あの日母が命を張って示した事。 | ☆みかっちの「しあわせ感性を高める♡」ブログ☆

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人生のどんなシーンをも、十分乗り越えられる生命力。
あなたには備わっている!
生命力こそがすべての難問解決の秘訣♡

昨日は、娘の遠足だった。

島の周遊コース(3キロくらい?)を周るのだと言う。ほとんど山道を歩く遠足ー。



3年前、故郷に帰ってきて間もない冬、母が行方不明になった。

いなくなったのは朝の10時ごろ。

2時間も帰ってこないなんて・・・絶対におかしい。

家族総出で探した。

町にはいない。誰も見ていない。


「山に入ったのか?」


「海に落ちたのではないか」


色んな想像が打撃となって立っていられなかった。

父と、娘と一緒に山を歩きに歩き、探しに探した。


「なんてことだろう!どうして目を離したんだろう・・・!」


午後1時を回り、冷たい雨が降り始めた。

消防隊の海底捜索が始まろうとしていた。



「もう会えないんだろうか・・・・・・・・。

私、最後にお母さんに見せた表情はどんなだっただろう・・・?」


歩いていても宙に浮いているみたい。

昨日むかついた事が、なんてちっぽけな事だったのか。

昨日恐れていた事が、ちっとも怖くない。

4人でご飯を食べられる事がどれほどの幸福だったのか・・・。

お母さん・・・!


しかし娘がふと言った。


「おばあちゃん、生きてるよ。寂しがってるのが解る。

あきらめないで探そうね、ママ。」


その時・・・


あるおじさんが家に駆け込んできた。


「南風子ちゃん!わしは山のふもとの公園でおっしょさんを見た。

その時、ちょうど腹が減って時計を見たんだ。

そしたら12時だった。だから、海に落ちているはずなんてない。落ちるもんか。

そして、ひざが悪いから遠くへ行っている筈もない。きっと半径1キロ以内だ。」


ピンポイントでの捜索が始まり、何と・・・すぐに見つかった。


その時間に、その公園に人がいることはめったにないのに、たまたま草引きをしてくれていたおじさん。


絞り込んでの捜索がなければ、雨の氷点下の日だけに、夜になると生存は難しかったという。


一生懸命島に尽くしてきた母を、ささやかな形で島が守ってくれた・・・そんな気がしてならなかった。


そして、チャンスが与えられたのは家族だ。

認知症の母をどこまで愛していけるか、そんな母だからこそ幸福を感じさせてくれると

気づかなければならないときが来ていた。


後で聞くと、母は、何と孫が心配で出かけたと言う。

やっぱり愛だったんだね。




昨日、娘は、おばあちゃんを探して叫んで歩いた道を、どんな気持ちで歩いたんだろう?

「お弁当全部食べたよ!」と走って帰ってきた娘は、本当にたくましい島っ子になったな・・・!と感じた。