ここ数ヶ月、レンタルした作品の中で
一番、手応えがあったかも知れない……。
さらに、ジャック・ニコルソンは愛すべき男!
皮肉屋でありながら人間味があり、どこか、お茶目。
何よりも、その生命力の強さが眩しい。
だけれど、実際このような強面が傍にいたら、
暑苦しそうで、1/8カットにしたレモンをキュッ!
と、したくなっちゃうけれど……(苦笑)
:
全体的に軽妙で、
生きる歓びを痛感させられる映画なのだけれど
その対極、陰の部分に「ロボトミー」がある。
凶暴性を持つ患者の前頭葉を切断し、
劇的に大人しくさせる、というもの──
凶暴性を持つ患者の前頭葉を切断し、
劇的に大人しくさせる、というもの──
が、手術後の患者は人格の荒廃をきたす場合があると云い、
日本では1975年以降、一切行なわれていない。
日本では1975年以降、一切行なわれていない。
精神異常を装って、刑務所の強制労働から逃れてきた男。
病院内で反骨精神旺盛、はちゃめちゃだった主人公も、
この手術を施され、廃人と化していた。
そのラストは、息を呑む。
渡辺淳一氏の『脳は語らず』では
「頭の外側から、感情をコントロールする中枢のあたりに、
漠然と切載刀を入れて切るだけ」とロボトミー手術を記している。
今回、映画を見た流れで、渡辺氏の書籍を読んだのだけれど、
この『脳は語らず』は、冷徹なリアリズムで
人間の心の複雑さを描き切った、素晴らしい一冊だった……。
最後、「あなた達が妹を殺したのよ」となじる女性へ
自己を責めつつ、静かに頭を下げたジャーナリストの男。
この小説の締めくくりは、完璧だと想った。