突然歯が痛み出した小柳薫は、飛び込んだ歯医者でこの世の中から蜜蜂がいなくなるというテレビのニュースを聞く。

次の日、治療を受けた歯医者に行くと

衛生士の多田野黄昏という女性に声をかけられて、この世界が二つに分かれていることを聞かされる

黄昏の住んでいる「斜陽館」で同棲しながら、もう一つの世界への入り口探しが始まる。

平成の案内人として昭和の世界に行くことになる。



黄昏と薫がが住んでいる『斜陽館』では、住人の山川広というJAの回し者と、政府の回し者が住んでいた。

薫は平成の案内人が、まったく信じられないもう一つの世界(摂理という神のような存在が造った公平な出来事)への入り口探しをしていて、

今の世界何が起こるかは、不明なので

ありかなと思いました。


薫の同級生だった大学卒業してからホームレスを楽しんで生活している健吾は、いつのまにか薫たちが穴を見つけて平成から昭和に移動した時には、

政府の官邸の抜け道を通って、政府の回し者の用心棒としてやって来ていた。


平成でJAの回し者の山川(容姿はひょろひょろの老人、バーコード頭ながら“骨法〟というとてつもない強い技を持っている)が、

昔の幼馴染の里美という女性を探し出して、病気だとわかりながら最後まで看取るという美談話もあり、

山川の丁寧な会話振りと、優しさが、里美の心に届き、気持ちも穏やかに逝く

時代の差を忘れてしまうくらいに

二人の間の静かな時間は、癒されました。


ついに昭和の抜け道が見つかり

そこには重すぎる四角い琥珀がどしんと置いてあった。中には1匹の蜂が入っていた。


昭和の案内人の算盤クィーンの響と剣法の荒くれのホームレスの健吾、

黄昏と薫の恋愛の行方も気になりながら、

摂理という偉大な力が、どのように世界の均衡を保つのか

蜂の行方は

という大きな問題で最後まで課題になっていて

昭和の穏やかな時間の流れと、平成のあわて過ぎるくらいの時間の早さの違いがあり


常に二者択一という決断力に迫られる試される運命


考えれば考えるほど分からないのに、結局は思うようにならない

必然的にそれぞれの役割分担が誘導され、愛という絆が世界の均衡を保っていることなのかなぁと感じました。