お客様とある分野の話になったときに
「なんでそんなに詳しいねん・・・。」
と、上長が後ろに立っていた。
今の会社には、関係のない経歴を
言わずにトライした。
真っ白な自分で
やりなおしたかったからだった。
「あ、あの、あの、テレビで言ってました!!」
どこかで聞いたセリフ・・・。
あ、あいつか!!・・・と思った。
名探偵コナン。
7歳にしては、やたらと詳しい説明をした後
「テレビで言ってたよ!」
「新一兄ちゃんに教えてもらったんだ~」
もし、工藤新一が高校生のままだったら
あたりまえだけど、眠りの小五郎も生まれてない。
そして、捜査上子供だから安心感を与えられることも沢山ある。
アガサ博士のコナンのための発明品も
新一を助けたい一心で生まれてきたもの。
そして、繰り広げられる人間ドラマは
とても切なくて、やるせないこともあるけれど
探偵として、本物になっていくために
コナンは、コナンになるしかない運命だった。
そういう話だから、
当たり前!!
なんだですけどね(笑)
ドラマの主人公じゃなくても
きっと、私たちもそうなのです。
あの事件がなければ、
あの悔しさがなければ
あの、のっぴきならない事情がなければ
今の、魅力的なあなたはいない。
そんなあなただから、そんな風に思い、感じ
そんなあなただから、そんな行動を取れる。
たとえ、
「こうしていたら・・・もっとこうだったのに。」
という自分の中の完璧を求める声が
亡霊のように付きまとったとしても
それさえも、コナンをを輝かせている
本当はいるようでいない「工藤新一」。
私もまた、もっと親孝行できるんちゃうか
もっとこうできるんちゃうか・・・
自分のなかの「こうだったら」という
「工藤新一」を感じながら
過ごしていることに気付くことがある。
「工藤新一」がいるから、コナンは輝くし、
コナンがいるから、新一がミステリアスになりぐっと輝く。
コナンがいて、完璧。
新一の存在感があって完璧。
絶望があって完璧。
後悔があって、自分が許せなくて、それが完璧。
ドラマをみるとよくわかる。
カウンセリングの師匠が
「自分を不完全だと見るのは、
完全をどこかで知っているから」
と、よく言います。
自分の中に工藤新一がいるから
自分がわかる。
不完全を抱えられるから、
完璧に向かって今日一日を過ごす。
しかし実は、ドラマのように、
それそのものが完璧。
今日もまた、完璧な一日。
どんな思いをしようとも!!
そして、面白いのは・・・
新一と蘭が追い求めているものは
本当はいつもいつもそばにある。
いつもそばにいて、一緒に暮らしている。
人生って、本当に面白い。