(つづき)
まだほかの過去世があるのかな? と思ったそのとき。
磔刑にされている18才くらいの女性の姿が浮かんできました。
ごく普通の村娘です。
西洋のかなり古い時代でしょうか。まだ自給自足をしているころです。
畑の位置によって水路から水がくるところ、あまりこないところがあり、作物の出来不出来に影響するため、皆が少しでも良い場所を手に入れたくて言い争っています。
この娘には霊能力があります。
畑をこのように区画して、こんなふうに水路を作れば、すべての畑に水が滞ることなく流れ、作物が豊かに育つというビジョンが視えています。
それをみんなに伝えるのですが、誰も耳を貸そうとしません。
それどころか「うるさい、小娘は黙ってろ!」と怒鳴りつけられています。
どんなに説明しても状況は変わらず、これ以上言っても無駄だと思った彼女は、みんなが反対するなら自分ひとりでやろうと行動を起こすのです。
自分たちの畑を勝手に作り替えようとしている彼女に激怒した村人たちは、彼女を磔にしました。
ここまで聞いていたY子さんが
「それで亡くなったんですか?」と聞いてきます。
リーディングします。
磔といっても魔女のように火あぶりにされたわけでもないので、命を失ったりはしていないのですが・・・。
(今朝まどろみの中で、起きたらこの記事を書かなくては思っていたところ、大木に縛り付けられている彼女の姿を視せられました。
ああ、そうか、磔ではなく、「小娘が余計なことをするな」って、勝手に動けないように木に縛りつけられたんだとわかりました。笑)
数時間、あるいは半日ぐらい? 懲らしめたあと、娘はその村から追放されてしまいます。
ふらふらと山中を彷徨う姿がみえます。そのまま野垂れ死にしてしまったようです。
前回の過去世同様、「なぜみんなは私が伝えることを聞き入れてくれないの?」という怒りと憤り、そして、「こんな能力があっても役に立たない」というむなしさ、情けなさを感じます。
解放のイメージを視てみます。
娘の父親が皆の前に出て行き、「うちの娘が何もわからないのに余計なこと言ってすまないね」と謝っています。
お詫びにと皆を集め、お酒とささやかな食べ物を振る舞います。
お酒は父親の手作りです。度数の強いどぶろくのような感じです。その中にこっそり眠り薬を混ぜています。
村人たちはお酒を飲み、酔っ払って三日三晩眠り続けます。
そして、三日間も眠っていたとはつゆ知らず、「あ~、すっかり酔っ払っちまった」と目を覚まし、外を見て驚きます。
きちんと区画された畑、整備された水路、どの畑にも平等に水が供給されています。
実は娘家族が神の力を借りて成し得たことなのですが、普通の人間の力でわずか三日間の間にこのようなことができるはずもありませんから、皆は、
「これはどうしたことか? 神のご加護じゃ、神のご加護じゃ!」
と大喜びです。
すべてを知っている父親も、皆と同じように驚いたふりをしています。
自分も酔っ払って寝ていた、目が覚めたらこんなすごいことが起きていると。
さて、こちらのストーリーに書き換えたのですが、Y子さんの頭頂に手を置くと、まだ痛いのです。
なぜかしら?
伝授前に、Y子さんが言っていたことが引っかかっています。
「自分に能力があると思ったら、エゴが強くなりそう」
私には能力があるのよ、すごいでしょ!
・・・という傲慢さは感じません。
エゴが強くなるというのは、
「私が視えたことを伝えているのに、どうしてみんなは信じてくれないの? 私には視えるのよ? 視えているのに!」
というもどかしさでしょうか。
出てきた 2つの過去世は、どちらも同じようなテーマを含んでいました。
どんなに視えたとしても、「見えない世界」の情報を信じてもらうのは難しいのです。
相手も視えるのなら「本当だね」ということになるのでしょうが・・・。
所詮異なる次元の世界の話です。
「私には視えるのに!」と正論を振りかざし、真っ向からぶつかっていっても、この二つの過去世のようなことが起きるのです。
ハイヤーセルフは、
(目に見えない世界の)能力なので、なぜ信じてくれないの? ではなく、3次元に生きている人たちの気持ちも考えてうまく調和をとっていく事が大事。すべては「調和」なのだと話してくれました。
Y子さんの「解放」すべきブロックはここなのです。
私には視えるのに。
私は知っているのに。
私の言っていることが正しいのに。
どんなに能力があっても正面衝突するのではなく、そのエゴを手放し、「調和」の道を目指すこと。
Y子さんご自身も今の自分に当てはまるところがあるとおっしゃっていました。きっと今世でこれらの感情を清算すると決めてきていたのでしょう。
書き換えただけでは手の痛みがとれず、伝授を続けられないので、何が必要なのかと霊視すると、
ああ・・・、わかりました。
Y子さんの全身がまるでクルミのような固い殻に覆われているのです。
「心が固い」
「心が閉じ込められている」
という言葉が降ってきます。
エネルギーは自分の「意図」で動きますから、Y子さん自身が心を解き放つと決める、つまりこの殻を取り払う必要があるのです。
Y子さんを誘導します。
「自分の全身がクルミのような硬い殻に包まれているイメージをしてください。今その殻を打ち砕いていきましょう。
自分の自由なイメージで良いです。ハンマーのようなもので粉々に砕いてもいいし、先ほどの胸の光を使ってパ~ン!と弾き飛ばしてもいいし・・・。
そしてその砕けた殻が全部光の粒子になって空に上っていくのをイメージしてください」
(しばらく待ちます)
Y子:一生懸命やって殻は砕いたんですけど、砕けているんですけど・・・足元の辺りがまだ残ったままで・・・(光の粒子になって上っていかない)。
あと、この辺に(と顔の左前方を指して)なにか大きな塊があります。
私もY子さんの足元の殻をかき集め、(5次元ゴミ箱を即興で作って)捨てるイメージをします。何度も繰り返していると、あらら・・・! 笑
一休さんのような小坊主が走り寄ってきて、ほうきとちりとりを手に、サササッと砕けた殻を掃き集めてくれました。
こうして砕けた殻を一つ残らず全て光の粒子に返すことができました。
Y子さん:足元はなくなったんですけど、まだ顔の前の(エネルギー)はあります。薄くはなってるけど・・・。
このエネルギーが過去世から持ち越している「罪悪感」なのかもしれません。
Y子さんを誘導しながら、そのエネルギーに光を当て、少しずつ溶かしていくよう誘導します。
徐々に薄くはなるのですが、なかなか消えないようです。
そのときです!
なんとY子さんの飼い猫2匹が現れました。
大きな光の玉を使って、その罪悪感を溶かしています。
そして、溶けたものと光の玉を一緒にして雪玉のように固め、空に向けて力強く放り投げたのです。
私:どうですか?
Y子さん:だいぶなくなりました。でも、まだ少し感じます。
私:では、それをじっくりと光で溶かしください
しばらくすると、「全部なくなりました」とY子さん。
頭頂に手を置いてみると、大丈夫です!
これで伝授ができます。
いつも思うのですが、このように過去から持ち越してきている感情があると、いくら伝授してもその詰まりの部分には光が入らないのです。
阻んでくる異次元のエネルギーを、手が「痛み」として感じ取るのです。
★こちらに記載しています
面白いことに、Y子さんをレイキ伝授に連れてきたのは、この猫ちゃんたちなのです。
2年前から猫ちゃんを飼い始めたのがきっかけで、猫の保護やアニマルコミニケーションのようなことを考えるようになったとおっしゃっていましたが、それもまたシナリオです。
猫ちゃんたちはレイキ伝授の間中ずっと見守っていてくれました。
伝授を再開したときは、2匹が各々、ミルクピッチャーのような容器からY子さんの頭頂に光を注ぎ入れていましたし、
「サードアイレイキ」のときは、Y子さんのハートにピンク色の愛のエネルギーを両側から注いでくれていました。
実はこの猫ちゃんたち、最初の過去世の「森」にいた動物です。
今回Y子さんと一緒に転生し、サポーターの役目を果たしてくれているのでした。
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