちゃんやお母さん、A子さんに言葉をかけてあげてもらえますか。
Aさん:すごいねって。誇りに思うって。
これからもずっと見守っていくって言ってます。
私:それを聞いてどうですか?
Aさん:頑張ってきてよかったと思います。
このあと、おばあちゃん、お母さんと一緒にハグして、3人が一緒に光に包まれていくイメージで終了となったのですが…
1週間後、思わぬ展開となるのです。
(つづく)
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