- 手術から入院 ー
目が覚めたら病室でした。
特に痛みもなく、「ポン」と目覚めた感じでした。
おそるおそる首をもたげようとすると、喉が若干痛い。でも思ったより全然大丈夫。
左手には点滴と脈を取るクリップ、右手には血圧計。お腹の辺りには何かの線が貼ってあり、それらが機械に繋がっています。そして、下半身には尿管が挿入されていて身体を動かすのが怖いような状態。
傍らにはすでに妻がいたので少し話をしましたが、喉が若干痛いくらいで声も出ます。
やがて看護師が来て、目覚めたのを確認して機械の各数値を確認後、「ランチ食べる?」と聞いて来ました。
「え?」と思いましたが、時計を見るとまだ12時前です。それにしても「喉を切った手術が終ったばかりなのにそんなのいいのか?」と思い、また実際、まだ喉が痛かったのでやめておきました。
しばらくして、担当医の助手のような医師が来て様子を聞かれました。
そこで改めて自分で容態をチェックしてみると、首から左腕にかけてはまだ痺れがあるものの、手術前の半分ぐらいの感じで、左足は痺れが無くなっている(というより全体的に感覚がぼーっとした感じ)。痛みがあるのは喉の奥(切った部分)と、なぜか右首後の筋。
とりあえず大きな問題はないようで、その先生は納得して出て行きました。
そして、その後はICU管理と言うんでしょうか?20分おきぐらいに看護師さんが機械の各数値を確認しに来てなんだか落ち着きませんでした。
やがて配膳係のような人が来て「マイロ飲む?」と聞いて来たので、思わず「うん。」。喉は乾いていませんでしたが、何となく優しい液体で喉を潤したかったからです。
マイロには「カレーパフ」がついて来ました。
そうか、時刻はもう3時、ティータイムだからね。さすが、シンガポール。
恐る恐る飲んで食べてみると、意外に何でもなく、風邪でちょっと喉が荒れた程度の痛みしかありませんでした。
16時くらいになってリハビリの係の人(というのでしょうか?)が来て、ベッドから立ち上がってみようと言うので、支えられつつ恐る恐る立ち上がって数歩歩いてみました。
特に強い痛みなどはありませんでしたが、まだ足が痺れているのと麻酔の影響か全体的に力が入らないでふらつく感じです。また、尿管がついたままなので、動くとその部分には違和感と痛みがありました。
尿管があるとトイレに立たなくていいので楽なんですが、やっぱり違和感があるので、次に来た看護師さんに外してもらう事にしました。基本的にはまだ動いてはいけないらしく「外したらトイレはシビンにとるように。」と言われましたが。
看護師さんは「Mr.MATZ!いくわよ!」みたいな気合いをかけて一気にズルズルッと抜いてくれ、思わず「おおぅ。。」と力ない声が漏れてしまいました。
ちなみに、看護の方が来た時にはまず名札を見てぼくの(患者の)名前を呼ぶんですが、ぼくの名前はローマ字表記だと文字数が多い方で、その上この病院では日本人の患者が多くなく日本名になじみがないらしくて言いずらそうで、いちいち訂正してあげるのがめんどくさかった。
その後は相変わらず20分おきぐらいに看護師さんが点検に来て、時々指から血を採ったりして行きました。17時くらいになって、「奥さん泊まるならエクストラベッド入れましょうか?有料だけど。」と言われたので、そうしてもらう事に。
最初は帰ってもらうつもりでしたが、シビンの件もあるし、こうベッドから動けないのでは何かと不自由で不安なので、一旦家に帰ってモロモロすませてから泊まってもらう事に。
タクシーで片道15分もあれば帰れるので、シンガポールはこういう時に便利でいい。
18時くらいにディナーを運んで来たので、それを見届けて妻は家に一旦帰って行きました。
ディナーはひき肉となすの炒め物、ともう1品(忘れた)、それにデザート(忘れた)がついていて、既に割と普通の内容でした。ただ、ご飯はおかゆでしたけどそれが妙に美味しかった。