シソガな肉球 -4ページ目

シンガポールで頸椎ヘルニアの手術2

- 症状の経過と手術までについて ー

ぼくの場合、頸椎椎間板ヘルニアの症状が出たのは10年以上前です。

最初は首や肩が凝るといった感じで、特に痛みは感じませんでした。

やがて首に凝りがひどくなって痛みを感じるようになり整形外科クリニックに行きましたが。

レントゲンの結果、第5~6頸椎の間隔が狭く+ストレートネックだと言われ、しばらく牽引に通いました。

やがて、特に首を反らせると神経に障る「焼け付く様な」痛みを感じるようになって来たので、別の整形外科クリニックに行ってMRIでの検査をしてもらった所、やはり第5~6頸椎にヘルニアがあり、それが原因という事がわかりました。

ただ、当時まだ30歳台だった事もあり、手術は最後の手段としてとりあえず投薬や牽引で様子を診て行こうという事でしばらく過ごしました。

しばらくすると激烈な痛みは出ないようになり、若干症状が沈静化して来たので病院にも行かなくなり、たまにひどく凝ると針に行ったりしながら今まで来た訳です。

ただその間も、首や肩の凝りは常にあり、大きく首をそらすと首が痛いのは常にありました。

4年程前からは左肩から上腕にかけて常に痺れるような感じが出始め、それが指先(薬指、小指)まで下がってくるようになり、少しづつそれが強くなって来ました。

そして1年程前からは左脚、特にふくらはぎと土踏まず辺りが痺れた感じになって、ちょっとした事で脚が攣るようになり、最近では太ももも凝った感じで歩きづらくなって来たので遂に手術を念頭に病院に行った訳です。

日本では手術は最終選択として、出来るだけ保存治療を続けて行く方向ですが、もういいかげん長期に渡りゆっくりではあるけれど着実に悪くなって来ている事、また、ぼくの場合は筋力低下はないが歩きづらくなったりして来ているので、ついに手術を決心しました。

日本でも手術や入院の経験もないので海外でのそれには、費用と内容に大いに不安がありましたが、手術後のケアー等を考えるとシンガポールで受けるしかありません。

なので、事前にネットで色々調べて手術内容を自分なりに理解した上で、最初からその旨を医師に伝えて「どんな治療か」より「どんな手術が適切か」を判断してもらうようにしました。



シンガポールで頸椎ヘルニアの手術1

以前から持っていた頸椎のヘルニアの具合が悪くなって来たので、手術する事にしました。

数日の入院と、その後の検査などがあるので、シンガポールでの手術です。

この国ではMedisave(CPF)という積立型の保険があり、国民はそれに強制加入しているのですが、ぼくは外人枠なので加入していません。

また、日本の住民票は抜いてあるので国民健康保険も使えません。

個人では、この国で入れる一般の健康保険は高い割りに色々と制約があるため入っていませんが、日本で安い手術・入院保険に入っていて、そこからは手術で20万程出ます。

あとは会社が加入している健康保険ですが、それは会社が保険会社と契約しているものなので社員のタイトルによって上限があります。

風邪等の簡単な治療を会社指定の病院で受ける分には全部負担してもらえるのですが、手術等の高額医療になると上限以上の分は自己負担になります。

そこで先ず、病院で見積もりを取る事にしました。

最初に行ったのは日本人クリニックのあるラ○フルズ・ジャパニーズクリニック。

シンガポールではクリニックで最初に総合医に診察してもらい、その後その症状によって専門医を紹介されます。

ラ○フルズ・ジャパニーズク○ニックでは日本のように最初に何科か指定して行けますが、どちらにしても基本以上の治療や診察は別の専門医に回されるようです。

この国の医療の水準は高く、医療ツーリズムの発展にも力を入れているようなので、治療の選択に関しては問題ありません。また、日本ではまだ認可されていないような最新治療も受ける事が出来ます。

ただし、一般治療以上の手術等になってくると、日本でもそれよりかなり高額になります。
日本の場合は最低でも国民健康保険に入っているので、比較的一般的な手術では、実際の支払いが3桁になるような事はほとんどないでしょう?

こちらでは骨を折ったりしても、大きな私立病院のスペシャリストにかかると簡単にSD1~2万超えます。(ただ、これはMedisaveのないぼくのような外国人の場合で、シンガポール人の場合はよく解りませんが。)

ぼくの場合は「頸椎椎間板ヘルニア」の手術なので、一般的には『脊椎前方固定術』という手術になります。かなりポピュラーな手術になるようで、色々な方のブログ等を観ると日本では4~14日入院で(ヘルニア摘出後に穴埋めに何を使うかやメタルプレートで固定するかで違ってくるようです。)入院費を入れて最終的に実費30万ほどのようです。

最初のラ○フルズで紹介されたスペシャリスト(ローカル)では、『頸椎人工椎間板置換術ACNR』というヨーロッパなどではポピュラーになりつつある手術を薦められました。また、ぼくの症状ではレーザー治療は向かないという事です。

見積もりは、2日入院でSD4万(約324万円)にもなります。

ちなみに日本でも受けられますが、まだ少数の病院のみで保険が利きません。ある日本の病院のHPを見ると無保険で170万程(入院費等別)となっていて、日本でも高額です。

そして、日本の場合入院が4日程のようですが、その分を差し引いてもそちらの方がかなり安くすみそうです。

ぼくの第一希望としてはレーザー治療が適合しないのであれば、『脊椎前方固定術』のように固定してしまうより、最新治療の一つであり可動性が確保されるこの治療が一番いいと思っていたのですが、健康のためとは言え高い。

そこでもう1つ、会社指定のローカルクリニックからシンガポールジ○ネラルホ○ピタルを紹介してもらい、(1ヶ月程予約待ちをしましたが。)セカンドオピニオンを求めました。

そこの先生も実績ある方らしく、信頼できそうな丁寧な診察をしてくれました。
そして、彼の提案はポピュラーではあるが信頼性の高い『脊椎前方固定術』でした。

こちらでの見積もりは、2日入院でSD3万(約243万円)です。SD1万(約81万円)安いとは言え、日本のそれと比べるとやはりかなり高くなります。しかも入院日数が2日とかなり短いので、かえって不安になります。

この先生の手術では、ヘルニア摘出後に人工骨をつめて上下の骨をチタンプレートで固定するというものだそうで、「固定しちゃうから大丈夫。」と言っていました。

日本の場合、それ場合でも4日程の入院になるのですが。。。

一般的にこの国の入院というのは、日本では信じられないぐらい短いことが多いようです。費用の問題と、国の狭さ(どの家からでも車で30分以内には行ける。)があるからなんでしょうかね?それともこの国に限らず、日本の看護は手厚過ぎなんでしょうか?

結局、ぼくの場合はC5、6の間の一箇所固定だけだし、充分な実績のある手術である事、そして費用の点で後者の病院で『脊椎前方固定術』を受ける事にしました。

また、もう一つのポイントとしては担当先生の人柄と丁寧な説明で安心できそうだというのも大きかったです。

一つ問題なのは、大きな病院ですが日本語スピーカーがおらず、全て英語で説明を受けなければならない事です。

なので、手術内容やその流れについては事前にネットで色々調べて、(特に病気関係の専門用語)できるだけ事前に把握しておきました。ただ、先生もナースもわかりにくい所は何度もゆっくりと説明してくれたので、大きな問題はありませんでしたが。

あまりこの国で手術を受けたという情報を見かけないので、これを何かの参考にしていただければと思います。

労働ビザ(EP)を更新

先日労働ビザ(EP)を更新しました。

今年から就労許可証取得手続きの効率化をはかる上で、色々な手続きの簡素・効率化が図られたようです。

いつもは会社の人事に書類を提出すると後は手続きを代行してくれて、EPSC(Employment Pass Service Centre)に出来たパスを受け取りに行くだけだったんですが、今回からそれもなくなって、新しいパスを会社宛に配送してくれるようになりました。

ということは、以前はその受け取りの際に顔写真と指紋登録をしなくてはいけなかったんですが、EPSCに行かないので以前のデータをそのまま使用してくれてます。

まあ、EPパスの申請者はそれなりにきちんとした労働者だし、そういう人が2年やそこらでそうそう顔や指紋が変わらないだろうというのもあるでしょうが。

以前の写真が気に食わなかった人には、また2年間同じのが使われるのはいやでしょうけどね。

日本のお役所仕事とは違い、こういうところを非常にスピーディーに改革していってくれるのはえらいと思います。