位相についてその2です。
自分の機材の位相の調べ方です。
まず位相は楽器ごとに違うので楽器単体から調べます。
そして楽器の位相を調べたら、それを基準に使用機材を出来るだけ全て調べる必要があります。
なぜなら、
・アンプのチャンネル切り替え
・エフェクターのon/off
で位相が反転する可能性があるからです。
例えば自分のギターが正相のギターだったとしても、
アンプやエフェクターによって、
結果として逆相で出力されてしまう可能性があります。
なので出来る限り位相を調べないと最終的にどちらの位相なのかコントロールしづらくなります。
今自分が考えられる調べる方法だと3つあります。
1.eva電子さんで販売されている位相信号検出機を使う。
これがあると調べるのが簡単で確実だと思います。
ただ、あまりお金をかけずに調べたかったので使ったことがありません。
自分は違う方法で調べています。
2.PCのDAWソフトを使って調べる。
DAWソフトを使って録音した波形を見て位相を判断します。
自分はこの方法でいつも判断しています。
波形の一番最初が上に出ているか下に出ているかを見ます。
LINEで繋げた方が余計なノイズが入りづらいのでオススメです。(アンプを調べる場合はマイクを立てるしかないかなぁ。)
ギターやベースなら、低いEの開放弦を鳴らした波形を見ると分かりやすいと思います。(低い音の方が波が大きいので見やすいと思います。)
位相を判定するに当たってここで大事になってくるのが弦の鳴らし方です。
通常ギターやベースの弦の初期振動は、
引っ掛けて弾いたりしない限りどちらかというとピックアップから離れる動きになります。
なので調べるときは指でピックアップに向かって弦を押し込んで、そこから弾いた音を録音します。(正確に判定するために出来るだけ余計なノイズが乗らないように気をつける)
その時波形はこんな感じで出ると思います。ギターの6弦のEの音です。(DAWソフトはStudio One2を使用してます。)
正相↓
逆相↓
じゃあ逆に初期振動がピックアップに近づく様な奏法をしたらどうなるのか?
弦を引っ張る様な奏法や、上から叩くと初期振動はピックアップに向かう動きになります。
なのでさっきまでとは逆の波形になります。
具体的には、ベースだとスラップ奏法になります。
弦の上側からタッチしたノイズを録音しました。
正相↓
逆相↓
この点に注意すれば位相の判断は簡単だと思います!
それとこの方法はエフェクターを繋げばそのエフェクターが反転するかどうかも判定できます。
エフェクターを調べるに当たって注意すべき点は、歪ませてしまうと波形が潰れて判りづらいので出来るだけクリーンで録音することです。(歪みエフェクターはGAINを絞る)
3.テスターを使って調べる。
PCが無い時にテスターを使って調べています。
アナログでもデジタルでもどちらでも判断できますが、微妙な針や数値の触れで判断するためちょっと難しいです。
大体合ってるんですが確実性に欠けるため、自分はその後PCを使える時に2の方法で調べ直します。
テスターを使った調べ方
調べるのに用意する物は、テスターとシールドとドライバーだけです。
テスターは抵抗を調べるモードに合わせます。
楽器にシールドをつないで、シールドのもう一方の先っぽにテスターの+ーを当てます。(シールドの+ーに合わせて当てる。プラグの先が+、リングを挟んでケーブル側がー。)
ピックアップにドライバーをくっ付けて、ドライバーを離した瞬間に数値が上がるか下がるかで判断します。
上がれば正相、下がれば逆相です。
ドライバーを近づけるのではなく離す瞬間で測る理由は、2の方法で説明した弦の初期振動と同じ様に判断するためです。
ちなみにピックアップの位相の調べ方と原理は同じになります。
というわけで調べ方は以上になります。
自分の機材の位相がわかったところで、次は実際にどうやってバンド内で位相を合わせているかを書きたいと思います。
位相について その1
位相について その3 位相の揃え方
位相について その4 エフェクターの位相表