（つづき）
たとえば、こんなことがありました。
Ｎ子さんの居る部署には上司が二人いて、
なぜかふたりとも、
体にときどき蕁麻疹が出るそうなのです。
そして、出るたびに
Ｎ子さんに「ほら」と見せに来るのだそう。
「また蕁麻疹が出ちゃったんだよね」って。
一度は過去世を視て解放したのですが、
まだその状況が続き、
Ｎ子さんが
「他の人には見せていないのに、
なぜ私にだけいつも見せるのかしら？」と
不思議がっていました。
じゃあ、別の過去世もありそうだから
リーディングしてみますね、と言うと、
「なんか、『ぬすっと』という言葉が
浮かぶんですよね・・・」とＮ子さん。
それを聞いた瞬間、
過去世が！
日本の古い時代です。
このふたりは兄弟です。
当時は自給自足の生活で
人々は額に汗して田畑を耕し、
懸命に働いています。
が、この兄弟は、生来のなまけもの。
昼間、村人が畑に出ている間に
他人の家に忍び込んでは
お米を盗んでまわります。
その手口はというと、
米俵の端っこに穴を開け、
そこからお米をすくい出すのです。
部屋の中に
ぱらぱらとこぼれた米粒を見て、
盗まれたことに気付くのですが、
一体誰がこんなことをするのだろうと
村で噂になっていました。
そんな中、
Ｎ子さんも被害に遭います。
で、懲らしめてやろうと、
その穴の付近のお米に
軽い毒性の葉っぱを煎じて粉にしたものを
まぶしておきました。
そうとは知らずに再び盗みに入った兄弟。
そのお米を炊いて食べたところ、
猛烈に痒い蕁麻疹に見舞われる羽目に・・・。
米が原因とは気づかずに食べ続けたため、
何度も蕁麻疹に苦しみます。
今生でそのときの症状を再現して、
「ほら、ほら！見て！
あなたのせいで
こんなひどい蕁麻疹が出ちゃった！」
と見せているのです。
そもそも盗みを働いた彼らが悪いのですが、
その人生が終わったときに
Ｎ子さんもまた
罰を与えるためとはいえ、
ちょっとやりすぎちゃったと
罪悪感を抱いていたのでした。
この過去世を解放すると・・・・。
なんと二人はほかの部署へと
異動していなくなったのです！
で、代わりにきた上司にも問題が・・・。
Ｎ子さんいわく、
「細かすぎる、
急にキレる、
キレると手がつけられない」
これも原因は過去世でした。
彼は江戸時代、
大きなお屋敷のお坊ちゃんでしたが、
そのわがままぶりは
手がつけられないほど。
当時、
Ｎ子さんは彼の面倒を看る乳母でした。
書き換えて「解放」すると、
彼に変化が現れ、
あまり細かく言わなくなり、
キレこともなくなったそうです。
（つづく）
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