進藤は、アメリカ留学して博士号を取得、

抗体医薬品の研究(蚕を用いた医薬品の生産)をしていた。共同研究にと誘われ、群馬県にある「トトバイオ」に入社する。


ポストは、研究開発部長、管理職となる。

日本のバイオベンチャー、大手製薬会社では異例の人事。


人間性の問題が原因で会社との契約を解雇された大物教授からの妨害もあり、様々な困難に立ち向かって研究を続けていく内容です。





群馬県にある富岡製糸場は、

明治5年(1872)に明治政府が設立した県営の器械製糸場です。のちに民営化する。


2014年、富岡製糸場と絹産業遺産群が世界遺産に登録される。


そんな街で、

蚕を使った菌は、フィブロインというタンパク質で出来た糸と、セリシンというタンパク質で出来た糊から出来ていて、

この糊にあたる部分に〈抗体医薬品〉が含まれるようにした遺伝子組み換え蚕が出来る。


夢のような研究だなと思いました。


日本では、オプシーボという抗体医薬品が化粧品用ヒトコラーゲン、IPS細胞を培養するために基材タンパク、効物用のバイオ医薬品、ヒト用診断薬などが販売されている、値が高い。

科学合成が出来ないので、貿易赤字が続く現状。



蚕をつかえば、蚕1匹で、20円の費用で、打破できるかも。



この開発を人間関係の醜さから、妨害する行為が、たくさんあり、

開発、認可、世に出すまでに

とてつもない年月、費用、あらゆる人達の血を滲むような努力が、費やされていることに敬意を感じました。



低分子医薬品、抗体医薬品、どちらもとても優れている研究で、

研究の成果が待ち遠しくなるような内容でした。



群馬県にある世界遺産に指定されている富岡製糸場

是非機会があれば行ってみたくなりました。