今日も雨降りである。
夏に向けて半袖、袖無しばかり買っている。
流石にそれでは寒く、上っぱり(上着)は必須であるが、事務仕事で袖があると邪魔になり、長袖シャツを着つつ、腕にはアームカバーがこの令和であっても活躍している。
見てくれなんぞ気にしてはいられない。
そうしてババア道は加速してゆくのだ。
先日、会社の近くで紳士用であろうと思われる財布を拾った。
その近くに若者がニャニャしながらひとりがこちらに来ようとしたので
「青年のかな?」
と尋ねると違うという。
素早く拾い、直様すぐ近くの交番に出向いたのである。
「中身を一緒に確認して欲しい」
と言うので立ち合った。
現金、免許証、その他、無くてはお困りであろう一式が財布の中に入っていたのだ。
免許証の写真をチラリと見たが、ご年配の男性だ。
薬も財布に入っていた。
おおよその拾った場所を地図で教えて欲しいといい、地図を見るとビル名しか書いてない地図である。
「新大橋通りのソフトバンク屋とエコ配の間」とワタシが言うと「?」だという。
若い女性の警官が
「ドコモの近く?」
というから、それを渡った側だと言っても「あったかしら?ソフトバンク…」などという。
ソフトバンク屋は新大橋通りに面しており、街を見回っておられる警官が言う言葉でもない。
差し出された地図にはビルの名前しかないので、「この辺りかな?」とテキトウである。
ワタシの連絡先を書けというので書いた。
拾った方からのお礼が必要か否かを聞かれ驚くも
「不要です」
と書類にそのようにチェックした。
警官から、中にはどうしてもお礼がしたいという方がいると聞いたので、ならば何処かに寄附して欲しいと伝言して貰ったのである。
スーパーマーケットには盲導犬の寄付箱を設置してあるところが多い。
今、寄付の小銭(銀行で手数料が掛かるから)問題があるが、決まり事故え仕方ない。
財布を拾った際、おもむろにワタシは拾った。
それを見ていた青年たちは
「ババアやったな…」
と思ったに違いない。
それでいい。
ババア故えにその図々しさが、まかり通る(?)のだ。
初老のお方に財布が戻っている事を願っているのである。