(つづき)
さて、最近たびたび登場する生徒N美さんの話です。
一週間ほど前、また体に異変が起きたとのことでLINEがありました。
「ここ数日、体が怠く思うように動かず、頭がじわじわと締めつけられるような痛みと熱を持った感じがあります。
実際の体温は平熱なのですが・・・。
昨晩から今朝にかけて鎖骨の下あたり、肋骨が折れてるのではと思うくらい痛くて寝返りがうてなかったので、筋肉反射で確認したところ、私と友人との過去世とのことでした。
先日友人と家飲みをした翌日から症状が出ました。
その友人とは15、6年来の付き合いで気の置けない間柄です。
共にお酒に強いのでよく一緒に飲みに出かけたりします。
過去世を見ようとすると胸のあたりに痛身を感じるのですが、上手く見ることができません。
どうすれば良いでしょう?
筋肉反射では解放した方が良いと出ますが、自分ではできないし、次回の講座時では遅すぎるようなのです」
読んだ瞬間、2階の窓から転落するN美さんのヴィジョンが見えました。
背中から落ちています。
これはN美さんにとってはさほど大きい過去世ではありませんが、友人の方に強い罪悪感、自責の念が残っているようなので、急いだ方が良いと判断し、すぐに過去世を見てみました。
西洋の古い古い時代です。
N美さんとその友人は当時も親友のように仲の良いお友達でした。
同じ女学校を出て2人とも働いています。22歳位でしょうか。
卒業後も仲良しで、1年に数回会ってはおしゃべりに花を咲かせています。
あるとき、N美さんは友人の家を訪ねます。
木立に囲まれた古い石造の3階建てアパートです。
その2階の部屋に友人が住んでいます。
仕事のこと、恋愛のこと、楽しく話が弾んでついついお酒も…。
少し酔っ払ったN美さんが涼もうと思って彼女の部屋の出窓に腰をかけ、窓にもたれた瞬間、両開きの窓が外に開いて地上に落下してしまいました。
いつもは窓に鍵をかけているのですが、その日に限ってN実さんを迎えるため窓を開けてお掃除した後に、鍵をかけ忘れていたのです。
N実さんは肋骨を折る大怪我をしましたが、幸い命に別状はありませんでした。
ただ、少し体が不自由になってしまいました。
直立できず、常に前かがみの状態です。
友人はそのことをとても気にしています。自分のせいだ、なぜその日に限って窓に鍵をかけ忘れたのかしら…と。
その後、友人は恋愛をし、結婚しますが、N美さんは独身で人生を終えます。
そのことが友人の罪悪感をさらに募らせてしまいます。
自分のせいでN美さんの幸せを奪ってしまった、自分だけが結婚をして申し訳ないと。
・中間世でなぜこのような経験をしたのかを聞いてみます。
ガイド:どんなに仲の良いお友達であっても、ときにはこのように事故でどちらかが不幸になることもあります。
それでも友情にヒビが入ることなく友情を継続していけるのか、相手を恨まずに済むのか、罪悪感を抱き続けずに済むのか、そういったことを2人で約束して経験したようです。
・ 書き換えを観ます
N美さんが落下するところまでは同じです。
友人が窓に鍵をかけ忘れたとはいえ、出窓に腰掛け背中をもたれたのはN美さん自身ですから、友達を責めるつもりは全くなく、単にこれは不幸な事故が起きたのだと割り切っています。
しかし、お友達のほうは自分を責め続け、N美さんが結婚するまでは一生結婚しないと心に決めて、仕事の合間を縫っては訪ねて来てくれます。
そして何かお手伝いすることはないかと一生懸命面倒をみてくれます。
N美さんは彼女の気持ちはありがたいのですが、自分の存在が彼女の人生に制限をかけているようで、次第に負担になってきます。
それである時、彼女に伝えます。
「私の目を見て? 話を聞いてほしいの。
あなたの気持ちはとても嬉しい。でも、あれは事故だったの。
もし逆の立場だとしたら、今あなたがやっているようなことを私にやってほしい?」
友達は言葉を失い、黙り込んでしまいました。
「ね? あなたが幸せになってくれることが私の一番の励みになるの。だから、もうこういう関係はやめましょう」
友達は涙を流し、うなずきます。
そして2人は今までのような対等な関係を保ちつつ、最後まで友情を貫きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
N美さんにはLINEでこの過去世を伝え、
「今回の解放は、お友達の罪悪感の解放です。
納得をしたらご自分で書き換えると宣言してください。
もしこれで痛みが止まらなかったら、またご連絡ください」と付け加えました。
翌日、N美さんから返事がきました。
「マサコさんに見ていただいた内容を読みながら、その時の感情がすごくなだれ込んで来て、書き換えのところでは感謝の気持ちと温かな気持ちで満たされました。
書き換え後、痛みはすっかりまくなりました!
ここ数日続いていたやる気が起きない、ぼんやりした眠気が続く感じもなくなったように思います。
これも何か関連していたのでしょうか。
ありがとうございました!」
いや~、良かった、良かった。
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