商法もCです。
私法はあまり良くないみたいです。

第1問、第2問共に間違いがあり、Cって言うのも
うなずける。
第1問は、小問3が、なんかいらん事をうじうじ書いてる気がする。

第2問も、裏書きの連続は書く必要無いかな。

商法に関しては、思いついた論点をとにかく書いてしまい、
焦点のボケた答案になってしまった。
問題文の事情を読み、何が問題点となるか、
構成段階でもっと考えてからかかないと。
問題の意図を探ろう、という姿勢が全くありませんでした。 
商法第二問
1(1) X銀行がY社に対して手形金を請求するに当たり、裏書の連続する手形の所持人
としての権利推定が及ぶ者であるとの主張(手形法77条1項1号、16条1項、以下参照条文略す)
をすることが考えられるが、かかる推定は及ぶか。本問の手形は受取人が「Y社」第一裏書人は
「Y社甲支店長A」と記載されているが、裏書の連続は認められるか、裏書の連続の判断基準
が問題となる。 
(2) 思うに、手形は流通証券であることから、流通を保護する必要がある。そこ
で、裏書の連続の判断においては、手形外の事情を考慮せず、手形の外観から客
観的に連続の有無を判断するべきである。
(3) 以上を本問についてみると、「Y社」との記載は外観上法人である、Y社が手形
行為をしたものと理解することができる。一方、「Y社甲支店長A」との記載はY
社の機関である、甲支店長Aが手形行為をしたものであり、Y社に効果が帰属するものといえる。
     以上より、裏書の連続は認められるため、X銀行は裏書の連続する手形の所持
人として、適法な権利者であるとの推定を受ける。
2(1) 次にX銀行は、Y社に対して遡及権(43条)を行使して手形金の支払いを請求
することが考えられるが、これに対してY社は「手形の振り出し」「保証」を「内
規」で禁じているため、Aの手形行為は無権代理行為であり、無効であると主張
することが考えられる。ここで、Aが「支配人」(商法38条1項)にあたれば、「内
規」による「制限」は「善意ノ第三者」に対抗できない。そこで、Aが「支配人」
にあたるか、「支配人」に意味が条文上明らかでなく問題となる。
(2) 思うに、同条の趣旨は、商人間においては迅速に取引をなす必要があることか
ら、「支配人」に大きな権限を与えたものである。そこで支配人とは、実際に営業
に関する一切の権限を有する者のことであると解する。
 (3) 以上を本問についてみると、Aは「内規」により「手形の振り出し」「保証」な
どが禁じられているため、実際に営業に関する一切の権限を有する者とはいえな
い。そこで、「支配人」に当たらないため、X銀行が「善意ノ第三者」として保護
されることはない。
3(1) それでは、Aの行為は表見支配人(商法42条)の行為にあたるとして、X銀行
はY社に手形金の支払いを請求できないか、本問におけるAの行為が表見支配人の行為に
当たるかが問題となる。
(2) 思うに同条は、営業についての主任者たることを示す名称を付したことに対す
る外観法理に基づく責任を定めたものである。そこで、営業の主任者などの名称
という外観が存在し、この外観を「附した」という帰責性が本人に認められ、そ
の外観に対する第三者の正当な信頼がある場合、すなわち支配人の権限に対する
制限つき第三者が善意である場合に適用されるものと解する。
(3)以上を本問についてみると、Y社はAを「甲支店長」に任命しており、「支店」
の「営業ノ主任者タルコトヲ示スベキ名称」を「附した」といえ、外観とそれに
対する帰責性が認められる。また、X銀行は特にY社の「内規」による制限について悪意
である事情は無い。そこで、本問ではAの行為は表見支配人の行為にあたりY社はAの行為
が無権代理行為により無効であることを主張できない。
4(1) しかし、本問では手形の満期日は「平成17年7月15日」とされているが、X
銀行は「5月18日」にY社に対して手形金の請求をしている。このように満期前
の遡及は認められるか、条文上「支払拒絶ニ因ル遡及」(手形法77条1項4号)
とされていることから、満期前遡及の可否が問題となる。
(2) 思うに、満期前であっても、破産手続きが開始された後は支払いがなされない
危険があることから満期前の遡及を認める必要がある。かかる必要は為替手形であると、
約束手形であると変わらないため、為替手形との均衡から、約束手形であっても、満期前
遡及を認める必要がある。
 よって、満期前遡及は認められるものと解する。
(3) 以上を本問についてみると、X銀行のY社に対する遡及は満期前遡及であるが、
約束手形でも、満期前遡及は認められるものと解する。
     以上より、X銀行は平成17年5月18日にY社に対して遡及義務の履行を請求
して、手形金1000万円の支払いを請求することが認められる。
以 上

商法第一問
1 小問1について
 (1)ア 本問で甲社の定時株主総会で退任取締役Aの退職慰労金について取締役会一
任決議をすることは269条に反しないか、退職慰労金が「報酬」に含まれるかが問題となる。
    イ 思うに、取締役の「報酬」について株主総会決議を必要としたのは、お手盛り
の危険を防止する点にある。そこで、業務執行の対価としての性質を有する金銭給付について
は「報酬」に含めて考えるべきであると解する。
    ウ 以上を退職慰労金についてみると、退職慰労金は、報酬の後払い的な性格を
有するため、これを取締役会の決議に委ねると、お手盛りの危険がある。また、
現在の退職慰労金の金額は後の退任取締役の退職慰労金の前例となるため、こ
の点でもお手盛りの危険があるといえる。よって、退職慰労金は「報酬」に当た
り、株主総会の決議による必要がある。
 (2)ア それでは、株主総会決議によって、具体的な方法について、取締役会決議に
一任する旨の決議は269条に反しないか。
      この点については、お手盛りの防止という趣旨からすると、株主総会の決議 
は個別具体的になされるべきであるとも思える。しかし、退任取締役が少数の場合は具体的
な退職慰労金の額が明らかになってしまい、妥当ではない。
      そこで、退職慰労金の支給について、金額、時期、方法など、具体的に定めた
規定があり、その規定が株主に明らかになっている場合には、お手盛りの危険が少ない
ことから、かかる規定に従い支給する旨の取締役会一任決議は許されるものと解する。
    イ 以上を本問についてみると、甲社においては退職慰労金の金額、時期、方法
について退職慰労金支給規定が定められており、その規定は株主にも明らかといえる。
そこでかかる規定に従う旨の取締役会一任決議はお手盛りのお危険が少ない。よって、
甲社の株主総会は269条に反しない。
 (3)ア 次に、退任する監査役Bの退職慰労金について取締役に一任する旨の決議は
監査役の報酬について株主総会決議事項とした279条に反しないか、退職慰労金が「報酬」
に含まれるかが問題となる。
    イ 思うに、監査役の「報酬」について株主総会の決議事項とした趣旨は、監査役
の独立性を確保して、監査役による実効的な監査の実現を確保するためである。そこで、
監査役の職務執行の対価としての金銭給付は「報酬」に含まれるものと解する。
    ウ 以上を退職慰労金についてみると、退職慰労金は報酬の後払いとしての
性格を有しており、職務執行の対価としての性格を有している。そこで「報酬」あたり、
株主総会の決議事項となる。
 (4)ア それでは、株主総会決議によって、具体的な方法について、取締役会決議に
一任する旨の決議は279条に反しないか。 
      この点については、監査役の独立性を確保する、という趣旨からは株主総会
の個別具体的な決議が必要であるとも思える。
      しかし、監査役の報酬の決定は本来業務執行として、取締役会決議により
決する事項である。そこで、退職慰労金の支給について、金額、時期、方法など、具体的に
定めた規定があり、その規定が株主に明らかになっている場合には、お手盛りの危険が少ない
ことから、かかる規定に従い支給する旨の取締役会一任決議は許されるものと解する。
    イ 以上を本問についてみると、甲社においては退職慰労金の金額、時期、方法に
ついて退職慰労金支給規定が定められており、その規定は株主にも明らかといえる。
そこでかかる規定に従う旨の取締役会一任決議をしても、監査役の独立性を害するとは
いえない。よって、甲社の株主総会は279条に反しない。
2 小問2について
(1) 本問で乙会社の株主総会では専務取締役Cの報酬について大幅に減額する旨の
株主総会決議がなされている。この点、取締役の報酬について定める269条は、
お手盛りを防止するための規定であり、報酬を減額する旨の決議は269条に反し
ない。
(2) しかし、取締役と会社との間は委任によるものとされており(254条3項、民法
643条、648条)、報酬については、任用契約の一部である。そこで、かかる任用契約
を会社側から一方的に変更することは許されないものと解する。
 この点、取締役の報酬は職務執行の対価であることから、職務の内容が変更し
た場合には、その職務に応じた報酬にするべきであるとも思える。しかし、取締
役の報酬は、会社との委任契約の一部の事項であることから、かかる場合であっ
ても、一方的に変更することは許されないものと解する。
(3) 以上より、本問で乙会社の株主総会においてCの「月額報酬」を「7万円」に
一方的に変更する旨の決議は、254条3項、民法643条、648条に反する。
3 小問3について
(1) 本問において、丙会社の株主総会でストックオプションとして新株引受権を取
締役に付与する旨の決議がなされている。新株予約権は業務執行の一環として、取締役会
の決議事項とされている(280条ノ20)。しかし、ストックオプションとして新株予約権
を取締役に与えることは、269条に反しないか、新株予約権の付与が「報酬」にあたるか、
問題となる。
(2) 思うに、269条の趣旨が取締役によるお手盛りを防止するところにあることから
すると、職務執行の対価については、「報酬」に当たると解する。そして、新株予約権を
「ストックオプション」として付与することは職務執行の対価としての性格を有すること
から、「報酬」にあたるものと解する。
    もっとも、新株予約権の付与が本来業務執行の一環であることからすると、お
手盛りの弊害の危険がない場合には、取締役会一任決議も許されるものと解する。すなわち、
新株予約権の行使総額の上限、株式の種類、発行数などを定めたうえで、具体的な発行時期、
方法などについて取締役会に一任する旨の決議はお手盛りの危険がなく、269条に反しない
と解する。
(3) 以上を本問についてみると、丙会社では、「行使価額の総額」を「10億円」とし、
「目的たる株式」の種類を「普通株式」、発行数を「合計10万株」という上限を設けた上で、
「具体的な発行時期」、「方法」などについて取締役会に一任する旨の決議がなされている。
かかる一任決議であればお手盛りの危険はない。よって、本問における丙会社の株主総会決議は
269条に反することはなく、適法である。
以 上
Cという評価なのですが、どうなんでしょう。
自分としては、問題文の事情を使い切れていない、
という印象があります。

あとは問題文の事情を使い切れていないと言う事からなのでしょうが
議論が上滑りになっていて、当事者を具体的な人物として
評価した上での議論になっていないような。

このあたりの事例に対する深い読みが、これからの民法の課題です。
民法第二問
1 小問1について
(1) 本問においてCは、Aと庭石についての売買契約を締結していることから、庭
石の所有権を取得する(176条)。
    一方、EはAから買い受けたDから本問の庭石を買い受けており、庭石の所有
権を取得する(176条)。 
 そこで、CE間での庭石の所有権については「引渡」による対抗要件の有無に
よって決することとなるが、専らCに嫌がらせをする意図でAと売買契約を締結
したDは「第三者」にあたるか、「第三者」の意味が問題となる。
 (2) 思うに、動産の物権変動について「引渡」による対抗要件を必要としたのは、
取引の安全を図るためである。そこで、第三者とは、当事者およびその包括承継人以外
の第三者で、引渡の欠缺を主張する正当な利益を有する者を言うと解する。
    そして、単なる悪意者は取引関係上において未だ保護に値するものの、背信的
悪意者は保護に値しないことから、「第三者」には当たらないものと解する。
(3) 以上を本問についてみると、DはAC間の庭石売買契約について、
「専らCに嫌がらせ」をする意図で売買契約を締結している。かかるCはもはや
単なる悪意者ではなく、背信的悪意者といえる。
     そこで本問で、CはDに対して本問庭石の所有権を対抗できることから、
Dからの承継人であるEに対しても所有権を対抗できるとも思える。
 (4)   しかし、背信的悪意者が、自らの所有権を第三者に対抗できないのは、
専ら自らの背信性に基づくものである。かかる背信的悪意者も有効に所有権を取得しており、
自らの背信性から、信義則上(1条2項)所有権を対抗できないだけである。
     そこで、背信的悪意者からの譲受人は有効に動産所有権を取得し、
自ら背信性が認められない限り「第三者」に当たるものと解する。
     以上を本問に着いてみると、Eには何ら背信性をうかがわせる事情が
認められない。よって、Eは「第三者」にあたるものと解する。
(5) そして、Eは「引き渡し」を受けていることから、動産についての対抗要件を
備えている。そこで、CE間では本問の庭石についてEが所有権をCに対抗できる。
2 小問2について
(1)ア 本問においてBがEに対して行使する物権的請求権として考えられるのは、
庭石についての物権的返還請求権、物権的妨害排除請求権、物権的妨害予防請求権、
が考えられるが、可能であろうか。
これらの物権的請求権を行使するには本問の庭石にBの抵当権が及んでいる必要が
あることから、抵当権の効力が及ぶ附加一体物の意味が問題となる。
イ 思うに、抵当権とは、物の占有を設定者の下に置いたまま、目的物の交換価  
値を把握する担保物権である。このような抵当権の性質から考えると、物を損壊
しなければ分離できない付合物は、当然に附加一体物に含まれると解する。また、
主物の常用に供するために付属された従物についても、主物の交換価値を増加させる
物であることから主物と一体として扱うべきであり、附加一体物に含まれる
ものと解する。
    ウ 以上を本問についてみると、本問の庭石は「トラック」で搬出しなければ
ならないほど、大きなものであることから、土地に密着した付合物であると解する。
よって、附加一体物に含まれ、抵当権の効力が及ぶ。
 (2)ア そうであるとしても、本問で庭石は甲土地から搬出されて、Eに引き
渡されている。かかる場合であっても、Bは抵当権に基づく物権的返還請求権をE
に対して主張することができるか。
    イ この点については、抵当権の目的物たる動産が抵当地上にある場合は、
公示の効力が及び、第三者に対して物権的請求権を主張しうると解する。一方、
抵当権の目的物が抵当地上から搬出された場合には公示の効力が及ばず、物権的
請求権を行使できないものと解する。
    ウ 以上を本問についてみると、本問の庭石は甲土地から搬出されて、
Eに引き渡されていることから、公示の効力が及ぶとはいえない。
よってBは抵当権に基づく物権的返還請求権を主張することはできない。
(2) また、甲土地から搬出されて抵当権の公示の効力が及ばない以上、物権的妨害
排除請求権や、物権的妨害予防請求権を主張することもできない。
                                         以 上
民法第一問
1 小問1について
 (1) 本問において、Cは連帯保証人であることから、Aからの保証債務の履行請求に対しては、催告の抗弁権や、検索の抗弁権を行使する、という主張をすることはできない(452条、453条)。
     しかし、Aが提供した工場用機械は不具合があることからBは修理を求めている。かかる場合に、Cが何らの主張もせずに保証債務を履行しなければならないのは不公平である。
(2) そこで、CはBの損害賠償請求権による相殺権(457条2項)の行使を主張する
ことが考えられるが、可能であろうか。
 本問で、Aが提供した工場用機械は不具合があり、本来の商品生産能力を有しない
ため、通常有すべき性質を欠いているといえるから、「瑕疵」があるといえる。そこ
で、損害賠償請求することが可能である(634条2項)。
(3) そうであるとしても、請負の損害賠償請求権には同時履行の抗弁権が付着してい
ることから(634条2項後段)相殺できないのではないか。 
 思うに、受動債権に同時履行の抗弁権が付着している場合にそう債権の行使が許
されないのは、債務者の抗弁権の主張を一方的に奪うことになるのは公平ではない
からである。しかし、請負の損害賠償債権と代金債権とでは、互いに両債権を現実
に履行する必要はないため、相殺を認めても衡平には反しない。そこで、請負の損
害賠償債権と代金債権とは、相殺できると解する。
(4) 以上より、Cは、Bの損害賠償請求権による相殺権を行使して、残額のみ支払う、
との主張をすることができる。
2 小問2について
(1) Dは、Bの工場用工作機械を修理していることから、修理代金債権を有してい
る。一方、BはAに対して瑕疵の修補による損害賠償請求権、ならびに工場用機械
に不具合があることから生じた商品生産能力しかないことから生じた損害賠償請求
権を有している。
  そこで、DはAに対して債権者代位権(423条)を行使することが考えられるが、
可能であろうか。
(2) まず、BはAとの請負契約を結んでいるが、Aが引き渡した工場用機械は「不
具合」があることから、瑕疵があるといえる。そして、BはDと修理契約を結んでおり、Dには修理代金額相当の損害賠償債権(634条2項)があるから、「自己の債権」を有している。
(3)ア そして、Bは工場用機械の瑕疵に基づく損害賠償請求権をAに対して有している(634条2項) ことから、「債務者に属する権利」がある。
   イ また、本件工作機械は一時間当たり5000個の生産能力があるはずなのに、
2000個の生産能力しかないことから、生産能力の低下による損害の賠償を請求することが考えられる。ここで、請負契約は完成したものを引き渡す義務を負うことから、損害賠償請求は債務不履行の性質をも有していると解する。そこで、損害賠償請求できる範囲については、信頼利益のほか、履行利益も含むものと解する。
    そこで、本問ではBはAに対して一時間あたりの商品生産能力が2000個しかないことから生じる損害についても損害賠償請求権を有している(634条2項)ことから、「債務者に属する権利」がある。
  (4) 次に、Bは「多額の債務を残し行方不明になっている」ことから無資力であるといえる。
  (5) 以上よりDは、BのAに対する、工場用機械の瑕疵に基づく損害賠償請求権と、一時間あたりの商品生産能力が2000個しかないことから生じる損害についての損害賠償請求権について債権者代位権を行使して、請求することができる。
以 上
第1問は、小問2も公園などで酒類を販売する者の
営業の自由で書いてしまいました…

第2問は、最高裁判所の法案提出について
司法権の独立維持の観点から思いっきり論じました。
あと、チョコチョコと訳の分からん記述もあり。

自分では、Gも当然とは思いますが、
どのくらいかは、よくわからんのです。
憲法第二問
1 本問において最高裁判所に法律案の提出権を認める規定を設けることは、41条、76条3項に反し違憲となるのではないか。内閣の法律案提出権の場合と比較して論じるに当たり、まず比較対照となる内閣の法律案提出案ついて論じる。
2 内閣の法律案提出権について
(1)  内閣の法律案提出権を認めることは、国会を「唯一」の立法機関とする41条に   反しないか、「唯一」の意味が問題となる。
(2) 思うに41条において国会が唯一の立法機関とされたのは、国民の権利を制約することになる法律の制定につき民主的統制を及ぼすためである。そこで、「唯一」とは法律の制定は国会の手続きのみでなしうるという国会単独立法の原則と、実質的意味の立法は憲法の定めがある場合を除いて国会のみが為しうるという国会中心立法の原則のことであると解する。
(3) 以上を内閣の法律案提出権についてみると、法律の制定は、法案提出、審議、議決という経過をたどるため、その一部である法律案の提出を国会以外の期間である内閣に与えることは、41条に反するとも思える。
    しかし、わが国の国会と内閣の関係は、国会の信任を内閣存立の条件とする議院内閣制(65条、66条3項)がとられている。かかる議院内閣制の元では、法律の作成について、国会と内閣の協働が求められる。また、行政国家の下、内閣の専門、技術的な能力に基づく法律案の作成を認めるべきである。
思うに、内閣に法律案の提出権を認めても、国会が自由に審議、修正し議決できるとすれば、国会単独立法の原則に反するとまではいえない。また、かかる内閣の法律案提出については、「議案」(72条)に含めて考えることができる。
よって、内閣の法律案提出権を認めることは、41条に反することなく、合憲である。
3 最高裁判所の法律案提出権について
(1)  最高裁判所に法律案提出権を認めることは41条、76条3項に反しないか。この点、最高裁判所に法律案の提出を認めても国会が自由に審議、議決できることから、41条には反しないとも思える。しかし、最高裁判所については、内閣と異なり協働が予定されるものではなく、かえって司法権の独立が要請されている(76条3項)。そこで最高裁判所に法律案の提出を認めることは司法権の独立を定めた76条3項に反するのではないか、司法権の独立の意味が問題となる。
(2)  思うに司法権の独立とは個々の裁判官の職権行使の独立と、司法府の独立のことである。このような司法権の独立が定められたのは、少数者の人権保障を確保するという司法権の機能を確保するためのものである。その核心は、個々の裁判官の職権行使の独立を確保するところにあり、司法権の独立はこの裁判官の職権行使の独立を保障するためのものである。
   このように、司法権の独立が人権保障のために重要な機能を果たしていることからすると、司法権の独立を害する虞のあるような法律改正は許されないものと解する。
(3) 以上を本問についてみると、本問の改正案は、「訴訟に関する手続き、弁護士、裁判所の内部規律」「司法事務処理に関する事項」についてのものであり、77条1項により規則制定の対象となる事項であることからすると、最高裁判所に法律案の提出権を認める必要があり、かかる改正は認めるべきとも思える。
しかし、最高裁判所に法律案の提出権を認めると、法律案の提出、審議、議決の過程を通じて最高裁判所が国会、内閣などの政治部門と不可避的な関わりを持つことになる。そうすると、政治的な動きにおおきな影響を受けることになり、司法権の独立を保つことが困難になり、ひいては少数者の人権を保障する、という機能を果たせなくなってしまう虞がある。
    また、内閣の法律案提出権については「議案」(72条)に含めて考えることができ、条文上の手がかりがあるのに対して、最高裁判所についてはこのような手がかりとなる条文もない。
    以上より、最高裁判所に法律案の提出権を認める内容の規定を設ける裁判所法の改正は41条、76条3項に反して違憲である。   
     以 上
憲法第一問
1 小問1について
(1)  本問の法律は酒類販売業者の酒類販売の自由を侵害し違憲となるのではないか。まず酒類販売の自由について明文がないため憲法上保証されるか問題となる。
     この点については、販売の自由は酒類販売業者の営業の自由として22条1項により保証されるものと解する。なぜなら、職業選択の自由が保障されていても、それを営業として継続する自由が保障されていなければ、職業選択の自由を保障する価値が乏しいからである。
  (2)ア このように営業の自由が憲法上保障されるとしても、他者の権利との矛盾衝突を調整する実質的衡平の原理である公共の福祉による制約を受ける。それでは本問の法律は公共の福祉による制約として許されるか、違憲審査基準をいかに解するべきかが問題となる。
    イ この点については、精神的自由が制約を受けると民主政の過程による回復が困難であるから、これを制約する法律の合憲性は厳格に判断するべきである。一方経済的自由を制約する法律については、これが制約されても民主制による回復が可能であるし、裁判所の審査能力も乏しいことから、政治部門の判断を尊重して緩やかに判断するべきである。
      また、経済的自由を制約する場合であってもその目的は様々であることから目的に応じた基準により審査するべきである。まず、経済の調和の取れた発展を企図して為される積極目的規制については政治部門の判断を尊重して緩やかに判断するべきであり、国民の生命身体財産を保護する目的での消極目的規制については厳格に判断するべきである。
    ウ 以上を本問についてみると、営業の自由という経済的自由に対する規制である。そして規制目的についてみると、飲酒者自身の健康面に与える影響が大きく、周囲のものに迷惑を及ぼすことを防止する、という点に着目すると、国民の身体財産の保護のための消極目的な規制であるとも思える。しかし、医療費の増大などによる社会的費用の増大を防止するという点は消極目的とはいえないため、本問の法律の目的は消極目的の規制とは言い切れない。
    エ それでは本問のようにいずれの目的か判然としない場合には、合憲性をいかに判断するべきか。この点については、規制態様をもあわせて判断するべきであるとかいする。
      すなわち、規制態様が参入規制である場合は、職業選択の自由そのものに対する制約となることから、厳格に判断するべきである。具体的には、規制目的の重要性とその目的達成のための手段として実質的な合理的関連性があるか、により判断するべきである。 
一方、参入した後の事後的な規制である場合には、職業選択の自由そのものに対する制約とは言えず、緩やかに判断するべきである。具体的には、明白性の基準、すなわち、規制目的が正当であるか、手段として合理性があるかにより判断するべきであると解する。
(3) 以上を本問についてみると、本問法律によると、飲食店で酒類を販売するものは特別に販売免許を得なければならないため、参入規制に当たるといえるから厳格な合理性の基準により判断するべきである。本問法律は飲酒者自身の健康面に与える悪影響と、周囲のものに迷惑を及ぼすことを防止すると共に、社会的費用の負担を抑えることを目的とするものである。かかる目的は福祉国家の理念(25条)の下、重要な目的であるといえる。
      しかし飲食店での販売を免許制にしたとしても、家庭での飲酒を抑えることはできないから飲酒者自身への健康面の悪影響を防止することとの実質的な合理的関連性があるとはいえない。また飲食店での販売を免許制にして規制しても周囲の者への迷惑を完全には防止できないため実質的な合理的関連性があるとはいえない。さらに、社会的費用の負担を抑えることに対しても実質的な合理的関連性があるかは疑問である。
      以上より、本問の法律は規制目的達成のための手段として実質的な合理的関連性があるとはいえず、営業の自由に対する過度な制約を定めるものとして22条1項に反して違憲である。
2 小問2について
(1) 本問の規制についても、営業の自由を制約するものとして許されるか、小問1と同様の基準により判断する。
まず、本問も営業の自由という経済的自由に対する規制を定めるものである。そして、規制目的は積極目的と消極目的とのいずれであるか判然としないため、規制手段をも加味して、判断する。
本問の規制は道路、公園、駅などの一定の場所において販売する場合にのみ管理者の許可を必要とするものであり、営業の自由が認められた後の事後的な規制であることから緩やかな基準、すなわち明白性の基準により判断する。
  (2) 以上を本問についてみると、本問の規制目的は飲酒者自身の健康面に与える悪影響と、周囲のものに迷惑を及ぼすことを防止すると共に、社会的費用の負担を抑えることを目的とするものである。かかる目的は福祉国家の理念(25条)の下、正当な目的であるといえる。
    また、かかる目的達成のための手段として道路、公園、駅などの一定の場所における販売についてのみ、その場所の管理者の許可を必要とすることは合理性があるといえる。
    以上より本問の規制は22条1項の反することなく合憲である。
以 上
始めまして、マゾです。
その名の通り、再現答案について痛めつけられるのが好きです。
皆さん、再現答案にツッコミを入れてやって下さい。

今年の僕の成績は
GCCAGA
総合B
順位2203番
得点129,5点
でした。

GもAもあるので、ツッコミ所満載だと思います。
どうぞ、いろんなツッコミをいれて、マゾを楽しませて下さい!!